2013年6月14日、消費者問題に関する特別委員会にて質疑いたしました。


この日は食品表示法案の審議です。消費者庁の職員体制やコメの食品表示の在り方など法制定後の課題について森大臣の見解を質しました。

議事録

○山田太郎君

 みんなの党の山田太郎でございます。
 本日は、川田龍平議員に代わりまして、食品表示法案の質疑に当たらせていただきます。今回の消費者問題特別委員会では初めての質疑でございます。よろしくお願いします。
 
 さて、まず早速なんですけれども、この表示法案の執行体制について少しお伺いしたいと思っています。
 
 ずっと質疑を伺っていましたら、かなり消費者庁に関しては厳しい姿勢というか意見が出ていたと思っておりますが、本当に消費者庁が消費者の方を向いているのかなというところで、ちょっとまず改めるべきところはないのかということで少し質疑をしていきたいんですが。
 
 資料を作ってまいりました。お手元の一ページの資料を見ていただきたいと思うんですけれども、これは消費者庁の職員の構成をまとめていただいたものです。数字見ていただきたいんですが、二百六十一名の職員のうち、その他の三十五名を除く人が消費者行政にかかわる関連する省庁からの出向者なんですね。いわゆるノーリターンルール、出身の省庁に戻らないことが約束されている方というのはどういうふうになっているかというと、なしという回答でございまして、消費者庁の二百六十一名の職員のうち二百六十名の方は三年もするといなくなってしまう方ということを言わざるを得ません。
 
 せっかく今回、食品表示法という法律を作っても、先ほどからの質疑にもありますように、中身はこれから詰めていくということで、その人たちがどんどんどんどん各省庁に帰っていってしまうということでは全く意味がないのかなと、こんなふうにも思っています。
 
 で、ノーリターンルールなんですけれども、これ実は原子力規制庁をつくるときに、やはりいろいろな反省点を踏まえて、その各省庁からの出向者が出向先からの利害を背負っているんでは良くないだろうということで検討された経緯もあると思います。
 
 是非、消費者庁も、まさに消費者に寄り添って消費者の味方としてやっていくためには、このノーリターンルールについて考えていただきたいと思いますが、まず大臣の見解をいただきたいと思います。

○国務大臣(森まさこ君)

 消費者庁の業務は、JAS法、特定商取引法等、従来他省庁が所管してきた業務を消費者行政として一元化をして行っております。その扱う範囲は広く、専門性も高いものであります。
 
 ノーリターンルール、御指摘の趣旨も十分私理解をいたしておりますが、この専門性の高い業務を遂行するために各省庁の専門性を有する職員を受け入れているところでもあります。そのような中で、各省庁の人事の中で専門性の高い優秀な人材を受け入れて、消費者庁でその能力を発揮をしていただいているところでございます。
 
 しかしながら、御指摘のとおり、継続的な消費者行政への取組という視点も大変重要でございます。消費者庁においてこの四月にプロパー職員の採用を開始いたしました。これからも、中途採用を含め、プロパー職員の確保や育成に積極的に取り組んでまいります。

○山田太郎君

 確かに、職員の専門性というのは分かるんですけれども、やっぱり消費者庁は国民を守る、消費者の立場から発言、行政を守っていくということで、やっぱりその立場と姿勢が問われていると思います。
 
 もう一つ構造的な問題を質疑していきたいんですが、次のページの資料も見ていただきたいと思います。
 
 消費者庁の課長以上のポストなんですけれども、やっぱり同じ役所の方が続く傾向がございまして、次長は内閣府、審議官は公取、経産、消費者制度課長は厚労、取引対策課長は経産、そして今回の食品表示法の担当は食品表示課長として農水省と、こうした方々がずっと引き継いでいっているというか続いている構造なんですね。
 
 たまたまこうなっているとは考えにくいんですが、省庁の中で何か、何とか課長はうちの省から出すというような取決めがされているのではないかと。それじゃ、まさに消費者庁というのは省益丸出しの省庁になってしまうわけでありまして、何のためにつくったんだということにもなりかねませんが、この辺り、是非硬直化した人事だけでも見直した方がいいのではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君)

 何とかのポストは何とか省から出すなどというルールがあるわけではございませんが、委員御指摘のとおり、硬直化した人事がないように目配りをしていく必要があると思いますので、私の下での人事は適切な人物を配置するという視点から、また消費者の視点を育成するという視点からしっかりと見てまいりたいと思います。

○山田太郎君

 森大臣の下では、さすが消費者庁変わったなというふうに是非見せていただければなと思っています。
 
 さて、次のちょっと点に移っていきたいと思いますが、米の未検査米の食品表示の問題、いわゆるくず米の問題についてちょっと質疑で取り上げたいと思っています。
 
 くず米といいますのは、未検査米とも言っておりまして、農家がお米を出荷する際に義務付けられております農産物検査法の検査を受けないまま流通するお米のことであります。多くは、一・七ミリとか一・八五ミリのふるいに掛けまして、そのふるいに落ちる小さな粒のお米、ふるい下米とも言う場合があるんですけれども、こういったものであります。通常、このいわゆるくず米と言われるものは主食用には流通しないんですが、現在のJAS法に基づく商品表示の基準がありまして、業務用のお米には混ぜて販売することができるということになっています。これ、様々な弊害も出ているというふうに思っていますが、このお米が、一・七ミリから一・八ミリで約二十六万四千トン、主食米として流通されているということなんですね。
 
 さて、このくず米、未検査米は、現行のJAS法に基づきまして、食品表示基準で一般消費者向けにはコシヒカリなどの品種と生産物がお米のパッケージに表示できないんですけれども、しかし業務用のお米にはパッケージとして品種と生産年が表示できる。それで業務用に売られて混ぜられちゃうということなんですが、これ、消費者庁、このくず米混入の原因とか現状についてどういうふうに考えているのか、伺えればと思っています。

○国務大臣(森まさこ君)

 いわゆるくず米と言われるふるい下米のうち、ふるい目幅が一・七ミリ以上のものは主食用としても販売をされており、一般消費者向け精米及びおにぎり等の加工品に利用される業務用米に含まれていると承知をしております。

○山田太郎君

 このくず米が、先ほどから申し上げているように、一般消費者向けには品種と生産年が表示できないのに、JAS法の中で、業務用は表示ができると、こういうふうになっているわけですね。ですから、合法的にというんですかね、くず米なのに、いわゆる未検査でありながらコシヒカリですとかササニシキだとか、そういったことをいろいろと表示できるわけであります。
 
 まさにこれはダブルスタンダードと言われる問題だと思っておりますが、特にこの問題、消費者庁、消費者への影響というんですかね、その辺をどのように考えているのか、大臣に伺いたいと思います。

○国務大臣(森まさこ君)

 現在、一般消費者に販売される袋詰め精米においては、農産物検査を受けた場合に限り、品種、産年の表示ができることとされております。これは、精米の品質が品種、産年により大きく異なることから、品種等が精米を選択する際の決定的な事項であり、その内容についてより確実性が求められているためでございます。
 
 他方、おにぎり等の加工品については、品種、産年も商品の選択肢の一つではありますが、精米の炊飯方法、味付けなど、おにぎり等の品質に与える影響は多様であり、品種、産年の品質に与える影響は相対的に低いことから、これらの表示については農産物検査の義務付けを求めていないところであります。
 
 なお、今後、おにぎり等の加工品の原料米の品種等を表示する場合について、仮に農産物検査を義務付ける場合には、規制強化につながることから、関係者の意見を聞きつつ、消費者ニーズや製造の実態を調査するなど、実態に即した制度となるよう検討する必要があると思います。
 
 御質問の、消費者に対する影響でございますけれども、主食用の米にふるい下米が含まれていたとしても、安全性においては特段の問題はないと考えられております。
 
 また、消費者庁において、通常の粒より小さい複数の原料米について食味の検査を行ったところ、混入率の違いによる食味の差は認められなかったという結果が出ております。
 
 私、委員の質問通告をいただきまして、実際にコンビニのおにぎりの表示を見ますと、例えばコシヒカリ米使用とかと書いてあるわけなんでございますが、それは検査を受けているかどうか分からないという、そういう御指摘だと思います。もしこれがコシヒカリ米でないものを使ってコシヒカリ米と表示をしていたとすれば、それは景表法の違反になるおそれがございますけれども、消費者の観点から見て、それが消費者の選択の権利に資するものではないということであれば検討しなければいけませんが、先ほど申したとおり、規制の強化になりますので、また更に様々な立場の方々の御意見を聞いて、慎重に検討してまいりたいと思います。

○山田太郎君

 実は今の大臣の発言は非常に驚きなんですね。食品表示法自身は、実は食品の安全性等も含めて、規制をきちっとつくっていきましょうという話だと思います。国民の側に寄っているはずの消費者庁が、いや、規制強化につながるからそんなものは要らないんだというふうに、特に業務用ですよ、一般用はきちっと食品の検査を受けてということなんですけれども、業務用については規制強化につながるから要らないんだというと、誰を一体守っているのかなと、こういうふうにも疑わざるを得ません。
 
 あと、もう一つ、おにぎりの方はいいじゃないかということですが、実はこれは未検査米なんです。つまり、検査を経なかったものなわけでありまして、そういう形のものを、逆に言うと、コシヒカリというふうにそのまま書いて、それは表示違反に当たらないからいいんだというのは、考え方が非常に逆さなわけでありまして、ちょっと認識というか、この本当のくず米の問題を大臣自身は理解されていないんじゃないかなというふうに、ちょっと私自身驚きでありました。
 
 もう一つ、ダブルスタンダードの問題についても少し取り上げたいんですけれども、まさにこれ生産者側の方にとってみると、正規の検査米で利益を上げたという真面目な農家ですね、今一生懸命、お米も海外に輸出できるように、あるいはいいお米を作って高く売ろうと、こういうことを一生懸命現場じゃやっているわけでありますが、このくず米があるということによってお米の値崩れを起こしかねないという問題も起こっています。一方で、ある地域によれば、現地じゃくず米で御殿が建ったと、こういうようなことも言われておりまして、まさに生産者としても大変これは迷惑な問題ではないかと、こんなふうに思っています。
 
 生産者側の話でもありますので、この辺りは農水省の方にお伺いしたいと思いますが、御見解いただけますでしょうか。

○副大臣(加治屋義人君)

 先生御指摘のこの一・八五ミリから一・七ミリの米の収穫量は二十六万四千トン、御指摘のとおりでございます。
 
 農林水産省では、主食用に活用できるものとして、一・七ミリメートル以上のふるい目によって収穫量を調査をさせていただいております。実際の生産現場では、販売戦略等の観点から一・八から一・九ミリ以上の米を主食用米として出荷していることが多いのですが、これ以外の一・七ミリ以上の米についても先生御指摘のとおり低価格帯の主食用に活用されている場合が多いと認識をいたしております。
 
 こうした現状も踏まえまして、米の基本指針では一・七ミリ以上の米の生産量を基に需給見通し等を作成いたしているところでございます。

○山田太郎君

 副大臣、米の量の、生産量は一・七ミリ以上ということを指針で出していただいたとしても、そのお米がくず米として流通しているようでは、いわゆる消費者側としては何の関係もないというか、そういうふうになっちゃうわけなので、ちょっと御認識今後いただければなと思っています。
 
 それからもう一つ、この問題は実は消費者委員会でも何回か取り上げられておりまして、くず米、未検査米が業務用に販売される場合、実際は未検査なわけですから、品種や生産年を表示することをいっそのこと禁止してはどうかと、こういうふうにも思うわけですね。未検査米を一般消費者用に販売する場合は、JAS法で品種や生産年を表示することが禁止されているわけです。ですから、くどいようにも思うかもしれませんが、業務用の販売を適用するといった形で食品表示の基準を改めること、これ実は消費者庁の告示を改正するだけのことなんですね。大臣が決断していただければ消費者庁としてすぐにでも解決できる問題だと思いますが、この辺の所見もいただきたいと思います。

○国務大臣(森まさこ君)

 先ほど、山田委員が私の答弁に対して驚きであると、そんなものは要らないと、規制強化になるとやばいというふうにおっしゃいましたが、私の答弁はそのようには申し上げておりませんので、訂正をお願いしたいと思います。私は、この法案の趣旨にのっとって、消費者又は事業者の皆さんの意見を慎重に聞いた上で、委員の御指摘を踏まえて検討してまいるというものでございます。

○山田太郎君

 答弁、答えていただいていないんで、先ほどの話、ちょっと私に逆質問されてしまったので申し上げておきますと、私は決してやばいとかやめるべきだとは言っておりません。きちっと一般に流れるお米と業務用を同じレベルに合わせたらどうですかという話をしたんですね。そうしたら、業務用に関してはざるになっているわけじゃないですか。それは、じゃ、というふうに聞いたらば、そこを抑えたら規制強化になると。だけれども、一般用に流れているお米はちゃんと規制されているわけなんですよね。そういう意味では、市場のフェアネスの考え方から立ったとしても是非見直していただきたいというのが趣旨で私は質問したつもりであります。
 
 先ほどの質問の繰り返しになりますが、今の話にもよるんですけれども、これを未検査米、検査米ということをきちっとやっているわけですから、例えば未検査米に関しては表示ができない、くず米ならくず米ということをきちっと表示した上で消費者にも分かりやすくその品質だとか表示を守っていくということは、私は消費者庁の立場でもあると思うんですけれども、もう一度大臣の御見解をいただきたいと思います。

○国務大臣(森まさこ君)

 議事録を精査の上、御訂正願いたいと思います。
 
 ふるいをしてふるいの網の目から下に落ちたもの、そのふるいの目幅が一・七ミリ未満のものは、基本的にふるいの上に残ったものが主食用として一般消費者に、ふるいの目、一・七ミリ未満のものは下に落ちますから、落ちたものは基本的に主食用として一般消費者に販売されてないという、そういう問題でございますけれども、委員の御指摘を踏まえまして、しっかりと検討してまいりたいと思います。

○山田太郎君

 是非、くず米はちゃんとくず米として、別に食べられないものであれば、ないわけですから、確かにくず米を捨てちゃうということはもったいないですし、みそとかしょうゆにも使えます、そのことはよく分かっています。ただ、一般の消費者にはそれがどういったものなのかが分からない。それが平気で、業務用であれば、一般のものと、一般食のものと同じというふうに出回っているのはいかがなものかという論点で私は聞いたわけでありますので、是非その辺は、消費者庁、考えていただきたいということであります。
 
 是非、そういった意味で、このダブルスタンダードの問題ですよね。業務用なのか一般食用なのか、先ほどこの委員会の中でも、要は、外食に関しては規制が甘いではないかと、この類いの話と多分同じことだと思っています。安心してこれでは消費者が食せない。または、真面目に作っている、高付加価値で作っている生産者にとってみると、その差をきちっと表示という形で示せない。こういうことでは何のための食品表示法かということにもなりかねませんので、是非、そういった意味できっちり消費者行政、この問題、取り組んでいただきたいと思います。
 
 最後に、その辺りまとめて、もう一度大臣の所感いただければと思っています。よろしくお願いします。

○国務大臣(森まさこ君)

 お米の玄米のうちにふるいに掛けまして、ふるいの目幅が一・二ミリ以上のものはふるいの上に残りますので、それが主食用として販売をされておりまして、ふるいの目から落ちた小さい粒のものは業務用等で販売をされている、そういう論点でございます。このことが消費者の食の安心を確認する上で問題があるということであれば、消費者の皆様の御意見、そして事業者の皆様の御意見もしっかりお聞きをした上で、表示の在り方について検討してまいります。

○山田太郎君

 ありがとうございました。