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沼津で障がい者・就労困難者雇用の未来の像を見た! 働きたい人に働く機会・場所を提供【第79回山田太郎ボイス】

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私の国政報告会でも利用させて頂いたレストラン「ラルティザン」を運営されているアイエスエフネットグループ(本社:東京都)が新たな業態として2013年にオープンした通称「雇用創造オフィス」(静岡県沼津市)を今年2月18日に訪問しました。静岡県沼津市は、同グループの渡邉代表の故郷でもあるそうです。

「雇用創造オフィス」は、障がい者やシニアをはじめとした一般的に就労が困難としている方々の雇用拡大を目指し、また地域の経済振興、地場産業の発展等を目的としてオープンし、地域のコミュニケーションの場として広く開放しています。

沼津駅からほど近いビルの各フロアに、障がい者や就労困難者等の就労支援のアイエスエフネットグループ各社、コールセンターやIT部門業務オフィス、障がいのあるスタッフが働く自社農園で作った新鮮な野菜をたっぷり使った料理が並ぶビュッフェレストラン「たくみ農園」、起業支援のレンタルオフィス「匠ソホラ」や貸し会議室、チャック・ウィルソンさんの指導も受けられるスポーツジム「エンパワー フィットネスクラブ」、シニア向けデイサービス「あいむデイサービス」、小中高生向けの放課後デイサービス等、幅広い人々に向けたサービスを集結した複合施設です。各施設には、日々子どもからシニアまで幅広い多くの地域住民が来所して利用し、各施設ともに開放的で明るい雰囲気です。

障害者雇用促進法で義務づけられた障がい者雇用の対応に苦慮している企業が多い中、同社はこれまでの「25大雇用」から2016年1月に「30大雇用」をスローガンに掲げ、障がい者、シニア、ひきこもり、ニート、ボーダーライン、難民、難病の方、養護施設等出身の方等、これらの項目に該当するからといって、採用の合否を決定せず、履歴書や過去にこだわずに受け入れると言います。

まず見せて頂いた教育・訓練スペースには多くのPCがありました。アイエスエフネット社がシステムウエア開発等のITサービス企業ということもあり、ITスキル教育ができるという点も大きな強みです。ITが当たり前のこの社会の中でも順応できるよう、ITトレーニングをして、データ入力作業に対応できるようタイピングを習得させます。入力速度・正確度もきちんと可視化し、付加価値の高い業務に対応できよう目標設定もしています。このような付加価値が高い仕事が提供できれば、給与も上がり、自立して生活ができる人が増加するという好循環につながります。

実際に作業しているスペースを見せて頂くと、いわゆるショップやサービス等の会員カードの登録作業をしていました。会員情報である住所、名前、年齢、生年月日等をバラバラに分解して提供される工夫されたデータ入力システムを用い、各作業者が得意とする分野のみを提供し、担当させます。数字が得意な人には生年月日や郵便番号を、アルファベット入力が得意な人にはメールアドレスをといった具合です。入力が終了すると、センターサーバーに集結されて、情報のマージができます。入力ミスなどの恐れにはWチェックをかけて対応、また作業時に飽きて途中で放り出されても、定期的に管理サーバーに自動吸い上げがされます。データ入力作業とひとくくりにせず、内容の切り分けをすることによって、障がいの程度やのそれぞれの状況や進捗に応じて、様々な人々に「働く場所」を提供できるのです。

また、各人の状況に応じた教育・訓練に適応できるよう、一律ではない一人一人へのオーダーメードでの対応です。例えば、コミュニケーションが得意ではない人には、個別対応で緊張や不安を和らげていき、その後グループでの教育・訓練、就業のマッチング、就業というように、個々の状況に応じて、福祉から雇用へと段階的に進んでいきます。

「採用してみて分かったのですが、適切な教育をし、彼らの特性に応じた仕事を考えれば、普通に働けるのです。障がい者だから、シニアだから、ひきこもりだからというだけで戦力にならないと考えるのは偏見でしかありません」、そして、「働きたい人それぞれの特性に合わせた仕事を提供できるよう、うちの会社の営業が仕事を取ってくるのです」と本村副社長が話してくれました。既に受注した仕事を提供するのではなく、その人に合う仕事を見つけ出して提供するという発想に、同社の強い志を改めて感じました。また、「企業トップの思いがない会社の仕事は受けない」という渡邉代表の強いこだわりのもと、営業活動をしています。

軽度の障がいを持ったいわゆる「ボーダー」と言われたお子さんを持つお母様から、「アイエスエフネットさんに通うようになってから、娘が明るくなり、自分で電車に乗って沼津オフィスまで通い、仲間と飲みに行けるようにもなった」、「アイエスエフネットに出会えてよかった、渡邉代表に会えてよかった」との言葉がとても印象的でした。娘さんは、高校を卒業後、一般企業に就職したものの、その企業が合わず、短期間で辞め、その後家からで出られなくなってしまったそうです。そこに手を差し伸べてくれたのが、アイエスエフネット社です。

今回の「雇用創造オフィス」は、障がい者雇用という観点だけでなく、就労困難への支援、地域経済発展への貢献等、地方創生の一旦を担う「成功事例」を見させて頂きました。
「まだまだ新しいアイディア・やりたいことがたくさんある」、「雇用の創造」の為に立ち止まらず、ただただ前に進んでいくという同社の姿勢に対して、とても心強さを感じました。
長年積み上げ成功モデル・ノウハウ・知識を幅広く展開できるよう、こういった素晴らしい会社が全国各地に広がっていくことを願っています。

⋆アイエスエフネットグループ(本社:東京都、代表:渡邉幸義氏)
http://www.isfnet.co.jp/company/outline.html
就労の機会がもちにくい人々へ門戸を広げ、各人の個性・特性を生かせる得意分野への就労に向けて、教育・トレーニング、マッチングを行っています。また、多くの自治体とも連携して、「更なる雇用創造」活動を全国に展開し、現在は韓国をはじめ、海外にも展開をしています。障がい者雇用という点においては、東洋経済新報社が毎年行っている「障害者雇用率ランキング」で、雇用率が11.52%と昨年2位にランクインした障がい者雇用に積極的な先進企業です。また、同社では、「障がい者」ではなく、「未来の夢を実現するメンバー」として、「FDM(Future Dream Member)」と呼んでいます。