地方議員373名から「こども庁設置を求める要望書」を受け取りました


写真)アンケート報告をする私(山田太郎)

9月8日、私(山田太郎)が共同事務局を務める第21回目の「Children Firstのこども行政のあり方勉強会〜こども庁の創設に向けて〜」を開催しました。

写真)オンラインで出席していただいていた地方議員の先生方

 

今回の勉強会では2021年7月6日〜8月22日の期間で実施した、現場でこども行政に携わる地方公務員へのアンケート結果のとりまとめを私より報告いたしました。

 

また、地方議員による「こども庁の設置を求める要望書」の取りまとめを長屋光征岐阜県議会議員(Children First 行政のあり方勉強会地方議員連絡会 代表世話人)よりご説明いただき、この要望書を佐藤篤墨田区議会議員から自民党本部「こども・若者」輝く未来創造本部 事務総長 福井照 衆議院議員実現会議座長 野田聖子衆議院議員に提出いたしました。

アンケートにご協力いただいた地方公務員の皆さん、関係団体の方々、地方議員の方々、そして、大変熱心にご参加いただいた国会議員の先生方に改めて深く感謝申し上げます。

 

■こども部局に携わる地方公務員、303名からのアンケート

まず、私から説明をした地方公務員「子ども行政への要望・必要だと思うことアンケート」結果の中身をご紹介いたします。このアンケートは地方議員の紹介で、原則こども部局に携わったことがある地方行政職員から回答を得ました。

当初は、地方公務員の立場から現場の抱える課題についてはっきり言及をしてもらうことはハードルが高いのではないか、と心配をしておりましたが、303名もの方々にご意見をいただくことができました。

 

「子ども・子育てに関する行政で課題だと思うこと」について、圧倒的に最も課題だと考えられている回答は「行政の人手不足」に関して(31%)でした。

 

主な意見としては「長年にわたり長時間残業が恒常化しており、業務量に対し、抜本的に人員が不足している。」といったマンパワー不足についてや、「複雑・複合的な子どもへの課題について、アウトリーチを含め行政に求められる役割が大きくなってきており、1件にあたり時間を有する。」「1人1担当制でその人が居ないとできない仕事が多く、教えて貰うにも教えて貰えず、一緒に考える人もいない孤独な仕事。」といった構造的な問題について訴える意見がありました。

資料)「子ども・子育てに関する行政で課題だと思うこと」のアンケート回答分類
Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

資料)「子ども・子育てに関する行政で課題だと思うこと」のアンケート集計結果
Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

これらの回答内容から、特に深刻な問題であると捉えたのは「煩雑な事務手続きの負担」項目にて多数寄せられた「同様の通知や照会が各所から複数送付される、補助金申請や報告書等の業務が複雑、書式が統一されていないこと等で対応に労力が必要。ケースワークより事務作業が多い。」という課題についてです。

具体的にどんな通達があるのかと調査し、まとめました。

 

例えば、新型コロナウイルス感染症対策補助金について、ほぼ同じ補助対象及び内容であるにもかかわらず厚生労働省と内閣府からそれぞれ通知があり、支払いや申請のスキームもバラバラです。。

資料)Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

次に、同じ3歳児の安全を守るためのガイドラインについても、令和2年6月16日、同日の通達にて、厚生労働省は「マスクは原則着用しない、例外着用する」と文科省は「マスクは原則着用する、例外着用しない」とされ、この縦割りの弊害が地域自治体・現場の行政に生じていることが明らかになりました。

 

Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

次の調査は、「住民からの需要が高いと思うもの」についての分析結果になります。

Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

最も多かった「保育」項目では「幼児教育・保育の無償化も相まって、特に乳児期から保育を求める割合が高くなっている。」という意見が多く寄せられました。

また2番目に多かった「医療」項目では、家庭負担の軽減、経済的理由による健康格差をなくすために完全無償化が求められているということが明らかになりました。

 

この勉強会でも問題として捉えております「小1の壁」について、放課後児童クラブが保育園と比較して利用時間が短く、共働きの家庭にとっては仕事を辞めざるを得ない状況となっていること、また夏休み等長期休み期間中の子どもの居場所問題についても、繰り返しクローズアップされる課題となりました。

 

最後に、「こども庁への要望」について全件読了し、分類を横断して要望を抽出したところ下図のように示されました。

 

Children Firstの行政のあり方勉強会事務局作成資料

 

前述してきたアンケート意見でも各所で出てきましたが、子どもに関する部局を一元化することが最重要課題であると改めて捉えました。

現場の皆様からも、子どもに関する課題を一元的に統括・所管し、教育委員会やその他関係機関に対して強力に指示できる権限を持った組織となってほしいとの強いご要望をいただきました。

 

また「現場の意見を尊重してほしい」、「子どもに直接関わっている実務者の意見を聞いてほしい」というご意見も多数いただきました。この勉強会でも繰り返しお伝えしておりますが、子どもたちは現場である市区町村にいます。

霞ヶ関や永田町がいくら改革をしても、現場が変わることができなければ全く意味はありません。現場の行政において実現可能な施策を、強力なリーダーシップを持って実行できる機関を目指して、最大限努力してまいります。

 

詳しくは「こども庁創設に向けた特設サイト」にてアンケート結果を記載しておりますので、是非、ご覧ください。

 

■地方議員373名からの要望書

続いて、Children First 行政のあり方勉強会地方議員連絡会 代表世話人の長屋光征岐阜県議会議員より、「こども庁の設置を求める要望書」についてご説明いただきました。

 

これまで、地方議員とともに進めてきた延べ 100 人以上が参加して、子ども行政に関する課題と今後の方向性について重ねてきた議論にて集約された、自治体や現場が抱える子ども政策についての実態や解決策等、加えて地方公務員を対象として実施したアンケートで寄せられた現場で生じている課題についての意見を多分に盛り込んだ内容の要望書を取りまとめていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真)Children First 行政のあり方勉強会地方議員連絡会 代表世話人の長屋光征岐阜県議会議員

 

佐藤篤墨田区議会議員からは、提出にあたり「自民党の地方議員373名がまとまって政策提言をしたというのも前例のない貴重な機会となった」とお話いただきました。自民党が真に「子どもを中心とした政策」を掲げる政党となること、その礎としてこども庁が創設されることについてのご期待についてもお話いただき、大変共感できる貴重なご意見でした。

写真)佐藤篤墨田区議会議員

 

写真)野田聖子衆議院議員に要望書を手交する、佐藤篤墨田区議会議員

 

野田聖子衆議院議員からは、この要望書の提出を受け、「地方から子どもを中心としたChildren Firstの提言をいただいたことは大変ありがたい事だ」とお話いただきました。

「最初は『できない』と言われていた消費者庁も、作ったことによってこの国は消費者優先の新しい経済が生まれ、新しい社会構造ができたことは間違いありません。こども庁も諦めずに前に進んでいただきたい」と大変心強いお話も頂戴しました。

 

本勉強会では、国や地方に関係なく、「子どもを取り巻く課題は何なのか」ということを整理してまいりました。

また次は、国と地方の役割の違いもしっかりと整理して行くべきだと考えています。

各都道府県、非常に大きな地域差がある中でも、地域による格差をなくすため、「国のユニバーサル・サービス」としての子ども行政の定義を我々が早急にまとめるべきだと考えております。そのユニバーサル・サービスを基に、地方によってユニークの特色のある子ども行政を推進していくべきだと考えています。