【議事録】農水委員会(2600億円の埋蔵金を切る!)


182閉-参-農林水産委員会-001号 2013年01月24日

山田太郎君

みんなの党の山田太郎、本名でございます。

昨年十二月十四日に参議院議員となったばかりの私、新米議員です。これまで企業経営をずっとやっておりましたので、議員になりまして毎日、民間の常識と永田町、霞が関の違いに目からうろこの日々でございます。初めての質疑でございます。空気の読めないところもちょっとあるかもしれませんが、若葉マークの議員ということで、委員会の皆様、大臣を始め関係者の皆様には御容赦いただければ幸いだと思っております。

さて、今日の議題であります畜産物の価格安定のための施策に関しましてどのような手段が取られているかということで、平成二十四年度補正予算の畜産関係の部分につきまして大臣の認識を伺えればと思っております。

まず、畜産経営力向上緊急支援リース事業という二百五十億円の予算がございます。生乳などの生産拡大のために機械をリースで導入する経費の一部を農家に補助しようとする予算です。しかし、農林水産省の担当の方にお伺いしましたところ、日本の生乳生産量は平成二十年七百九十五万トンから平成二十三年七百五十三万トンへ毎年減少しているということです。

牛乳がこの一パック大体スーパーで二百円ぐらいでありまして、後ろにもおいしい牛乳があったんで私初めてでびっくりしたんですけれども、価格が上がっているわけではないんですね。生産量が減っているのに価格が安定しているということは、牛乳の需要が減っているということではないかと思っております。もし需要が高くないのに生産を増やせば、当然価格維持は逆に難しくなるだろうということになるかと思います。

本日配付資料の一ページを御覧いただければと思っておりますが、この資料を見ていただいても、更に生乳の供給量を増やす必要があるのかどうか。二百五十億円ものお金を使うのであれば、牛乳の生産の拡大ではなく、まず消費の拡大ですね、そのための政策を取る方が有効な税金の使い方ではないかと、経済のお詳しい大臣に是非その辺をお聞かせいただければと思っています。

国務大臣(林芳正君)

山田議員、御当選おめでとうございました。

また、私も実は、今お話を聞いておりまして、初当選、十八年前であったんですが、社会人のスタートは商社におりました。数字に常に追いまくられていたようなサラリーマン時代でございましたけれども、こちらに参りましたらやはりちょっと浦島だなと、随分違った基準でいろんなことがあるんだなと思った感覚を持っておりましたが、そういった感覚は大事に持っていきたいと思っておりましたし、是非そういった御経験を生かして御活躍をされていただきたいと、こういうふうに思います。

経営者としての御経験を踏まえた、何というんですか、政策をBバイCで少し考えるべきではないかというようなお話だったというふうに思っております。

この生乳については、この分野では割と珍しいことかもしれませんが、生産価格よりも消費者価格が上回っているというようなこともあるわけでございますが、需要と供給のバランスをさせながらこの維持の拡大を図っていくということが大事だというふうに思っておりまして、今おっしゃられましたとおり、生産力確保ということも大事なんですが、同時に需要の方も消費拡大対策を講じていくということが大事であるというふうに思っております。

したがって、今お話のありました補正予算でございますが、リースで、この畜産経営力向上緊急支援リース事業、これはサプライサイドということになりましょうか、とともに、同じ補正予算で、生乳需要基盤強化対策ということで消費拡大対策も実施してまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。

山田太郎君

補正予算の政策効果とか積算根拠みたいなものに関しては、一例ちょっと取り上げさせていただいたんですけれども、やっぱりどうもはっきりしないところが多いんですね。

そこで、財務省はどのような方針で今回の補正の査定を行われているのか、財務副大臣、お考えをいただければと思っております。

副大臣(小渕優子君)

お答えをさせていただきます。

今般の補正予算における農畜産物対策につきましてですけれども、配合飼料価格の高騰、また高止まり、こうしたことや畜産物価格の下落といった状況を踏まえて、経営環境の変動に対する緊急対策として必要な事業を行うこととしています。

この農畜産物対策は、農林水産省との間で所要の調整を行った上で、先日、一月の十五日に、政府として補正予算の概算決定を行ったところでありますが、それぞれの事業に必要な予算額を適切に見込んだところであります。

今後、国会でこの補正予算、提出したいと考えておりますので、速やかな御審議をどうかよろしくお願い申し上げます。

山田太郎君

ありがとうございます。

では、農畜産業振興機構という独立行政法人の体制や予算の問題について少し取り上げてみたいと思っています。

この機構、ALICですね、この機構は、本日の議案でございます畜産物の価格安定の事業を行っています。財源の方は一般会計からの繰入れでございますが、その多くの部分を牛肉関税、これ、農林省の皆さんは牛関、牛関というふうにおっしゃっているそうですけれども、この平成三年の牛肉輸入解禁によって始まった牛肉関税を事業の財源とする法人でございます。

実はこの法人の機構の職員宿舎について質問させていただきたいんですが、お手元の資料四ページをちょっと見ていただきたいと思っています。四ページの下の方になりますが、資料にありますように、この機構は自前の職員宿舎を四十一戸持っております。実は借り上げで十二戸あと持っておりますから、合計で五十三戸、職員が二百三十四名のうち五十三戸を持っているという勘定になるんですが、間取りや所在地からすると、家賃は一般の住宅地と比べてかなり安いんじゃないかなと思っております。まさに牛肉関税で造った牛関住宅と、牛関御殿とまではいかないと思いますけれども、そんなものなんじゃないかというふうに思っています。

民主党政権の方で、独立行政法人の宿舎が問題となり、売却していこうという方針が打ち出されましたが、この機構は今後四年間でたった二戸を売却するということだそうです。大臣、この牛関宿舎ですね、職員宿舎というのは本当にどうかと思っているんですが、例えば即刻全戸を売却という方針を打ち出せないものなのかどうか、御意見をいただきたいと思います。

副大臣(加治屋義人君)

独立行政法人の職員の宿舎については、独立行政法人の職員宿舎の見直しに関する実施計画、これは平成二十四年十二月十四日に行政改革大臣により見直しを行うこととされております。職員宿舎につきましては、転勤などをしなくてはならない職員、政府と連携して迅速な対応が求められ、緊急参集する必要がある職員等について精査をされて、機構については、平成二十九年度末を目安に、保有宿舎四十一戸のうち、先ほどお話しいただきましたとおり、二戸を廃止することとしたところでございます。

宿舎については、法人の業務内容や人員配置の変化等も踏まえつつ、今後とも適切に検討してまいりたいと思っております。

なお、実施計画に基づき、宿舎の見直し状況については毎年主務大臣に報告をすることとされているところでございます。

山田太郎君

四人に職員が一人を持っている宿舎というのはどうなのかなというふうに思っておりますけれども。

次には、この法人が抱えますちょっと埋蔵金の問題についてお伺いしたいと思っています。

この法人の貸借対照表を拝見させていただきましたら、資料五ページになりますけれども、平成二十三年度末、調整資金という名前で七百七十億円、畜産業振興資金で一千八百四十七億円、計二千六百億円という大金が積み上げられております。この基金は、毎年の余剰金を積み立てた後、会計検査院が、この法人から交付金を支出した公益法人が積み立てたお金を回収したということになっておりまして、国庫に返納しなさいというのが会計検査院の指摘でありましたが、実は国庫には返されずに法人の基金として保管されているということになっています。まさにこの基金、言ってみれば牛関基金ということでありまして、この二千六百億円というのは大変な金額だと思っています。

農林水産省の担当の方に本件に関して伺いましたところ、このお金は将来の政策的経費として取ってあるんですということになりましたが、予算の単年度主義の建前からしますとどうなのかと。ややもすると、もしかしたらTPPによって牛肉関税が廃止されたときにこの基金が独立行政法人の当面の生活費になるのではないかというような勘ぐられる方もいるんじゃないかというふうに大変危惧しております。

この二千六百億円の基金はすぐに国庫に返納すべきだというふうに考えておりますが、政治的な問題ですので、大臣どのようにお考えか、是非お考えをお聞かせください。

副大臣(加治屋義人君)

畜産経営というのは日常的に多額の運転資金が必要な一方で、口蹄疫やBSE等の悪性伝染病の発生、飼料価格の高騰や枝肉価格の大幅な変動などの潜在的なリスクを抱えているところであります。こうした不測の事態に迅速かつ適切に対応しなければ経営中止が多発して、畜産業全体の地域経済に甚大な悪影響を与えるのではないかと思っております。このために、農畜産業振興機構が保有資金を財源として経営支援対策等の緊急対策を機動的に実施することによって危機的な状況を乗り越えてきたところであると御理解をいただきたいと思っております。

これまでも緊急事態に際し、年度途中において数百億円規模の緊急対策が必要であったこと等を考えますれば、機構がある程度の財源を保有をしていくことは必要だと、このように思っているところでございます。

以上です。

山田太郎君

その点も官僚の方にお伺いしましたところ、二千六百億円のうち、実際に資金の手当てとして必要だということは一千二百億円、一方で一千四百億円がそういう意味で基金にプールされているということを発言でいただきました。

BSEの対策等、過去緊急に掛かった最上限のお金は約八百億円だったということで、計算をすると、であれば、例えば四百億円でも是非国庫の方に返納するとか、是非、今財政が逼迫した状況でありますので、全てこのお金がゼロということではないと思うんですけれども、少しこの部分の基金の見直しをしたらどうかということを是非御意見いただきたいんですけれども、いかがでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(林芳正君)

企業経営者としてよくお調べになってということだと思いますが、今、副大臣から答弁いたしましたように、過去、今お話のあった保有資金ベースで八百三十億円というのが十三年度のBSEの発生でございます。それから、口蹄疫の発生が百五十億円ということでございますが、これはあくまでそういう事案があったということで、今から将来これを上回ることが必ずないというふうになかなか言えないところもあるんではないかというふうに思います。

したがって、先ほど冒頭で不要不急のもの、宿舎のお話がございましたが、行革とかそういうことをみんなで話をして閣議決定をして、なるべく不要不急のものは返していくなり処分をするなりしていくということは別途政府全体としてはやらなければならないということで、十二月十四日の決定、これは政権交代の前でございますが、それに従ってやっていくということでございます。

したがって、我々としてはそういう立場でございますので、しっかりとこういうものをある意味では積み立てておいて、先ほど来いろんな御議論があったように、安心につながるという部分も実はあるんでございます。したがって、いろんな御指摘を踏まえながら対応を適切にやってまいりたいと思っております。

山田太郎君

最後になりますけれども、牛肉の関税が独立行政法人に交付されまして、役人の天下りとか職員の高い給料、これは資料の二ページ、三ページを見ていただいても明らかなんですけれども、職員の住宅の財源になっていたりとか、この牛肉の関税、二千六百億円の基金として積み上げられているということはちょっと継続して考えていきたいなと思っております。

このままでは、自民党あるいは大臣が聖域なき関税撤廃に反対という、TPPの件ですけれども、これ、大臣が守られているのは農家じゃなくて農水省の権益ではないかと、こういうふうに疑ってしまうところもありますので、是非この問題引き続き改革のメスを入れていただいて、是非農業を守る、農家の現場を守るという形に税金を大切に使っていただきたいと、こういうふうに考えております。

ありがとうございました。