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国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会にて質疑を行いました。

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国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会にて質疑を行いました。

議事録(未定稿)

○山田太郎君

 みんなの党の山田太郎でございます。
 林参考人、菊池参考人、本日は有り難いお話ありがとうございます。
 まず、林参考人からお伺いしたいと思います。大きく二点であります。
 一個は、まさに地方の問題どうするかというのは、この日本全体のデフレでも大きな問題だという認識があります。その中で、地域クラスターの崩壊というんですかね、いわゆる地方の中核企業がどんどん海外に出ていってしまう。私、仕事上、実は製造業向けのコンサルティング会社立ち上げて上場させたような人間なんですけれども、そういう意味で全国津々浦々、工場だとか製造業をお伺いしていたんですが、やっぱりしっかり、地域地域にはこんなところにも工場があるのかということで、雇用を生み出し、人材を確保していたんですが、それが次々と閉鎖されたり海外へ出るという実態があると思います。
 そんな中で、もう一つ、ストロー現象じゃないですけれども、高速網や、今エリアの拡大という話がありましたが、結局は地域が中核企業等を失って不便になっていくと、どんどん外にというか、大都市に吸収されちゃうというのをかいま見たというか、一回はスーパーなんかが来ても、大型店舗もまたいなくなると、いわゆる大型スーパーが来て地元の地域の町が壊されると同時に、そのスーパーすらも最後いなくなって、何もない町がいっぱいできてきているというのを本当に地域を回って見てきております。
 そうなってくると、やっぱりキーワードは地産地消、どうしてもやらなければ、そこの中での付加価値をまず地元が評価するという構造にしない限りは、結局はその地域は外から物を買ってきて、遊びは外に行ってしまうというこの構造を断ち切れないんじゃないかなと、こんなふうにも思っております。ただ、壊れてしまった地域クラスターを今後どういうふうに見直していくのかというのはそう簡単じゃないんですが、是非その辺りのお話あればと思っています。
 二点目なんですが、それにも関係してくるんですけれども、国と地方の関係というのもありますが、官と民の関係というのもあるかと思っております。まさに、公共の施設等を地域でも、例えば、病院とかそういったものは、地域や地域の政府がしっかりやるべきだという議論はあるんですけど、じゃ、誰がリーダーでやるのが最も適切なのかと。知事さんや市長さん、別に能力がないとは言いませんけれども、要は、そこは、民間の能力というか、活力をどういうふうに組み合わせていけばいいのか。
 実は、私も実は大学なんかでの先生もやってきましたので、ずっと研究してきた内容が、やっぱり、かつて日本というのは、江戸時代から大名がいて地域地域を守ってきたというかつくってきた、米を作っても政府に召し上げられますので、地域地域で特産品をないしょで作って、それを大阪に流して、その特産品を作る過程で手工業を含めて、いわゆる手先が器用な労働者を、地域地域に技術者を含めてつくっていった、こんな歴史を学んできたわけでありますが、そういうリーダーですよね。大名に代わるとまでは言いませんけれども、そういうリーダーは、それは役人の、地域の市長さん、首長さんなのか、いや、何らかの民間のコラボなのか、その辺り具体的に、どうあるものがこのデフレを地域からも脱却していくのか、こんなヒントをいただければと思っております。
 次に、菊池参考人の方にもお伺いしたいと思います。
 私もみんなの党なんで、随分菊池参考人とは経済政策に対する考え方が違うなと思っているんで余り中身についてということを触れないんですけど、今の安倍政権の金融緩和ですよね。要は、金利を異次元の世界にまで緩和して下げていって、一方で消費税を増税したという構造、これはアベノミクスの中においても成功する一歩となるのかどうか。ちょっとその辺り、是非、興味深く伺いたいなと思って御意見いただきたいのと、もう一点、二点目なんですけれども、クリントンのやった経済政策、実は私もアメリカにある外資系の会社の本社の副社長をやっていましたんでボストンに住んでいたことがありまして、今でも確かにクリントンの経済政策は非常に評価されています。
 ただ、私は、それ、国内事情だけではなかった、ドメスティックなイシューだけではなくて、当時、八九年から九〇年というのは、共産圏が崩壊して、いわゆる平和の配当という形でもって市場が非常に拡大していた中で、レーガンの双子の赤字等が解消していく中にクリントンが引き継いでいくと、こういう国外事情というのがアメリカは非常に大きかったと思うんですね。そういった意味で、必ずしも、アメリカの税金をいわゆる上げただとか、財政出動をしたということだけが本当にクリントン政策として成功の要因だったとはとても思わないんで、海外との、いわゆるアメリカとの関係が一つ要因じゃなかったのかな。
 その辺り、結果としては、確かにそういうことがあってもクリントン政権というのは経済再生してきたというのはよく分かるんですけれども、その辺りのメカニズムというんですかね、その辺りを教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○参考人(林宜嗣君)

 まず一点目、地域クラスター、産業クラスターという具合に考えてよろしいでしょうか。

○山田太郎君

 はい、そうです。

○参考人(林宜嗣君)

 はい。残念ながら、日本の場合の産業クラスターというのは本当の意味でのクラスターになっていない。そんな中でとりわけ欠落しているのは、民同士の連携はあるんですけど、大学との連携あるいは自治体との連携ということが決定的に不足しております。
 例えばフィンランド、これは人口数百万の国ですけれども、このフィンランドが非常に今元気だと。ヘルシンキが、じゃ、どういうことをやっているかというと、これ実は、ソ連が崩壊してフィンランドが物すごく打撃を受けているんですね。それを何とかしなきゃいけないということで、大学と自治体とそれから民間企業、これがもう完全に手を結んで、そして、例えば大学に対しては自治体が、いわゆる物流だとか人の流れだとか、こういうものがもっと容易に効率的に行われるようにするためにはどのような交通アクセス手段をつくればいいか、道路をどのように造ればいいかといったようなところまで考えながら連携していくんですね。そうすれば、もう当然、大学は自治体に対して、ああ、これは頑張らなきゃいけないという気持ちになるはずです。
 残念ながら、その辺りがないです。大学に対して、小中学校は教育委員会がありますけど、私が勤めております大学は西宮市にあって、西宮は、やはり自治体との大学の連携というようなことは言いますけど、実はそれほど大きな連携にはなっていない。市長さんが出向いて講義をするとかいったようなことぐらいしかできていない。だから、こういうところをきちんとやっぱりやれるかどうか。
 私は、やっぱり公民連携、これをもっと徹底的に進めるための、そのためのじゃリーダーを誰が担うのかという話なんですが、私は、やっぱり民間企業だと思います。経済の主役はやはり民間企業です。ただ、全ての地域において民間企業がリーダーを担えるという、そういうことはありません。
 私も、かつてふるさと創生の時代にいろんなところに行って話を聞きました。そうすると、やはり一旦大都会に出ていって、そこでいろんなことを経験し、そしてふるさとに戻った人がリーダーになっている、こういうところも結構ありました。そういうところにヒアリングに行くんですけれども、そういうところというのは、どちらかというと例外なんですね。
 やっぱり、かなりのところは自治体が頑張らなきゃいけない部分はあります。だから、自治体が頑張らなきゃいけないということは、民間企業もだんだんだんだん力がなくなっていって自治体依存が進んでいるというような中でいくと、やっぱり自治体が力を出さなきゃいけない。そのためには、今までのように自治体が全てやるんじゃなくて、民間を巻き込んだ形でやらなきゃいけない。ということは、自治体は、やはりコーディネーターであったり、あるいは触媒役を果たしたりとかといったようなことをこれからの仕事にしていかなきゃいけない。それを認めるようなリーダーが出てこなければ自治体にはいけないと。
 今リーダーシップというのが非常に重要だという具合に言われていますけれども、リーダーシップというのは、何か独断的に決めてそれを部下にやらせるというのがリーダーシップでは私はないと思っています。つまり、もっといろんな柔軟なことができて、そういう戦略にもチャレンジできて、そういうことを認めていけるような組織をつくれる、そういう人が私は本当の意味でのリーダーシップだと思います。
 つまり、首長さんも専門家ではありませんし、自治体の職員も専門家ではない。やはり専門家の意見を聞き、それを取り入れることのできるような柔軟な組織がつくれるかどうかというところに私は非常に重要なポイントがあるのではないかという具合に思っています。

○参考人(菊池英博君)

 先生の御質問、最初の件でございます。消費税を上げる、金融を緩和する今の政策が成功するのかどうか。私はもう行き詰まると思います。
 その理由は、まず一つは、消費税引上げに伴う影響を余りにも過小評価していますよ、余りにも。これは新聞もそうなんです。もうはっきり申し上げて、全国紙なんというのは全く信用できません。全く信用できない。どうしてかといいますと、ちょっと皆さん方、もし語弊があったらごめんなさい。証券会社とかそういう方のOBとか、そういう方ばかりの意見を聞いているからですよ。
 もっとまともな、書生じゃない、言葉は適切かどうかはあれですが、大学の先生とか、今回来られた宍戸先生とか藤井先生なんかはおっしゃったと思うんですけれども、消費税はその最初の段階なわけで、どんどん波及していくんです、これは。だからこそ、僅か三パーから五パー上げて、あのときはもっと、さっき申し上げたとおり、大きな引締めもやったんですね、緊縮財政。でも、どんどんどんどん波及して長期デフレの大きな原因になったんです。そういうことについてちゃんと研究した方がいらっしゃるんです。でもそういうことは新聞には出ません。先生方はよく御勉強かと思いますけれども、そういう意味では、消費税に対してはまず認識が甘過ぎている。したがって、この波及はこれからじりじりと出てきます。七―九から上がってくるということは私はないと思います。
 それからもう一つは、金融緩和ですね。これは先ほどもちょっと申し上げましたけれども、去年の三月から今年の三月末までざっと七十兆、マネタリーベース増えています。そのうち国内で使われているのは三十兆ですよ。あと四十兆はみんな海外に行って、はっきり言えばヘッジファンドに日銀ファンドが行って、ヘッジファンドがそれで日本の株を動かし、日本の円をまさにドルを買って動かしているんですよ。だから今、随分売りに出ているんじゃないですか。細かいことは私は分かりません。
 じゃ、問題は、やっぱり金融を緩めて、それがちゃんと有効需要につながらなければ実体経済は成長しないんですね。だから、私が申し上げたいことは、財政主導・金融フォローなんです。財政で仕事をつくって金融フォローしていけば、先ほど金利のお話もありましたけれども、金利は上がらないで済みます、日本みたいに対外的に大金持ちなんですから。しかもアメリカという実例があるわけです。
 ところが、黒田総裁がやっていらっしゃるのは、さあ異次元緩和だといってどんどんやったけれども、まあとにかく国内が余り伸びていないと。反省されていると思いますよ、恐らく、顔なんか見ても余り自信のないように映りますね、私には。これからどうなるか。それから、日銀の審査委員の中でも、これ以上はもう緩めないんじゃないかと言う方がいらっしゃると聞いています。したがって、このままではうまく、成功はいかないと思っています。ただ、成功してほしいですから、さっき申し上げたことを期待しているんですよ。
 それからもう一つ、クリントンのことですね。先生のおっしゃいますとおり、確かに、ここにちょっとクリントンの図を出しました、十七ページ。これ見ていただくと分かるんですけど、先生おっしゃるとおり、クリントン第一期目、国防費がどんと落ちているんですよ、三・七兆かな、これ。そして、この国防費が落ちた分を政府投資というか公共投資に使ったんですね。まさに国防費というのが公共投資だったんですよ。だから、公共投資が必要だと、だからこれを国内に使おうということで国内にどんどんどんどん使ったんです。地域開発だとか地下鉄を造るとか、道路を造るとか学校を建て替えるとか、もう徹底的にやったんです。だから、国民に非常に評判がいいと思います。第二期も同じようにやりました。
 それで、確かにそれが原資として成功したことは事実で、じゃ、国際的に今、その関係でどうかといいますと、やはり日本は、日本はやっぱり内需中心の国ですし、何といっても、アメリカはクリントン、これよくやったと思うんですよ。どうしてかというと、アメリカは債務国ですから、これ既に。国債を発行したって、全部、自分の国の貯金だけじゃなくて債務、政府債務ですからね、政府債務が増えるだけ。それを思い切って計画を立てて長期計画をやったから成功したんですよ。日本は、預貯金はあり余っているわ、海外には三百兆の債権があるわ、金幾らでもあるんだから、それをきちっと計画立てていけば安定した形で成長できると私は思います。
 したがって、クリントンは、平和時にアメリカがやった非常にいい例ですから、ここにも細かく書いてありますから、お時間がありましたら、細かいことも御覧ください。現在の日本でも一番参考にすべきモデルだと私は思っております。

○山田太郎君

 ありがとうございました。

○会長(鴻池祥肇君)

 御発言ですか。林参考人。

○参考人(林宜嗣君)

 ちょっと追加でお話しさせていただきたいと思います。
 地産地消のお話が出ました。実は、菊池先生も随分、公共投資、公共投資とおっしゃっていて、私は財政学者なのに、実は余り、政府は、財政はできるだけ小さくしたいと思っているわけですね。つまり、政府というのは民間活動の補完なんだと思っています。だから、今まではどうも何か財政、財政と言ってきたので、その辺りからもう少しちょっと引いてみませんかというのが私の今のスタンスなんです。
 そのときに、公共投資なんですが、公共投資というのは確かに景気対策としては使えます。しかしながら、今までの公共投資というのはどちらかというと景気対策として考えられていて、公共投資というのは本来ならば社会資本ストックをつくるためのフローなんですね。ストックをつくるためのフローなんです。だから、量が問題なんじゃなくて質が問題なんです。にもかかわらず、その質はちょっとおいておいて景気対策だってやってきたものですから、それは国の役割として公共投資をやればいいと。だけど、質が大事ということになってまいりますと、どこに道路を造るのか、どういうネットワークにするのか、どういう施設を造ればいいのかというようなことを考えていくのは、これは当然やっぱり地域でなければ考えられないわけですから、そういう意味では、質を考えた公共投資をやらなきゃいけないということを申し上げたいと思います。
 私も、実は近畿地方整備局の事業評価監視委員を十年間務めました。ですけれども、そこで出てくる案件は事後評価か再評価なんです。つまり、そこでどういう道路を造るのかという、いわゆる最初の評価は近畿ではやらないんですね。こういうようなことをやっていると、私は、その地域のニーズに合った、やはりストロー現象も考慮しながらあるべきネットワークをつくっていかなきゃいけないわけですから、造ってしまった、ああ、ストロー現象だったということにならないようにするためには、これはやっぱり地域の責任でもってインフラ整備をやっていかないと、これはやっぱり地域の責任がもっと重視できるような仕組みをつくらないと、どんどん漏れていくような地域の経済の中で幾ら公共投資をやったって、経済効果はほかのところに出ていきますから、穴の開いたポットに幾ら水を入れても駄目だということだと思います。

○山田太郎君

 ありがとうございました。