太郎ライブラリ報告・レポート

2/19 予算委員会議事録 ~マンガ規制勧告に外務省抗議へ~

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議事録(未定稿)

○委員長(岸宏一君) 次に、山田太郎君の質疑を行います。山田太郎君。

○山田太郎君 維新・元気の会の会派の山田太郎でございます。

 昨日の議論に引き続き、国連報告者等の記者会見に関しての、特に児童の性的虐待等についての議論から始めたいと思います。

 先ほど山本香苗議員の方からも児童養護に関して議論がありました。私も大変そのとおりだと思っていますし、是非政府におかれては進めていただきたいと。ただ、児童相談所で年間九万件の相談がある、そのうち、実は日本が親権停止等を処置しているのは三十件以下ということであります。

 私、実はこの問題で、去年の十月、イギリス、ドイツ、そして十二月に韓国の方に参りました。イギリスでは四万五千件の親権停止を行い、ドイツでは一万五千件やっているんですね。そういうことを比べて、果たして日本の対処が今正しいのかどうか。また、里親の問題も、世界の常識は五〇から七〇%、いわゆる施設ではなく里親が預かると。特に乳児院は廃止の方向であるのが世界の常識に対して、日本は一二%以下ということであります。

 何とかしてこの問題を解決しなければいけない、こういうふうに思っておりますし、ただ、児童養護の問題に関してはしっかり厚労省がやられていると思います。ここで論点なのはその前の段階の原因でありまして、国連の方からも指摘されました児童の性的虐待やその搾取に関しての担当部署の問題として、昨日の答弁では、菅官房長官の方から、全体としては内閣官房で取りまとめをされていると、こういう御発言をいただきました。

 念のため確認でありますが、児童の性的搾取や虐待に関しては内閣官房で包括的な戦略を取りまとめるということでよろしいのか、もう一度御答弁いただけますでしょうか。

○国務大臣(菅義偉君) 今、児童の虐待の問題でありますけれども、ここは政府が一丸となって取り組んでいかなきゃならないということは当然であります。そういう中で、犯罪対策閣僚会議の庶務であります内閣官房で全体の取りまとめを行って、各関係省庁がそれぞれ所掌に従って様々な取組を行っているのが現実であります。

 しかし、昨日、委員の御指摘もありました。委員御承知のとおり、昨年、国家行政組織法、これが改正をされましたので、現在は省庁設置法で総合調整できませんけれども、今年の四月からできるようになりますので、そうした御指摘も踏まえて、各省庁等に対して、任務に関連する特定の内閣の重要課題、今の児童虐待は極めて重要な課題だというふうに思っています。そうしたものについては閣議決定で総合調整権限を付与することができる、この四月からなりますので、そうしたことについて、御指摘を踏まえて、政府として責任を持って対応できるような体制というものをつくっていきたいというふうに思います。

○山田太郎君 ちょっとパネルを見ていただきたいと思いますが、(資料提示)本当に官房長官の問題意識、今後四月からということで、大変前進すると思っています。

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 ただ、やっぱり国連に指摘されて、私は国連に指摘されたことでも、日本が改善するべきことは改善するべきだと思いますが、見ていただくと、なかなか各省庁、把握していないとか、児相への件数だけ把握しているとか、児童ポルノ対処のみしていると。実は、児童の性虐待と児童ポルノは必ずしもイコールではございません。こういうことで、問題はなかったとは言えない。

 ただ、やっぱり勧告を受ける前に我が国の自制作用でもってしっかりとこの問題、子供のために取り組んでいくということで是非お願いしたいというふうに思っております。

 さて、もう一件、とはいうものの、私は国連に言われっ放しである必要はないのかなと思っております。

 昨年の十月二十六日、記者会見で、この国連報告者の来日最終取りまとめ資料というのがブーア・ブキッキオ氏から配付されましたが、極端な漫画を禁止すべきという勧告が実はありました。しかし、一方、一昨年、法務委員会の内閣府副大臣の答弁でもありましたように、日本政府は、漫画やアニメ、ゲームと実際の性犯罪との関係は確認していないという答弁をいただいています。

 昨日の議論でも、外務大臣が国連に対して客観的データに基づくべきものであることという答弁もしていますし、総理も事実でないことは対応できないと、こういうことで、しっかりと、いわれがないものについては放置しておくべきじゃない、こういう答弁もいただいていますが、では、三月の勧告に備えて、政府は、漫画、アニメやゲームと実際の性犯罪との関係はないと私は反論するべきだというふうに思っております。そうでないと、この文書出ておりますので、確実に指摘がされると思いますが、このことを政府は今後どのようにされていくのか、御答弁いただけないでしょうか。担当大臣、よろしくお願いします。

○国務大臣(岸田文雄君) まず、私の立場からの対応としましては、昨日も説明させていただきましたが、この特別報告者の一三%発言については、昨日、対応について御説明させていただきました。

 それ以外にも、この特別報告者の発言、有罪判決を受ける件数が少ないとか、量刑がかなり軽いとか、沖縄では極度の貧困が見られ、それにより多くの女児が児童売春の被害者となっている、こういった趣旨の発言もありますので、こういった一つ一つの発言について文書にてこの特別報告者そして国連に対して統計資料を示すべきである、論拠を示すべきである、さらには、どの国との間で何を比較した結果なのか論拠を示すべきである、こういった申入れを行っております。

 しっかり申入れを行いたいと思いますが、今委員の御指摘の点につきましても、政府としてしっかり考え方を整理したならば、私の立場からもしっかり国連に対して日本の現状について伝えることによって、三月のこの特別報告者の報告が客観的なデータに基づいたものになるよう努力をしていきたいと考えます。

○山田太郎君 是非、これ、実は記者会見だけじゃなく残していった資料で、取りまとめ資料であります。これ、外務省しっかり研究してみていただいて、一昨年の法務委員会でも内閣としてそういういわゆる漫画、アニメ、ゲームと実際の性犯罪との関連は確認していないという答弁をされているわけですから、きちっと反論するべきことはしていただきたいと思っております。

 ただ、この表現の萎縮に関しては、私は大変な問題が、今、日本の中にもあると。特に若者のいわゆる心理を反映してなのか、最近、漫画の中でも政府が表現規制を強化するのではないかというストーリーの漫画も多いんですね。

 ちょっと具体的に披露させていただきますと、これは有名でありますし、映画にもなりました有川浩さんの「図書館戦争」、これはメディア良化法というのを作って、政府が焚書のようなことをどんどんやっていくと。それから、筒井哲也氏が最近出しました本では「有害都市」という、まさに有害図書法みたいなものを、健全図書法というものを作ってやっていくんだと。それから、一方、これも若者の間では人気がありますが、赤城大空さんの「下セカ」というのがありまして、これは公序良俗健全育成法と、こういうものを作って、次々と政府はいわゆる有害図書とそれから表現の自由を奪っていくというようなことが実は漫画で描かれて、最近顕著でございます。

 せっかく、TPPにおいても著作権の非親告罪化の問題で二次創作は守っていくんだということを総理も力強く委員会で答弁いただきました。漫画やアニメ、ゲームを規制することなく、児童の性的虐待の実態を把握して実在の児童を守るということが本当のあるべき姿だと思います。この点に関して、文化振興の観点からMANGA議連も幹事長をやられている馳文科大臣、それからしっかり二次創作は守るというところで議論させていただきました総理から、それぞれ御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(馳浩君) MANGA議連の幹事長であります。ちなみに、最高顧問は麻生財務大臣であります。

 基本的には、実質的な規制を、規制というかルールといったものに基づいて公序良俗に反しないように活動していただくことが重要だと思っています。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 表現の自由は、これは憲法によって保障されているわけでございますし、また検閲は行わない、これは既に答弁をしていることでございます。

 漫画等で、まるでそういう法律ができるかもしれないと、そういう、フィクションでありますから、そうなったらどうなのかという世界を描いているんだろうと思うわけでありますが、現実には起こり得ないということではないかと思います。

○山田太郎君 是非、児童の虐待と人権は当然グローバルスタンダードですから国連等が強く言ってくるんでしょうし、我々もそれに対処しなきゃいけないと思います。ただ、漫画やアニメというのはやっぱりその国特有の文化であります。それは私はローカルな問題だと思いますから、世界で同じ価値観ということでもないだろうと。いわれないことを国連に対して私は弱腰である必要はないと思っていますので、今日の力強い各大臣の答弁いただきましたので、しっかり言うべきことは言うということでやっていただきたいと思います。

 さて、残りの時間、公務員給与引上げに関して少しいきたいと思います。

 ちょっとパネルを出していただきましょうか。資料を見ていただきたいんですが、まず今回、公務員の給与を改定するということが上がっております。

 公務員給与の水準の決定は民間準拠が原則だということでありまして、民間準拠というのはまさに民間の実態に即するというものであります。ただ、この人事院勧告がラスパイレス方式によって行われているということで、どうもこの検討の数字がなかなか民間の実態と乖離しているのではないかなと、こういうふうに思うわけですね。

 ちょっと表を見ていただきたいんですが、これ、国税庁がまとめたものでありますが、民間の給与年収実態は四百七十七万円と。これでも高いんじゃないかなというふうにおっしゃられる方もいるかと思います。男性平均が五百三十二万に対して女性が三百五十九万、これに非正規雇用等も増大しているということでありまして、多分これ以下が実態ではないかなというのは私も感じるところであります。

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 ただ、政府が見積もりましたこのラスパイレス方式による公務員の給与、あれを民間としてスライドして見ると、民間試算の平均年収は、一番右側になるんですが、何と六百六十七万円、月額四十一万だということになっちゃうわけですよね。これに比べて、今の公務員の方の平均が六百六十万円だということで、年額にして七万円少ないと。月にして約千円ぐらい合っていないので、今回の改定では、月額千円、ボーナスは四・一か月から四・二か月、これだけのボーナスを今もらえるというのも大変いいなと思うんですけれども、こういうふうに改定しようというふうにしているわけであります。

 このラスパイレス方式、私、とても民間準拠とはなかなか思えませんし、やっぱり庶民感覚から見ても、公務員はやっぱり、官民較差じゃないですけれども、高過ぎるんではないかと。ましてや、今回、それに合わせて千円上げたりとかボーナスも増やそうというのはちょっとナンセンスなような気もするんですが、これは河野大臣担当だと思います、是非御答弁いただけますか。

○国務大臣(河野太郎君) 人事院勧告という制度は、国家公務員の労働基本権が制約されている、その代償措置としてこの人事院勧告制度というのがあるわけでございまして、政府としてはこれを尊重するというのが基本方針でございます。

 この人事院勧告の基になっている調査についても、人事院が行うことでございますので、国家公務員の雇主としての政府は、第三者機関である人事院に対してその勧告内容あるいは調査方式について何か物を申すのは適切ではないというふうに思っておりますが、この人事院勧告という制度がしっかりと機能するためには、国民の皆様の御理解と御納得の前提の上でこの制度があるわけでございまして、国民の代表である議員の皆様に、この制度について、あるいはこの調査について立法府でしっかりと御議論をいただいて、国民の皆様の納得をできる説明を人事院がするというのがあるべき姿だろうと思います。

○山田太郎君 ただ、人事院勧告を無根拠に受け入れる必要は我々国会はないと思っておりまして、実際のラスパイレスの計算は、高学歴が多い、それから正規雇用のみである、大企業中心の構造になっている、男女差がないということで、やっぱりこれは民間の構造とは懸け離れた形での計算がされていると。

 人事院勧告の基となるラスパイレス方式そのものが少しいわゆる問題があるのではないかと。これは昭和三十八年からやっているわけでありますから、そろそろ違うモデルもあっていいのかな。

 一方、いわゆる公務員は、要は団体交渉権とかストライキ権がないといいますが、一方で、降格もなければ首にもなりません。しかも、日本国は企業に例えれば今は大赤字の状態にあると言っても過言ではない、大借金の大赤字の状態にあるということも過言ではないわけでありまして、決して一方的に公務員は権利が奪われているとは私は思っていないんですね。

 そんな中で、政治決断です。こういう状況下の中で、今民間が頑張らなきゃいけないときに公務員の給与をこんな形で上げるというのは私はちょっと理解できないと思っています。

 これは総理に、私は政治決断と思いますが、是非、まあ下げろとは言いません、ただ、据え置いて、こういう公務員改革のいろんな見直しを行うということを先行するというふうに考えていただけないでしょうか。この辺り、是非安倍総理からいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この国家公務員の給与についての基本的な姿勢、考え方については先ほど河野大臣から答弁をさせていただいたとおりでありまして、今国会に法案を提出をしているところであります。

 なお、国家公務員の総人件費については、厳しい財政事情を踏まえて、職員構成の高齢化等に伴う構造的な人件費の増加を抑制するとともに、簡素で効率的な行政組織体制を確立することとしております。

 引き続き、給与制度の総合的見直し等を着実に実施することにより、総人件費の抑制に努めていきたいと考えております。

○山田太郎君 もう時間になりましたのでまとめていきたいと思いますが、今日、内閣委員会の方でもこの問題取り上げます。私も内閣委員も拝命しておりますので、是非、河野大臣とはここは厳しくしっかり詰めていきたいというふうに思っております。

 是非、こういった形で、表現の自由並びに国連に対する対応、そして公務員制度の見直し、こういうことを政府に是非進めていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

○委員長(岸宏一君) 以上で山田太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)