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表現の自由を大幅に規制する法案に反対

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 本日、みんな党政調会議に自民党の高市早苗議員が来られました。児童ポルノ規制法案提出についてのみんなの党への説明です。本法案が議員立法だとしても自民党政調の高市会長自らが直接やって来るのは異例中の異例です。しかしながら、この法案は児童ポルノを厳しく取り締まるという目的の他に、非実在、つまりアニメなどの表現規制にもつながる可能性がある問題のある法案です。

高市議員より提出された資料はこちら

 他にも問題はありますが、山田太郎は主に以下の3点の観点から、この表現の自由を大幅に制限する法律に反対します。

  • アニメなどの創作物への表現規制とならないことを明文化していないこと
  • 法律の趣旨を踏まえ「児童性虐待禁止法」等と名称変更していないこと
  • 現行の法律でも、わいせつ性のあるマンガは取り締まられておりこれ以上の規制は必要ないこと

自由な創作活動の自主規制による制限

 現行の法律は「実際にいる児童」のポルノに制限をかけています。逆に言うと実際にいない「架空の児童(マンガなど)」に対しては制限をかけていません。今回の改正案では将来的に「架空の児童」に対しても制限をかける可能性を持たせています。

 本来の法律の趣旨は実在する児童を保護するためです。しかし、この改正ではだれを保護するのでしょうか。マンガの中の児童は実際にいないので、被害は受けていませんし、もちろん保護することもできません。それどころか、マンガ自体の衰退を促進すると考えています。実際に韓国では、同様の話でマンガ文化の衰退が著しい状態にあります。

 例えばしずかちゃんのお風呂のシーンについて考えてみましょう。現実的にはしずかちゃんのお風呂のシーンは法律による規制の対象にはならないと言われています。しかしながら、どこまでならば今回の規制の対象となるかについて明示されていません。つまりグレーゾーンが幅広い範囲で存在すると言うことになります。

 グレーゾーンの恐いところは、自主規制を生むと言うことです。もう少し過激なマンガを発表することで懲役刑になる可能性があれば誰もそんな絵は書かなくなります。そしてやがては、しずかちゃんのお風呂シーンを書くことですら恐くなって書けなくなってしまうのです。

 そして、しずかちゃんの絵を児童ポルノだと判断し、作者を逮捕するのは基本的には警察や検察になります。いつ逮捕されるのか分からない状態で、しかもその基準がきわめて曖昧なままでは、自由な創作活動を続けていくことは難しいということが分かって頂けますでしょうか。

 もちろん、マンガなどであったとしても児童に対する性的表現に嫌悪感を抱く方はいると思います。ただし、現行の法律でもわいせつなマンガは取り締まられていますし、これ以上の過度な表現の規制は必要ないと考えています。
 
 そして、嫌いだから制限すると言うのであれば『納豆が嫌いだから、納豆を禁止する』という考え方と何ら違いが無いのです。私も納豆は苦手ですが、これを禁止すべきとは考えていません。食べなければいいだけです。同様に、殺人事件のあるサスペンスドラマやコナンなどのマンガも規制する話と全く同様だと理解して頂きたいのです。

 また、名称についても本来の趣旨を踏まえて「児童性虐待防止法」等に変えて頂ければ、サブカルチャーを応援する意味でも、世間的な風当たりもだいぶ弱まるのではと考えています。

最後に

 これらの問題について、本日の説明会でも主張させて頂きました。高市議員も本法の趣旨は実在する児童の保護であることや、マンガなどのポルノと実際の性犯罪との関係も明らかになっていないことも認められていました。他にもいろいろ問題はありますが、是非とも本趣旨に沿った形での法律提案をして頂ければと思います。