太郎ちゃんねる山田太郎ボイス

今必要なのは、若者の意見!「青少年インターネット環境の整備」と「表現の自由」それぞれの矛盾点を考える【第36回山田太郎ボイス】

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■内閣府が意見を募集!9時以降はスマホ禁止!?ナンセンスなフィルタリング強化にもっと意見を!

「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会」の見直しに関する提言を含む報告案の検討に向けて内閣府が動き出していますが、実は、この報告案には、危険な要素がたくさん含まれています。今後、法律や政府の政策をつくる元となる重要なものであるにもかかわらず、このまま案が通ってしまっていいのでしょうか?私は、この事実を特に若い人に知って欲しいという願いから、意見を述べたいと思います。

まず、指摘したい内容は、「21時以降インターネットを見せないために、家庭、学校、自治体がよびかけよう。」というもの。

小中学生が、援助交際など少年少女の事件にかかわらないよう「いろいろなネット環境につながらないよう対策をとる」というものですが、LINEのようなSNSはNGなのにメールやSMSはOKなど、腑に落ちない点も多くあります。

また、このような処置をすれば、本当に犯罪に巻き込まれることがなくなるのか!?また21時以降使えないようにすれば、いじめはなくなるのか!?国語/算数/理科/社会の勉強ならいいけれどスマホはダメ!というこの矛盾に、大きな疑問を感じています。

問題は、スマホによるネット環境がとにかく悪いものだと決めつけていること。早寝早起きをするという話、犯罪に巻き込まれるという話は、きちんと分けて考えないといけないのではないでしょうか。

スマホは、世界中につながっていて、いろいろなものを調べることができるなどの優れものです。インターネットを使うと言うこともひとつの経験であって、人生を豊かにするものなのだということを忘れてはいけないというのが私の考えです。このままこの案が通ってしまって本当にいいのか?ということを、当事者である若い人たちが、もっと考え、自分の意見を述べる必要があると感じています。

■「青少年健全育成基本法」の隠された怖さとは!?

青少年健全育成基本法案は、昨年の通常国会の最後に提出され、結果一度廃案となったものですが、現在もこの制定が求められています。しかし、その内容は驚くものばかり。そのポイントをいくつか指摘したいと思います。

<ポイント1>
「青少年健全育成基本法」は、「子ども・若者育成支援推進法」の一部改正ということで提案されていますが、実は、その内容は、全く異なるものです。内容が異なるのであれば、新しく法律をつくる必要があるわけですが、そうなると、事実関係の調査などに時間を使い、ある程度時間をかけた審議ということになってしまうでしょう。

しかし、一部改正という方法であれば、審議は、数時間でおわってしまいます。委員長提案ということで、委員会の審議なしで、本会議にて数分で決まってしまう可能性もあるのです(私(議員)が反対すれば委員長提案にはなりませんが…)。私は、このような方法で行うことに、大きな問題を感じています。

<ポイント2>
「子ども・若者育成支援推進法」の中には「日本国憲法及び児童の権利に関する条約の理念にのっとり…」という案文がありますが、一部改訂案の中には、「青少年を健全に育成していくこと」とだけ書かれており、日本国憲法も児童の権利についても記載がありません。このように目的まで変えてしまっているので、この時点でアウト言わざるを得ないでしょう。

もともとは、校内暴力や貧困で学校にいけないどの子どもの権利を守るために作られた法律だったはずなのに、「子どもはこういうことをしちゃいけない、とか、こうでなければならない」というように子どもに義務を課す全く逆の内容に変わってしまったと指摘できるでしょう。

<ポイント3>
案文の中に「青少年の健全な育成に関する施策を総合的に策定し、実施責務を有する」という文が含まれていますが、これは、簡単に地方自治体が条例を作り、取り締まりを実行ができたりしてしまったりするということ。

つまり、これを根拠に行政が動くと、子どもを支援したり権利を守ったりするどころか、権利が侵されるのではないかという懸念が生じます。子どもは、たとえ18歳以下、20歳以下であったとしても、自分たちのことは、自分たちである程度考えるという機会を与えられるべきではないでしょうか。

このような案は、一見、素晴らしい内容に見えるかかもしれませんが、その陰には想定される問題点や具体的なことが書かれておらず、非常に反対しにくい内容であるといえます。そのため、このような「おかしな点」については、指摘し世論を喚起していくべきだと考えます。もっと指摘していくことが必要でしょう。

■ネット環境の整備と表現の自由の矛盾点

ネットの世界においてフィルタリングを強化されていくと、おのずと性的なものや暴力的なものの取締まりも強化されることになります。漫画アニメなどもこのような表現はよくないものとして、諮問が行われていくと予想されます。取締りの対象となるのは、アマゾン、ヤフーなど、検索エンジンの根底みたいなところでしょうか。ネットがこういうものを流したら、事業者の罪として問われることになりかねません。

また、通信傍受法の中で、ポルノ関係の捜査の場合、盗聴をした捜査ができるように改正されようとしています。憲法の21条には、表現の自由とか、通信の秘密という項目があります。それにもかかわらず、無視するような形で公権力が実行力を持っていくようですが、このままでいいのでしょうか。

ITリテラシーを高めることをうたいつつ、ITの利用に制限を設けるというこの矛盾点に、若い人たちは、もっと怒る必要があるのではないでしょうか。その怒りを示す場が、「選挙」です。

まずは、選挙に行きましょう。入れたい候補者がいなくても行くことに意味があります。

もっと若い世代が投票にいけば、政府も無視できなくなり、若い人たちに向けた政策をとる姿勢を示すはずです。ぜひ、選挙にいっていただきたいと思います。