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花形委員会、予算委員会の裏側全公開!

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山田太郎メルマガ 「ステーツマン(Statesman)の力」 Vol.3  2013年3月5日

皆様こんにちは、山田太郎です。2月もあっという間に過ぎ、めまぐるしい日々が続きます。そんな山田太郎の日々の国会活動・出来事を皆様にご報告させて頂きます。

花形委員会、予算委員会の裏側全公開!

「甘利経済財政担当大臣」と参議院予算委員長の声。
甘利大臣「(山田太郎」議員、そりゃ言い過ぎじゃないですか?」(委員会中笑い)

大臣は、怒っているというより、困っているというのか、笑い顔。
甘利大臣「(山田太郎)議員の懸念が当たらない様に心してやっていきます」
と、2月21日の参議院予算委員会の大臣に対する一定の答弁を引き出し終了!

第一委員会室(予算委員会開催の部屋)を出る際、他党の議員からたくさん声をかけられる。委員会室の出口は狭いので、会議終了後一斉に部屋にいる議員が出口でごった返す。

そこに『ローゼン閣下』(これ以前の麻生元総理の時の漫画おたくの間のあだ名)が私の前に現れる!先ほど、委員会の質疑で私がしつこく質問をしたばかりの麻生太郎議員だ。(今は、財務大臣、この予算委員会の主役)その麻生太郎議員は、私に向かって、「太郎、太郎、君が本物の山田太郎。初めて見たよ、山田太郎。同じ太郎で、太郎だからね」と調子よく声をかけてくる。麻生さんは、本当に面白い!いつも強面(こわもて)の大臣もオチャメな一面が。

この様に国会では、議員同士、先ほどまで厳しく論戦をしていた相手であっても、オフサイドは仲睦まじい、いやイケナイイケナイ、ここは厳しい政治の世界、あくまで国民のために対決姿勢を…。

これが私の初めての予算委員会での質疑となりました。
NHKでいつも見ていた予算委員会に自分が発言者として出席することになるとは、と感慨深いものが。でも残念ながらNHKは放映されませんでした。私の親はいつ息子が出るかとTVを見ていたとのこと。で携帯に電話があって、「出てた、出てた、会議室の後ろの椅子のところにちゃんと座っていたね!」と。晴れ舞台の初質問ではなく、他の委員会を傍聴していた場面。トホホです。

この委員会に先立つこと前日、質疑の準備と関係省庁とのレクを巡り激しい論戦が繰り広げられていました。レクの様子は前回もお伝えしましたが、再び。

この委員会では私は、アベノミクスの有効性について追及するのが目的でした。つまり、アベノミクスの計画の前提や仮設が本当に根拠のあるものかということです。アベノミクスでは、緊急経済対策として組まれた平成24年度補正予算で10兆円の予算で「GDP2.0%増加、雇用60万人創出」というのが売り出し文句です。では、本当にGDPがこれだけ増えて、雇用が60万人も一気に増えるのか?

そこで、この数値を作った内閣府の参事官を呼ぶレク(レクチャー=官庁の国会議員への説明)要求。

  • 私(山田)「GDP2.0%の内訳、どういう内容ですか?」
  • 参事官「公共事業関係で1.2%、国の直接支払や…、で民間設備投資に0.3%」
  • 私(山田)「えー、民間セクターには0.3%しか波及効果ないんですか?」「では、この10兆円の予算使い切ったら60万人の雇用、終わっちゃうかも知れないですね」
  • 参事官「そうなのよ、そこが懸念でね。うーん、…(ボソボソ)」
  • 私(山田)「60万人の雇用は、産業連関表で計算したんですよね?でもそれ2001年度のものではないんですか?」
  • 参事官「いや、いや、2005年度のもので」
  • 私(山田)「2005年度の経済構造のものとは随分古いですね。今から8年も前、リーマンショックなんかよりもはるかに前ですね、この頃は景気も良くなってきた頃ですよね」
  • 参事官「あー、そうくる」「来ると思ったんだよな」「そうなんです。私もそう思うんですよね。やっぱり、そー来たか!」

と素直に白旗。
なぜか、お互い大笑い。笑っている場合ではないのですが。
で、このことを予算委員会で甘利大臣に質問することになりました。つまり、マクロ経済計算の根拠が希薄だっていうことを答弁で引き出したわけです。(その後、経済評論家のロバート・フェルドマン氏にも同じ事を聞いたら、米国や諸外国はもっと新しいものを使って計算するとのこと。はやり日本はマクロ経済政策の基盤が遅れています)

省庁担当者は、嘘をつくというのが一番まずい。だから、レクでも色々都合が悪いことは抵抗するがバレてしまえば、とっても素直になります。嘘はついてしまうと後から問題になってしまうからです。最近わかってきたのは、官僚は、「論理」と「割り算」に弱いということです。経営者は、なんでも割り算をします。経営では、「比率」や「単位当たり」というのを効率化の元として計算する癖があるからです。だから、大きな予算も割り算をしていくと一件当たりの費用がすごい金額だったり、こんな小さな金額では何もできなかったりおかしなことが発見できます。

次に、同じレクでTPPの「原産地規則」の話を経済産業、外務、農林水産の各省担当者と合わせてレク。各省から10人以上来たので、部屋は30人以上でギュウギュウ詰。廊下までごった返す始末。

私(山田)「で、原産地規則についてはどの省庁が責任を持って進めるのですか?」と3省の担当者に厳しく詰問。

『原産地規則』とは、貿易の関税の計算の一つで、工業品でも農作物でもその製品の原材料が外国産の場合、何割までが、又はどこまでがその国の製品として認めるか、という関税計算では最も大切な計算方法。これが、各貿易交渉、EPAやFTAでグチャグチャになっているという問題。下手をすると、日本の産業界がこの原産地規則のあり方でもめてTPPが内部から崩壊するかも知れません。で、TPP推進の私としては、この「原産地規則」を日本政府のどの部署が責任をもってまとめるかを聞いたわけです。

  • 経産省「工業品については、われわれが試案を出していくことになりますが、交渉は、外務省さんが…。」
  • 外務省「経産省さん、我々は、とりまとめをするのであって、中身の交渉はちょっと」
  • 経産省「『原産地規則』については、…。(経産省の持論を展開)」
  • 外務省「ちょっと待ってください。経産省さんはそう言いますが…」と外務省担当者は『経産省、黙っていろ、野党議員に色々言うと後で上げ足を取られるぞ』と言わんばかりの怖い顔で経産省担当者たちを睨む。
  • 私(山田)「農水省さんはどう考えていますか?」
  • 農水省「我々は、TPP参加は反対と言うか、原産地規則は関係ないと言うか…。」
  • 私(山田)「えー、農産物だって原産地規則あるでしょう。工業品より難しいですよね。だってホットケーキ作ったとして、そのバターやチーズを…」となぜが『原産地規則』について私が農水省に解説することに。(ビックリ!)

その後、経産省、外務省、農水省で長い間、私の目の前でバトル。
もう予算委員会を明日に控えて、午後7時を回っているのに、この調子で経産大臣、外務大臣、農水大臣の答弁をまとめられるかしらと心配に。各省庁って縦割りで大変です!
なんだか、これから朝まで徹夜して答弁をまとめるなんて気の毒と思うのですが、いや『いけない、いけない』目の前の皆に取り込まれる所でした。議員は国民の代表ですから政府には厳しく当たらなくては…。

ただ当日の予算委員会は、茂木経産大臣が回答したことを、岸田外務大臣も林農水大臣も「経産大臣の答弁の通りでございます」とかわされてしまいました。縦割りはかくして、経産省の責任で解決か?

当日の予算委員会は、片道答弁方式。私の質問時間だけで10分間。これを往復、つまり大臣の答弁をどれだけたくさん引き出せるかが勝負になります。往復答弁方式の場合は、相手の大臣の答弁時間も込みの時間になります。NHKが入る場合は、放送の尺がありますので通常往復になります。この場合は、大臣や政府参考人(官僚)はだらだらと答弁をして時間を使います。

片道答弁方式で勝つには、短い質問をして、相手にたくさんしゃべらせる。結局、私は、片道10分の質問に、大臣の答弁を入れて35分の質疑時間を作りました。これには、同党の先輩議員や他党の議員からも「良くやった」と感心されました。
その秘伝を今回公開!
それは、『質問が終わったらすぐに座ること』『同じ質問をたくさんの大臣を指名してしゃべらせること』です。座ると時計が止まります。同じ質問に対して多くの大臣から回答を得られます。

これによって、10分の質問に対して、予算委員会では、菅官房長官、麻生財務大臣、岸田外務大臣、茂木経済産業大臣、甘利経済財政担当大臣、下村文部科学大臣、田村厚生労働大臣、林農林水産大臣の8主要閣僚に答弁させました。合計時間は35分。実に質問時間の3.5倍。もちろん、質問と答弁の中身が大切ですが。(残念ながら安倍総理は、米国外遊で委員会を欠席)

『すぐ座る』手法でお手本になるのは、社民党の福島瑞穂議員。背が低いのもあるのか、すぐに立って、すぐに座る。1分で5問ぐらい質問ができるそうです。福島議員の姿をよく見たら、立っても座りながら質問しています。実にうまい!

あとは、大臣の答弁はいつもあいまいなので、一度大臣に答えさせたら「…ということでよろしいんですね」と自分の主旨に合っているかどうか聞き返します。すると大臣が「はい、そうです」と言ったらこっちの勝ちです。なぜなら、こちらの都合のいいように答弁を解釈して認めさせるからです。これに引っ掛かり易いのは、かのローゼン閣下です。

麻生さんは自分の言葉で答弁したがります。省庁が用意してきた答弁書を読むだけなんて嫌なんでしょうね。そして、最後に茶目っ気たっぷりに、自ら独自の表現で解説をします。それが言い過ぎにつながり、きっと作り手からすれば危ない答弁になってしまいます。でも、麻生大臣はきっといい人なんだと思います。漢字の読みを、最近間違えないので面白くありません。

でも原稿しか読めない大臣も本当に必要なのか疑います。そこでこんな一幕がありました。
同じ予算委員会であの小渕財務副大臣が答弁の原稿を読み間違えるという事態が…。

ある予算委員の質問に対して、回答をしていた小渕副大臣は、なんと次の質問の回答まで読み始めてしまったのです。委員会は騒然、「まだ、質問していないぞー」と野次だらけ。これに対して、小渕優子副大臣は、焦ってしまったのか「修正します」ときちっと手続きをせず、次に続けてしまったので委員会は紛糾し審議が止まってしまいました。これも何だか可哀想でしたが…、いやいや、優子さんは日本国の副大臣様ですからしっかりしてもらわないと。

かくして、国会の花形委員会である予算委員会での、私の初質疑は終わりました。今後につながる重要な答弁を引き出していますが、それは、今は政治的に秘密です。ことが展開したら、このメルマガで解説します。何気ない新人議員の質問がどう政府を動かしていくのか、これから面白くなりそうです。

質問の放送と全文(議事録)

予算委員会(2月21日)の山田太郎の質疑は、以下アドレスよりご覧頂けます。
(動 画) http://taroyamada.jp/?p=1321
(議事録) http://taroyamada.jp/?p=1335

◆過去のメルマガバックナンバーは以下より、ご覧頂けます。
http://taroyamada.jp/?cat=9