中央アジアに迫る中国の影(20141027)


■中国とロシアと日本
中央アジア諸国の多くは、大国である中国と接しています。最近では中国が盛んに近隣諸国への経済的進出をしており、その背景には、自国の貿易の中継地点として各国と親密になり、経済的な取り込みを狙おうとする動きがあるようです。そのため、中国からの投資によって作られている道路もできているようです。(品質は察するものがあるようですが…)一方で大国であるロシアも関税同盟を使ったアジア諸国の取り込みを図っており、この中国とロシア、二国の動きに、中央アジア諸国では警戒心が高まっています。そのため、中国、ロシアそれぞれに対抗できる国として、日本の存在は大きいものであり、日本とのつながりや関係をもっと深めたいと考える国も少なくないようです。

■タジキスタンで見えたODAの課題
視察先の一つとして日本のODAによって運営を支援している、タジキスタンの母子センターを訪問しました。ここは、未熟児として産まれた子どもたちが入院している施設で、以前まで保育器に入っている幼児3人に対して、2人しかスタッフが居ませんでしたが、現在では4~5人にまで増えており、設備もODAのおかげで充実してきています。しかし、本来未熟児が居るようなエリアというのは、衛生面の管理を厳重に行わなければいけないところですが、視察した際も土足で病室にあっさり入れてしまうような状況でした。ODAによる資金や物資の援助によって、ハードの面は確実に充実していきますが、それを利用する現地の人間やスタッフの教育、支援などが今後のODAの課題と言えるでしょう。
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■ODAを通して見えてくる世界と日本
国会議員のODA視察と聞くと、ちょっとした外遊、要は政治的な理由を付けた観光のように勘違いされる事も多いですが、実際にはちょっと違います。ODAで支援を行っている現場というのは、一般的に首都や大きな街から遠く離れた場所がほとんどで、行き帰りの飛行機こそビジネスクラス(とは言っても中央アジア諸国の飛行機のビジネスクラスは日本の航空会社のエコノミーとさほど変わりませんが)でしたが、現地では上下左右に揺れるバスで8時間かけて移動をしたり、トイレを何時間も我慢したり、昼食はとうもろこし1本だったり…など恐らく皆さんが思っている「ODA視察」とはかけ離れた過酷なものです。

しかし、現地に行って初めて聞ける声がそこにはあります。日本を離れ、現地で協力隊としてたくましく活躍している日本人にも大勢会うことが出来ました。ODA自体の成果や状況を視察することももちろん大切ですが、それ以上に各国で暮らす人々と同じ場所に立ち、同じ物を食べ、同じ空気を吸って初めて気付かされることがたくさんあります。日本がこれほどまでにアジア諸国に期待され、信頼されているということも、現地に行かなければわからないことです。

同じアジアの一員として私達にできること、それを一番分かりやすく形にしているのがODAです。

日本人である皆さん全てがこのODAに協力していると言っても過言ではありません。その誇りと自信を持って、アジアや世界との繋がりをどのようにしていけば良いか、考えて頂けるきっかけになればと思います。