TPP交渉の進捗等について質疑を行いました。


5月13日、農林水産委員会にて質疑を行いました。

議事録 

○山田太郎君

 みんなの党の山田太郎でございます。よろしくお願いいたします。
 今日は、TPPを中心にした一般質疑ということであります。順番が結い・維新さんが会派が一人多いということで変わりまして、この順番になるとほとんど聞かれちゃったということでありまして、繰り返しになるところもありますが、大事なところはやっていきたいと思っています。
 ただ、我々、農政改革の問題は、このTPPを背景として、農協の問題、それから明日以降、担い手、多面的機能ということで、いわゆる現場の保護の問題ですね、農業保護、支援の問題、これセットで、切り離すわけにいかないだろうというふうに考えておりまして、積極的にその辺も今日時間の中で議論をしていきたいと思っております。
 ただ、まず最初に、TPPに入る前に、ずっともう議論を聞かせていただいていますと、ほとんど中身についてはもう語ってくれないというのが分かりましたので、多分、今問われているのはもう政府の姿勢だというふうに思っております。
 私も、この委員会ではさんざんぱら、とにかくプロセスをはっきりしてほしいとか、いつまでに何をやるかと、中身については交渉事だということはよく分かってはいるんですけれども、ほとんど出ないと。
   〔委員長退席、理事山田俊男君着席〕
 それで、何か今日の議論は、要は誰がうそつきなのかと、こういうような議論にもなっておりまして、ちょっと私もよく冷静に考えてみれば不思議なのは、政府・与党というぐらいですから、政府は自公の与党によってつくられていますが、自民党の先生、公明党の先生にも厳しく問われているということで、本当は一体誰がこの交渉の中身を知っているのかということが大変気になるわけであります。そんなところもちょっと確認する必要があるのかなというふうに思っております。
 これはなぜかといいますと、私どもの問題意識は、このままだらだらと分からないままに交渉してしまうと、我が党のいわゆるスタンスとしてはTPP推進ということを言ってはおったんですが、もしかしたらいい影響がないのではないかというふうに党内も少し疑心暗鬼の議論が正直始まっております。先ほどびっくりしたんですが、維新、結いさんの方も撤退だと儀間先生が言われて、おお、びっくりということでありまして、推進をしている数少ない野党の方からもこういう声が既に上がる局面にあるんだということだけは理解しながら、今日のちょっと質疑に臨んでいただきたいと思っています。
 それで、まず、本件はちょっと質疑にないんですが、ちょっと質疑を聞いていてすごく気になったんですけれども、どなたが事実を知っていらっしゃるのかと。農林水産省自身は実は事実を知っているのかと。もしこれ、これは徳永先生の方からも議論があったんですが、もし関税を下げなきゃいけない場合には、すぐ議論を始めないとこの影響というのはもう大きいと思っているわけですね。そのときに、もし農水省の役人の方が、いや、実は知らないんですと、交渉官だけが知っていて政府全体ではほとんどの人が知りませんとなると、それはそれでとんでもないといったことにもなるわけであります。
 そういう意味で、中身については聞きません。とにかくこの交渉を、例えば農水省の方で、政府三役それから担当局長クラス、課長さんクラス、どの程度の方がタイムリーに交渉の内容の報告を受けて、それに対して将来の農業のことを、これの問題について考えているのか、その辺の構図を是非教えていただけないでしょうか、大臣。

○国務大臣(林芳正君)

 日豪のときは従来からの経緯もございまして、農林水産物のマーケットアクセス交渉については私が中心となって、また工業製品等のマーケットアクセスについては茂木経済産業大臣がと、こういうことで連携を取りながらやっておったわけでございます。これは政府の中の話ですね。
 TPPについては、御案内のように、TPP担当大臣ということで甘利大臣が任命をされておられます。その甘利大臣のリーダーシップの下で、総理も参加をしていただけるTPP本部というのが閣僚会合としてございますので、ここで認識を共有しながら、主に甘利大臣がこの交渉に当たっておられると、これは報道であるとおりでございます。

○山田太郎君

 質問は、それはそうなんですけれども、現場はどこまで交渉の内容について理解しているのか。もしこれ、いや、実は課長さんクラスでは理解していないとなれば、我々レク要求なんかでその方とやり合いしても意味がないということにもなりますし、逆に言わせると、もしこの交渉が進んだ、後でちょっと聞こうと思ったんですが、最終局面になるとかなんとかということであれば、もしかしたら今度は国会での批准又はそれに対する緩和措置をどうしていくのかということをすぐ議論に行かなきゃいけない。そのときに一番影響を受けるのは農林水産分野であるわけですから、農水省の最大の出番だと思うんですね。そのときにその人たちも突然知らされるということで本当に手が打てるのかどうかといったことも気になるわけでありまして、是非、そういった意味で、本件の、例えば日豪のケースでも結構です、このTPPのケースでも結構なんですが、どこまでこの情報が下ろされて、政府一体なのか、政府として進められているのか、是非そのことを教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君)

 先ほど申し上げましたように、日豪についてとTPPについてはかなり体制が異なっております。また、一般論で申し上げても、我が省の中にもいろんな局があっていろんな課がございます。また、内閣官房の対策本部にも農水省から人を出しておるということもございます。また、日米の交渉についても農水省から人が出ているということもございます。そういう事実はここで申し上げられることでございますが、具体的にどなたがどの範囲でどういう情報を知っているというのは、これは交渉の中身に関わることでございますので、ここでは控えさせていただきたいと思います。

○山田太郎君

 なかなかお答えいただけないので、じゃ質問としては別の聞き方をしたいと思うんですけど、仮に関税が下げられた場合にその手だては打っているのか、あるいはシミュレーションは当然されているのか。その辺りは、私はもう当然、交渉を撤退するならそうだったねという話にもなると思いますし、もし関税が下げられる場合には下がった分をどういうふうに農政政策新たに取っていくのか。これはもうすぐ着手しなきゃいけない問題だと思いますので、その辺の準備は、私は政府の信頼としてはされているんじゃないかなというふうに期待をするんですが、その辺はいかがでしょうか。
   〔理事山田俊男君退席、委員長着席〕

○国務大臣(林芳正君)

 これは何度かここでもやり取りをさせていただいておりますが、まだTPPということについて言えば今まさに交渉途中でございますので、こういう対策が必要だとかこういう対策を検討しておるということ自体が臆測を呼びかねないということであると、こういうふうに思います。
 日豪のとき、日豪のときというか、日豪についてここで御議論をいただいたときに、影響についての御議論もさせていただいたところでございますが、例えば、あの大筋合意した内容について今後どういうふうに影響が出るかということについては、当時もお答えしたと思いますが、実需の状況、経済の状況、それから為替の状況、いろいろなものがあるわけでございますので、一概にどういう影響が出るか定性的に申し上げるということは難しいわけでございますので、そのときも申し上げたと思いますけれども、そういうことに留意をしながら競争的な環境を支援する施策をきちっとやっていきたいと、それはこの間答弁したとおりでございます。

○山田太郎君

 もう一つ、政府の信頼といったところが今回の交渉では揺らぐということが一番恐ろしい結果になると思うんですが。
 そんな中で、一つ、日米共同声明で、日米両国は高い水準で云々、TPPを達成するために必要な大胆な措置をとることにコミットしていると、前進する道筋を特定したというふうにありますが、この中身は一体どういうことなのか。声明として発表しているわけですから、もうちょっとこの辺については開示したということで教えていただきたい。
 二点目なんですけれども、これはOECDの総理の六日の演説の中で、日米二国間協議については交渉は最終局面にあると、こうおっしゃっているんですけれども、本当かどうかと。先ほど、ちょっと澁谷審議官が気になるようなことを言っていたんですけれども、去年も同じように最終局面だと、こう言っていました。私は、その発言は正直言って国会と国民を愚弄していると思っております。もし、総理が最終局面だと言っているのに、これで一年も二年も掛かったら、あれはうそだったんじゃないかということにもなりかねないというふうに思っておりますので、是非、共同声明や積極的に外に発表されている内容でもあるわけですので、その辺りに関して、それはまず本当だということと、そのもうちょっと中身についてどういうことなのか、是非教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君)

 まさに、この正式な委員会の場で先ほど澁谷審議官あるいは西村副大臣から御答弁があったとおりであります。先ほど申し上げたように、TPPについて言えば、主として担当大臣、すなわち甘利大臣の下でメーンとなって交渉する、政府一体となって本部で意思疎通を図りながらやるということでございますので、その甘利大臣のラインである西村副大臣、澁谷審議官がおっしゃったとおりであると私も申し上げたいと思います。

○山田太郎君

 ごめんなさい、今の、申し訳ないんですけれども、林大臣のことも尊敬しているんですけれども、今のを聞いていると、もしかしたら林大臣はTPPの中身を何も教えられていないのではないかという疑問すら持ってしまうような御答弁だったので、一つ教えていただきたいと思います。今私が質問しました、日米間の二国間協議については交渉は最終局面にあると言った総理のお言葉は本当なのかどうか。
 そして、じゃ、お聞きしたいと思います。林大臣自身はどこまで毎回その報告を受けていらっしゃるのか、その辺り、是非教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君)

 御質問、具体的にちょっと御通告をいただいておればもう少し、先ほど、多分、澁谷審議官がおっしゃったようなことをきちっとお答えできるんだと思うんですが。
 もうまさにこの日米首脳会談において前進する道筋が特定されたということを共同声明として出しているわけですね。したがって、まさに政府としてはそのことが公式な外に対する見解であるという意味でこの共同声明を出しておるわけでございます。様々な報道についても先ほど来やり取りがありまして、私も申し上げさせていただきましたけれども、個別のラインの関税率等について日米間で合意しているという事実はないと、そういうことでございます。

○山田太郎君

 ちょっと、これをこれ以上やっても水掛け論になってしまいますので。ただ、お願いしたいのは、最終局面にあるとか、新聞報道に出ているというか、新聞が誤報だとか誤報じゃないかという以外にも積極的に動画で見ておりますので、総理が答えているところもあります。私は、この交渉事に関して政府が国民からもう信用できなくなったときに、次はどんな手を打ったとしても、効果というか出せないんじゃないかと思って、大変そこを危惧しているわけであります。
 また、是非、これは与党の先生方、同じ政府一体と、あるときは政府・与党と言って、あるときは何かお互いがこの委員会でやり合うという不思議な構図は是非避けて、必ず次は国会批准というプロセスに来るわけですから、多分自民党の先生方がそこに賛成しなければ批准はされない。我々野党が今残念ながら参議院で幾ら頑張って数を合わせても、本件に関しては皆さんに懸かっていますので、是非、何か内部は内部でしっかりその辺をやっていただきたい。
 それから、結いさんも維新さんも我々もそうなんですが、相当、先ほどの発言聞いていただければと思いますが、推進をしている側もちょっといらいら感がすごく強くて、そういった、これは中身もあるんですけれども、いずれにしてもこの進め方というのは多分すごく大事なことだというふうに思っておりますので、重ねてお願いしたいと思っております。
 ちょっと次に、その辺の大臣の外遊等についても少し対外的な発言をされていますのでお伺いしたいと思いますが、林大臣の方は、五月四日から八日まで、イタリア、フランス、出張されたと思います。そのときの意義等について端的に教えていただきたいんですけど、いかがでしたでしょうか。

○国務大臣(林芳正君)

 今回の欧州出張でございますが、まず、OECDの閣僚理事会等の場で我が国の農業政策、昨年まとめさせていただきましたが、これをきちっと説明、発信すること、それから、バイの会談をいたしまして農業政策等について意見交換を行うこと、それからもう一つ、日本食、食文化の魅力の発信、これを目的として行ってまいりました。
 具体的にちょっと申し上げますと、OECDの閣僚理事会というのがございますが、六日から七日でございましたけれども、ここで、官民連携によるフードバリューチェーンの構築、これは我が国にとってもそうですが、途上国の成長にとって非常に重要であるということ、それからアベノミクスの下で農政改革を進めているということについて発言をさせていただきました。
 それから、OECD閣僚理事会の場を利用して毎年WTOの非公式閣僚会合と、こういうものが行われますが、ここでは、私から、今後のWTOにおけるルール形成についてと、こういう議題でございましたので、各国の農政改革等の最近の状況変化や、いろんな、FTA、それからプルリと言っておりますけれども、多国間のFTA、EPAと、こういうものがありますので、こういう新しい状況の変化を踏まえた議論が必要であると、こういうような発言をさせていただいたところであります。
 また、イタリアではマルティーナ農林政策大臣と会談をいたしまして、来年ミラノの博覧会がございますので、その件に関してお話をさせていただいたということと、それからバチカンの法王庁の正義と平和評議会次官という方がおられまして、トーソさんという方ですが、世界の貧困と飢餓問題について有意義な意見交換ができたと、こういうふうに思っております。そのほか、ロブ・オーストラリア投資大臣、ル・フォル・フランス農業大臣等とバイの会談をさせていただきました。
 また、食のレセプション、夕食会をOECDと共催でやらせていただきました。今年は日本がOECDに加盟して五十周年ということで、日本が議長国でございました。総理もお見えいただいて基調演説もいただいたわけでございますが、こういう場を捉えて、あのBSEがございましたので、ずっとヨーロッパに日本の牛が出せない状況が続いておりましたが、今回規制がクリアになりまして、日本の和牛が久しぶりといいますか、パリで食べられるようになったというところを捉えて、和牛の料理を含めた食の夕食会等も開催をしまして日本食の魅力についても発信ができたと、こういうふうに思っております。

○山田太郎君

 御丁寧にいろいろありがとうございます。
 私が昨日のレクの中で担当の方に聞いたら、OECDの閣僚会議は非公式なので、非公開であって何も説明ができないと、こう言われたんですが、大臣に聞くとすらすらとたくさん教えていただけるので、非常にちょっとこれは根源的な問題を抱えていると思っておりまして、今おっしゃられたことは日本国内の農業にとってもとっても重要なことなので、どんどん発言していただいてもいいと思っているんですね。非公式の会議と非公開の会議は違うので、別に非公開と言っているわけじゃないですから。何かこのTPPも特定秘密のときもそうなんですけど、官僚の方々がみんなびびり始めちゃっていて、何か情報が出ない政府というふうに体質がなっているような気がします。
 是非その辺は、特に農林水産、これから大事な政策を時間を掛けて一年やる多分年になる。本当に、あしたから総理も入っての担い手の話も始まります。一応農協の問題なんかも問題意識持っておりますので、相当いろいろやっていきたいと思いますが、そういう情報をどんどん大いに出して、何がいいとか悪いとかと言っても、最後は日本の農業の活性化、発展のためにここに集まっている国会議員だということだけは間違いないと思いますから、何かそんな指示をしっかりしていただいて、TPPに関しても、私は、もしTPAがあってこのまま進まないと本当に判断したら、引き上げるとまでは言いませんけれども、一旦そういう趣旨を国民に説明をして、少し待ってくださいと、あるいは、少し交渉は停滞ぎみになる可能性があるとか、何か正しい情報は伝えていただいてもいいと。
 とにかく、最終局面というステータスをずっとしゃべり続けて、信用されないという政府、そして、我々国会議員からも、政府について、官僚の方についても、最終的に信用できないということになれば、どうやってこの政府はやっていけばいいんだということにもなりかねませんので、今日はまさに、中身というよりも、政府なり誰がうそつきなのかという、マスコミも含めて議論になっちゃったんですが、こういう大事なことが語られたと思いますので、是非どうかよろしくお願いしたいと思います。
 そのことについて、ちょっと是非大臣、一言最後お願いいたします。

○国務大臣(林芳正君)

 まず、OECDの件ですが、これはどこの国際機関もそうだと思いますけれども、こういう一般的に会議は、自由な討議をやって共通な認識をなるべく醸成していこうと、そして各国の政策をハーモナイズしようと、こういう目的でございますので、基本的には理事会の合意がない限り全て非公開と、こういうのが原則でございます。したがって、議長総括というのも、国名を伏せた上でこういう意見があったと、こういう形になっておりますので、私の詳細な議事録とか、ほかの方がこういうふうにおっしゃったというのは公表はできないわけですが、私の発言の趣旨については、これは国際的な常識として、言った本人がこういう発言をこういう趣旨でやったと言うことは可能だと、こういう判断でございますので、先ほど答弁をさせていただきました。
 TPPについても、守秘義務があると、こういうことは御案内のとおりですが、その中でできるだけの工夫をしていくと、こういうことをこれからも努めていきたいと、こういうふうに思っております。

○委員長(野村哲郎君)

 山田太郎君、時間が来ておりますので、おまとめください。

○山田太郎君

 時間になりましたので、以上です。ありがとうございました。
 以上でございます。よろしくお願いします。ありがとうございました。