地方創生特別委員会にて、石破大臣に質疑を行いました


11月12日、地方創生に関する特別委員会にて質疑を行いました。
(未定稿)
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。
 今日は野党の番ということでありまして、安井議員それから特に藤末議員から、哲学的なところが非常に多いということであります。法案の立て付け、中身に関しては衆議院段階から相当やらせていただいておりますので、私もちょっと質問通告を少し変えて、哲学的な話というか、いわゆる地方創生はどうあるべきなのかという議論をせっかくの機会だからやらせていただければなと思っております。
 その二つの柱になりますのが、今回の政府の意識としては、人口減少の問題、それから東京一極集中又は東京と地方のバランスの崩れといった辺りが重点的にされていると思いますが、どうも衆議院の議論、それからレクの段階でいろんな官庁の方と話をしていると、若干現実とずれがあるのではないかなと、実はこんなことも考えているわけであります。
 それはどういうことかといいますと、実は私、この仕事に就くまで製造業向けのコンサルティングをずっと会社を起こしてやっておりまして、こんなに日本には津々浦々工場が展開しているんだなと、これが物流倉庫と一緒になっていわゆる雇用を生み出しているということを非常に現場で見てきた人間であります。
 先ほど藤末議員の議論も聞いていながら、なるほどなと思いながら私も思い出したのは、やはり石破大臣もおっしゃっていましたが、地方が元気な時代というのは地域に確かに工場それから農業という雇用があったんです。これが急速に変化をしてきたということは課題として大きいだろうと。決して東京対地方といういわゆる二局面の議論ではなくて、そもそも地方にあった雇用構造が、工場が特に海外に出てしまうということによって変わっていく。
 それから、農業も、やはりもうかる農業、なかなかもうかりにくい穀物を中心とする農業ということに分化をしていく中で、実際、農協さんの役割なんかもなかなかできないという中で、やっぱり農業が地域でもうまくいっていないと。
 実は、逆に言うと、農業は、すごく売れる農作物、これは私、農林水産委員もやっておりますので、そういう観点でも全国区として津々浦々回っておりますが、やっぱりすごく売れるんですよね。例えば沖縄のマンゴーだとか、お肉なんというのはもうどこでもいいお肉さえ作ればどんどん売れちゃうわけでありまして、やはり生産性とか収益性が高くないと売れない穀物というのが厳しい、米を中心として麦等を含めてという議論になるわけでありまして、こういう構造変革をしっかり政府がどう考えているかということを多分前提に議論をしていかないと、どんな地域創生の法案を作ったとしてもうまくいかないのではないかなと、こういうふうにちょっと問題意識を、この間、皆さんの議論も聞いておりまして感じたものですから。もちろん法案の審議でありますからそこのところについても聞いておきますが、そんな問題意識を持って、今日は、是非、大臣複数名来ていただいておりますので、明日の日本のためにということで質疑をさせていただければなというふうに思っております。
 まず、関連ということで、ちょっと重要な問題でサンゴの問題というところを少しやりたいと思っておりますが、小笠原地域における中国船のサンゴ密漁の問題ということで、これは待ったなしということで、ちょっと解散もささやかれているものですから、これは何としてでも我々も議員として取り組まなければならぬ問題かなと思いましたので、ちょっとここを挟ませていただきたいと思っております。
 アカサンゴが中国の密漁によってどんどん我が国の天然資源として侵されているという状況でありますが、この密漁の実態に関して、海上保安庁の、今日、長官も来ていただいておりますので、簡単に御説明いただけないでしょうか。

○政府参考人(佐藤雄二君) お答えします。
 今年の九月中旬に入りまして、小笠原諸島周辺海域において、二桁を超える隻数の中国サンゴ漁船と見られる漁船を視認して以降、これまで最大二百十二隻を確認しております。
 昨日の海上保安庁の航空機による哨戒の結果、中国サンゴ漁船と見られる外国漁船は五十四隻という形になっております。ただ、昨日は視界が不良のため十分な確認はできておりません。
 これらに対しまして、海上保安庁におきましては、大型巡視船や航空機を集中的に投入した特別体制を整え、違法操業を行う中国漁船の取締りを行っております。その結果、十月五日以降、これまでに五人の中国人船長を逮捕しております。
 一方、小笠原周辺海域の領海面積がおよそ八千平方キロメートルもある中、広大な現場海域において水産庁や東京都とも連携して対応しており、引き続き法令にのっとり厳正に対処する所存でございます。また、漁船の動静や取締り状況などの情報提供を通じて地元の皆様の不安解消にも努めてまいります。
 なお、海上保安庁は、小笠原諸島周辺海域等における中国サンゴ漁船の取締りに限らず、尖閣諸島周辺海域の領海警備など、いかなる事態にも対応できるよう懸命に努力してまいります。

○山田太郎君 長官、ありがとうございます。
 実は長官は海上保安官から初めて長官になられたということでありまして、国会の答弁をしていただくと現場の士気も上がるという話が昨日事務方の方からありましたので、是非それでは来ていただいて、やっぱり密漁船を始めとして日本の海を守っていらっしゃるトップはどんな方なのかということを国会でも見たかったものですから来ていただきました。本当にありがとうございます。
 さて、中国船のサンゴの密漁に関しては海上保安庁の巡視船又は水産庁の漁業取締り船が頑張っていただいているようですが、実は、多分、取締り上の問題もあるからこそ今議論があるんだと思います。その辺り、どんな問題があるのか、国土交通大臣並びに農林水産大臣、御説明いただけますでしょうか。

○国務大臣(太田昭宏君) ちょっと、どういう、もうちょっと質問、詳しくいただけませんでしょうか。

○委員長(関口昌一君) じゃ、もう一度御質問を。

○山田太郎君 取締りの現場での問題点とか法律上の問題とか、例えば人員又は船も足りない、領域も広い、いろいろあると思うんですね。その辺り、まず国土交通大臣の方からの見解をお願いします。

○国務大臣(太田昭宏君) 我が国は、領土三十八万平方キロをはるかに超え、十二倍の四百四十七万平方キロといういわゆる排他的経済水域を抱えており、そこには大変たくさんの資源もあり、そして領海を守るという上で非常に大事な任務を我々は担っているわけでありますけれども、正直言いまして、海難の事故が多かったり、あるいはまた今回の中国漁船と見られる、密漁だと見られる船が領海の中にまで侵入するというようなことがあったり、様々なことがありまして、巡視船の体制の強化、そして船を増やすだけでなくて、やはり相当訓練をしていかなくてはいけないということもありまして、人員をしっかり訓練できるという、そこからの体制強化が不可欠だと、課題はまずそこだと思っております。

○国務大臣(西川公也君) 水産庁も所管をしておりまして、数少ない監視船でありますが、最大限の努力はしております。ただ、隻数等については相手のこともあってお知らせしないと、こういうことですが、最大限の活用をしながら、海上保安庁と一緒になってこれは頑張っています。
 そういう中で、罰金あるいは担保金、これが低過ぎるだろうと、こういう御意見がありまして、私どもとしては、現在最終的な調整をやっておりまして、これができ上がれば抑止力につながっていくのではないかと、こう考えております。

○山田太郎君 その担保金の引上げ、これは罰金に比例してと、いわゆる担保金は罰金を超すことができない、むしろ担保金を払えば、特に経済水域に関しては保釈をせざるを得ない、こういうことが連動しているということをお伺いしております。
 そういう意味で、報道ベースでは今回、上限の担保金、一千万円から例えば三千万円に引き上げたらどうなのか、そんなような議論がされているということなんですが、具体的にその辺り、もう少し、農林水産大臣、大事な問題ですし、急ぐことでありますから、是非どんな議論がされているのか明確にしていただけないでしょうか。

○国務大臣(西川公也君) 担保金、罰金、大幅に引き上げようと、こういうのは関係省庁と今協議中でありますが、今日、現在、与党のプロジェクトチームも今やっているところでありまして、それを受けて私どもは関係省庁と協議をして大幅な引上げを狙っていきたいと、こう考えています。

○山田太郎君 金額イメージはいかがですか。

○国務大臣(西川公也君) 金額についてはお答えを差し控えさせてもらわなきゃなりません。まだ決定でもありませんので、今大幅に引き上げると、こういう検討をしています。

○山田太郎君 是非、急を要します。政治日程ということでこの問題がないがしろにされては、正月も越せない方もいるかと思います。そういった意味で、是非この審議しっかり国会でやっていただければと、やりたいというふうに思っています。
 国土交通大臣、それから海上保安庁長官、ここで質問、関連は終わりですので、もし委員の方がよろしければ、結構でございます。

○委員長(関口昌一君) 太田国土交通大臣は御退席いただいて結構でございます。海上保安庁も結構でございます。

○山田太郎君 では、引き続いて、農協改革という辺りも少し触れていきたいと思います。
 実は、先ほど、地域の再生という意味では工業、工場に並んで農業が重要だと。そのときに、やっぱり農協の存在というのは大きいというふうに思っております。実は、強い農業は、言っちゃ悪いですけど、農協なくたってもう買いたい人が買いに来るわけですから、そういう意味では、どうやって地域のなかなか収益性が上がらない農作物をサポートしていくのかというのは農協の最大のテーマなんだというふうに思っておりますが、残念ながら、その農協が、そういうふうに質的に地域農業が変わったにもかかわらず、自らが変われないんじゃないかと、こういう問題提起があって、まさに政府の方でも規制改革委員会含めていろんな議論がこれまでされてきたんだというふうに考えております。
 その中で、農協の組織の存在、特に規制改革実施計画では、全中ですね、全中が現在の制度から新しい自律的な制度に移行するというふうになって、農協法から切り離して新しい組織にすることが想定されていると。
 安倍総理も十月三日の衆議院の予算委員会で、農協法に基づく中央会制度は存続し得ないと、こんなことを明言されております。
 ところが、先週なんですけれども、十一月六日だと思いますが、農協の全国中央会、いわゆる全中が自己改革というのを発表しておりまして、この改革では、全中が引き続き農協法に基づく団体として実質的に現状を維持するということになっているんではないか。
 政府の規制改革実施計画の内容から随分距離があるんではないかな、こういうふうに思っておりますが、まず、この辺り、農林水産大臣にこの全中の自己改革案の受け止め方について御答弁いただけないでしょうか。

○国務大臣(西川公也君) 全中も、私どもの要請を受けまして、あるいは自己自らと併せまして改革案を作って持ってきました。
 農協法というのは昭和二十二年にできまして、二十九年に全国に中央会制度を置くと、あとは都道府県に一つ置くと。二十九年からちょうど六十年がたったわけですね。その間、最初は一万を超える農協がありましたが、昭和二十年代の日本の経済が非常に成長ができない時代に、農協、一万の農協が経営が行き詰まったのがたくさん出ました。それで、二十九年に強制監査制度を入れたわけですけれど、その後、今七百農協に減ったと。大変いい経営をされていると思います。
 そこで、農協が自己改革案を持ってきてくれましたが、農協法に基づく強制監査の権限を残しておきたいと、こういう報告書でございました。
 私どもとしましては、農協の自由な活動をやってもらうと、こういう意味からするとこれが足かせにならないかと、こういう話もありました。それから、農協が、単位農協です、これが良くなって初めて農家への還元が行われると、こういうことからすると全国一律の農協経営でない方がいいのではないかと、こういう意見も私どもは述べました。
 また、いろいろ競合する面もあろう、我々が理解できる面もありました。これから全中は単位農協及び農家の農業経営にとってサポート役に徹していくと、こういうくだりもありましたので、そこは私どもは改革の方向と似ていると、こういう評価をしたところです。

○山田太郎君 確かに、農協は現場のサポート役ということであればそのとおりだと思いますが、実は、菅官房長官、七日の記者会見では、政府・与党と方向性が合っているかは疑問だと、こういうことを指摘しているわけであります。サポート役であるのであればなぜ監査権限を残すのかと、こういう疑問は当然あるわけでありますが、農林水産大臣としてはこの監査権限をなくすお考えなのかどうか、その辺り、是非お答えください。

○国務大臣(西川公也君) この改革行うに当たりまして大変幅広い意見が出てきますが、私は、内閣一体、総理の考え方に沿って私どもは方向付けをやっていきたいと、こう考えています。

○山田太郎君 ありがとうございます。総理のお考えということであれば、この監査権限のところについては見直していくということを御発言いただいたんだと思います。
 それでは、農協改革に当たって、もう一つ、株式化も、個別農協の株式会社化も検討されているということでありますが、特に独禁法の二十二条と、それから農協法の九条の適用除外の問題ですね。もし農協が民間の完全な団体であれば、その独禁法の適用除外又は農協法による特定の権限というものを持つ必要はないということにもなるかと思っておりますが、この辺り、株式会社化した後のイメージとして、どういうふうにこの独禁法それから農協法との関連を考えていけばいいのか、大臣、お答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(西川公也君) 株式会社化につきましては、全国農業協同組合中央会、全農の問題でありますが、これは全体の、今株を持っている人たち、あるいは役員の皆さん、よく検討してみると、こういう話でございます。
 そこで、独禁法の問題でありますが、今は信用と共済事業の兼営ができると、こういうことになっています。さらには、農家から物を買って今度はほかへまとめて売るとか、農家のためにまとめた資材を買って農家に個々に売るとか、適用除外があるわけでありますが、この独禁法から外れた場合に全農の経済活動が制限されないのかどうかと、これについて我々もこれからも検討を重ねていきたいと、こう思っています。

○山田太郎君 確かに、価格カルテルを得ながら共同購買、それから共同販売の機能というのは確かに意味があるというのは理解はできます。
 ただ、金融業で農協が食っているんだということはいかがなものなのかと。やっぱり農業、現地の再生のためにはそれに集中してもらいたいなと。お金を一生懸命JAバンクが集めるのが私は農協の機能では決してないというふうに思っております。八・八兆円もお金を集めておいて、いわゆる農業には一・五兆しか金を貸していない。これが本当に農協のやる金融機能なのかと。あるいは監査権限に関しても、やっぱりこれをしっかり、であれば、金融機関、つまり金融庁の下で見るような状況でなければ、農協の不祥事というのは相次いで、終わらない。一億とか五千万とかいう多額のいわゆる横領がこれまでもずっとあったのが残念ながら農協の実態でありまして、農協がまさに、自己改革ではない、国民と一緒に地域創生のために改革していかなければ、その現地の工場であり、農業であったという、農業の再生は私はないというふうに思っておりますので、是非これは、西川農林水産大臣、しっかりやっていっていただきたいと、こういうふうに思っております。
 さて、時間もありますので、ちょっと人口問題の方に少し飛ばして話を先に進めていきたいと思っております。
 この地方創生の議論は、もう一つは人口維持をどういうふうにしていくのかということが大きなポイントだったかというふうに思っております。五十年後の人口を一億人維持することにあるというふうにこの法律の目的はあるわけですが、実は法案にはどこにも規定はないんですね。
 この辺り、地方創生大臣である石破大臣、どういうふうに我々は考えればいいのか、教えてください。

○国務大臣(石破茂君) これは、数字は法案に書き込むものではございません。ただ、国民の方々が結婚もしたい、子供も欲しいというような、そういうような御希望をお持ちであります。政府の方からこの数字を達成せよということを申し上げるのではなくて、国民の御希望をかなえるために政府は何ができるのか、その際に、数字をどのように置くかということはこれから議論をしていかねばならないことでございます。
 そこにおいて、数字は何年後にどれぐらいを目指すのか、目標とするのか、あるいはめどにするか、言い方はいろいろでございますが、そこにおいて、あくまでそれぞれ子供さんを産まれるか産まれないかは個人の判断であるということをよく認識をしながら、どうやって国民の御希望をかなえていくか。そしてまた、日本全体がこのまま人口減少ということを続けていくことにどうやって歯止めを掛けるかということにおいて、数字というのは重要な意味を持つものだと思っております。

○山田太郎君 数字は重要な意味を持つというふうに私も思っておりますし、数字を立てないと政策的には落としていけないんではないかなと、こういうふうに思うわけでありますね。
 そうなってくると、もう一つ、合計特殊出生率一・八を目指すというような話も出ているようですが、この辺りは石破大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) この一・八という数字がいろんな議論を呼んでおることは承知をいたしております。
 日本創成会議のストップ少子化・地方元気戦略におきまして、二〇二五年に出生率一・八が実現し、二〇三五年に出生率二・一が実現した場合には、日本の総人口は約九千五百万人の水準で安定されるというふうにされておるわけでございます。現時点において十年後に出生率一・八にすることを決めておるものではございません。
 政府におきましては、五十年後に一億人程度の人口を維持することを目指しておるわけでございまして、このような観点に立ちまして年内に最終的な長期ビジョンを策定してまいります。

○山田太郎君 多分一億人を維持するためには、どこかで一・八を目指さないとこれは達成できないということでありますが、この出生率の問題というのは、実は今回初めて言われたわけではなくて、常に政府の方ではいろんな、これの向上のために議論があった。
 ここで、厚労大臣、塩崎大臣の方にお伺いしたいと思いますが、一つは、一九八九年のいわゆる一・五七ショックというのがありまして、この機に政府は、一九九二年に育児休業法の施行であるとか、例えば九四年にはエンゼルプラン、これは保育所整備、九九年も引き続き新エンゼルプランというのをやっているようでありますが、そして二〇〇三年には少子化社会対策基本法、次には次世代育成支援対策推進法を制定するということで、少子化対策というのは進めてきた、大臣も少子化大臣なんというのを置いてきたわけであります。
 こういった様々少子化対策をしたにもかかわらず、出生率がやっぱり上がらないというのが現実なんだと思います。その辺り、厚労大臣、これまでのことでありますから、その辺の原因をどのように分析されているのか、是非お考えをいただけないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 山田議員おっしゃったように、この一・五七ショックから次々と少子化対策を打ってまいって、平成十七年の一・二六を底としてそれなりに回復はしてきて、今、一・四三というのが平成二十五年の合計特殊出生率になっているわけであります。これは、幅広く、保育の量的拡大、雇用、母子保健、教育、少子化対策全般、いろいろやってきたわけでありますし、また社会保障と税の一体改革では、消費税をこの子育て対策の財源として初めて対象とするということもやってきたわけであります。
 残念ながら、それでもまだ一・四三というところでありまして、今それはなぜかと、こういうことでありますが、これはいろいろ複合的なものであろうかと私は思っておりまして、先ほど先生おっしゃったように、地方での経済の言ってみれば回復、それは農業とそれから製造業もとても大事だというお話がありましたが、私もそのとおりだと思います。やはり今回、人、町、仕事と、こういったことを考えてみると、やっぱり仕事がないところには人は集まらないし子供も生まれてこないということでもありまして、そういったことを複合的にやっぱりやっていかないと、これはなかなかうまくいかないんだろうなというふうに思っております。
 ですから、先ほど藤末先生から、アベノミクスは余りうまくいっていないというようなお話もありましたが、地方に余り合っていないというか、そういうことも少し御示唆がございましたけれども、やはり私は、経済全体の先行き不安というものも、子供のやっぱり生まれてくるということに関して、なかなか将来が見通せない中で子供をつくれないというようなこともございますので、やっぱり幅広く対策は打っていかなきゃいけないことだろうと思いますので、そういう意味で、今回、地方創生というのは、結果として人口を増やすということは、よほど幅広いことをやらないと私はうまくいかないんじゃないかと思っております。
 厚生労働省としては、もちろん、この子ども・子育て支援新制度が来年の四月からスタートしますし、また、待機児童解消加速度プランについてはもう既に前半の二十万というのはまずまずいけそうかなというふうなことでありますけど、まだ二十万残っている。児童手当の支給、子育て支援、あるいは育児休業などの、仕事と子育ての両立支援、そしてまた、母子保健施策などの妊娠・出産支援、これには、いわゆる日本版ネオボラでワンストップで子育て包括支援センターをつくろうということを今やっていますけれども、こういったことを我々としては担当していかなければいけないと、総合的にしかしやっていかなきゃいけないというのが結論であって、経済再生から全てにわたってやらないと、結果として人口がまた増えるという、出生率が上がるということにはなかなかならないんじゃないかなというふうに思っております。

○山田太郎君 言いにくいかもしれませんけれども、やっぱり今までの施策を振り返って今後ということを聞かなきゃいけないんで、もう一度厚労大臣、今までのいわゆる少子化対策に関する政策ですね、成功だったのか失敗だったのか、あるいは何が困難だったのか、もう端的にどんな御感想をお持ちかでも結構ですので教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、様々な、この一・五七ショック以来やってきたことについては、一・二六から一・四三まで回復したということは、一定程度やっぱり効果はあったんだろうと思います。しかし、それで十分かというと、先生御指摘のとおりであって、まだまだ足りないということもあって、今申し上げたようなことを更にこれから続けてやっていかなきゃいけないし、総合的にやっていかなきゃいけないということがだんだんに明らかになってきているということではないかというふうに思います。

○山田太郎君 さて、そうなってくると今度は石破大臣に聞かなきゃいけなくなりますが、そういうことを踏まえて、一・八又は一億人の維持と。今までの政策をどこをどう変えて、この法案の中で何を盛り込んで、つまり、何を反省点として要は前に進んでいくんだ、ここは新たなものなんだ、又は地道に行くしかないのか、まあいろんな議論があるかと思いますが、この辺も端的に、石破大臣の方向感でも結構ですので、教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 今、厚労大臣から答弁がありましたように、だんだん回復傾向にはございます。ですから、今までの政策が全部駄目だったということだとは思っておりません。
 ただ、先ほど来議論がありますように、地方において若い人たちに仕事がない、仕事があっても収入が高くない、仮にいっとき高い収入があってもその雇用が安定しないというところが一番の問題なのだと思っております。みんな、みんなとは言いませんが、多くの人が結婚もしたいし、子供も欲しいしということなのですが、それを妨げているのはやはり雇用に尽きると。安定した雇用、そして高い収入、更に申し上げればやりがいというものを地方における雇用に見出さねばならない、それが私は最大の眼目だと思います。

○山田太郎君 戻ったとはいっても、それは人口構成が一部変わったときに、まあ人口ボーナスじゃないですけれども、反映したんじゃないかとか、いろんな議論があるので、余り今、出生率をこれ以上取り上げても仕方がないかもしれませんが、ただ、残念ながら、現状を踏めば、川は高いところから低いところに流れるように、やっぱり人口はこのままでは減っていってしまう、こういうことだと思っております。
 で、大胆ではありますし、こういうことを聞くこと自身はばかられるのでありますが、仮に人口八千万人の国、予算もそれに応じた、まあ小さなというか、決して八千万の人口って世界的に見たら小さい方ではないとは思うんですが、そういった国のシステムを前提として考えるようなオプション、そういうことは決してこれから政府は考えないのかどうか。産めよ増やせよということだけでこの問題はもはや解決する状態ではないと思うんですね。そうなったときに、我々は現実に即して、国会議員であれ政府であれ、一丸となって日本の将来を考えていかなきゃいけません。そういった意味で、例えば八千万人人口社会、それに対する例えばオプションというものも検討するのかどうか、この辺りも、石破大臣、教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 農水大臣はもういいですか。

○委員長(関口昌一君) じゃ、西川農林水産大臣、御退席ください。

○国務大臣(石破茂君) 済みません。余計なことを言いまして、失礼を申し上げました。
 人口が減ることを前提として政策を考えるということは今のところ考えておりません。それは、確かに人口八千万人というのも大国です。それはそれでいいのですけれども、結局、人口がこのまま減るということになっても、高齢化というものは、それはいいことです、いいことですが、止まりませんので、そうしますと、どうやって高齢者の方々の社会保障を維持していくかというときに、人口が減るということを前提としたモデルというのは極めてつくりにくいと思います。
 そしてまた、人口が減ってもそれぞれの経済生産が増し、そしてまた納税が増えればいいではないかと、こういうような論も成り立とうかと思いますが、それが、人口の減り方と生産性が上がったり納税額が増えたりということがうまくリンクするとはちょっと思えないのでございまして、やはり納税者の方々の数を増やしていく、またそれぞれの方々の消費というものがきちんと行われるということはやっぱり私どもとして考えねばならないことだと思います。
 ただ、将来的に急に人口が増えるわけではございません。しばらくは人口減少というのは続いていくわけでありまして、その趨勢というものはきちんとにらみながら設計はしていかなければならないと思います。

○山田太郎君 私は経営者をやってきましたので、ちょっと今の発言は何となく心配だなというふうに思うんですね。もちろん、ベストシナリオ、ベターシナリオ、ワースト、いろいろ考えて、そうなったとしてもこの国を潰してはいけないから、神頼みやマーケット頼みではいけないのが私は経営者としてやってきた姿ですので、やはり政府としてはそういうオプションも用意しておくと、そのことが多分、今の若い人たちにとっても安心につながるんではないかな。仮に人口がなかなか増えないような社会になったとしても我が国は生くる道があるんだといったところも私は政策的につくっておくということは、この国がそういう成熟社会に向かって重要な局面にあるのではないかというふうに、いいことばかりをビジョンとして描いていても仕方がないんではないかなというふうにも思っております。
 あともう一つ、この法案の中の方向感ということで価値観の共有もしていきたいんですが、法案を見ていると、若い世代が安心して働き、希望どおり結婚、出産、子育てをする社会環境整備を実現するという基本視点がこの創生本部の基本方針だと、こういうことを書かれているわけですが、そう考えると、翻って見た場合、果たして現代社会って本当に安心して働けない社会なのかなと、希望どおり結婚、出産、子育てができない社会なのかなと。
 実は、日本の出生率を調べていきますと、皆さん御存じだと思いますが、当然、戦後の混乱期というものが一番高いんですよね。あの頃、本当にとても安心して働いて希望を持っている状態だったのかどうかといった辺りだと思います。多分、安心とか希望というのは社会システムでどうのこうのなるということじゃなくて、何かマインドの問題なんじゃないかなと、こういうふうにも思うわけであります。
 その辺りでちょっとこんな質問もしてみたいんですが、石破大臣は、御結婚されるとき、希望どおり結婚されたのは社会システムが整っていたからなのかどうか、この辺り、教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 御通告がなかったのでお答えがしにくいところでありますが、前段のお話で鑑みれば、戦後やっぱり急に子供が増えたのは、やっぱり復員された方々がそれぞれ多かったということだろうと思います。そして、焦土と化した国土をいかにして再生させるかということがあって、それはもう社会も不安でした。ですけれども、そこにおいて、焦土と化した国土をいかにして復興させるかということと、復員された方々が大勢おられて、そこに一つの希望のようなものがあったのではないか。私は昭和三十二年生まれですのでその当時のことはよく存じませんが、いろんな本を読む限りそういうことではないかと認識をしております。
 私が配偶者を得ましたときにどうであったのかといえば、それはやはり雇用の安定というものは考えました、正直申し上げて。私は某都市銀行に学校を出てから就職をいたしましたが、やはり雇用の安定ということは考えておったことは事実でございます。
 その当時は、私は昭和五十四年に学校を出て某都市銀行に入ったのでありますが、まだ日本経済というものが、もちろんオイルショック後ではございましたが、そのオイルショックを克服をしてまだ経済が伸びるという、そういう希望に満ちた時代であったと思っております。バブル経済はその後でございますが、日本経済がこの後大丈夫なのかというような、そういうような懸念あるいは不安というものは当時は余りなかったように記憶をいたしております。

○山田太郎君 塩崎大臣にも聞いてみたいんですが、希望どおり子育てをされたというのは保育所があったからなんでしょうかね。

○国務大臣(塩崎恭久君) 私は子供が二人おりまして、一人目はまだ家内は専業主婦でありましたが、二人目のときから働き出して、そのときにはゼロ歳児から保育園に行かさせました。二人とも預けていったわけでありまして、やっぱり保育所がなければ妻もフルタイムで働くということはできなかったんではないかというふうに思います。

○山田太郎君 分かりました。厚労大臣の保育所に対する必要性、よく理解しましたので、是非頑張ってやっていきたいと、こういうふうに思います。
 さて、石破大臣は大学は慶応大学、それから塩崎大臣は東大ということでありますが、高校を出てどうして地元の大学に進学しなかったのかなと、やっぱり普通の若い人は田舎を出たがるのかな、こういうことを思いますが、それぞれ時間もありますので、簡単で結構ですから、その辺りも教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 余りプライベートなことをぺらぺらしゃべるのもいかがなものかと思いますが、私、高等学校から慶応でございます。それは、幼稚園、小学校、中学校と地元でございましたが、それは、何というんでしょうか、地方というもののいろいろな苦しさ、つらさというか、父親も当時、県の知事をしておりましたので、なかなかいろんな思いをいたしました。
 私、東京の高校に来ましたときに、自分の名前が読んでもらえなかったことが大変うれしかったことを妙に覚えておりまして、イシヤブリさんとかセキバさんとか呼ばれて、自分の名前読めない人がいるんだというのが結構うれしかったような思いがいたします。
 何で地元の大学に行かなかったかといえば、それはそういう事情もございますが、やはり慶應義塾というところで非常に興味のある学問がございましたので、そういう学問というものに接してみたいという思いがあったことも事実でございます。

○国務大臣(塩崎恭久君) 私は、父が役人だったものですから、大阪で生まれて東京で育ちまして、高校の途中までは世田谷の祖師ケ谷大蔵というところに住んでおりました。一番近い区立の小学校、祖師谷小学校、そして千歳中学と普通に行って、新宿高校へ行って、大学は、ちょうど中目黒に引っ越したものですから、一番近い東大に行ったということでありまして、それも一番近いということで四年間、教養学科というところなものですから、駒場で、一番近いということで、四年間本郷に行かずに駒場に行きました。

○山田太郎君 私は石破さんほど難しい名前じゃなくて、山田太郎なんで、読めない人がいなかったものですから、非常にそれも寂しい思いもしたなと。
 近くに東大があって入れるぐらいだったら、私は受けて落ちましたけれども、非常に優秀なんだなと、こういうふうに思っております。
 さて、今後ということで、法案、ちょっと今回解散がささやかれて、どうなっていくのかなということなんですが、この法案を作った後、石破大臣のお仕事はどうなっちゃうのかなという辺りもお伺いしておきたいと思いますが。自民党の幹事長をわざわざ退任されて地方創生大臣に就任されたと。この法案をしっかり仕上げられた後、もしかしたら通常国会に移っちゃうのか分かりませんが、決してそういうことなく、この臨時国会中やっていただきたいんですが、その法案を作られた後、今のポストのままでいらっしゃるのか、どのように石破大臣は身の振り方を考えてこれに当たっていかれるのか、その辺りも教えていただけないでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 大変お答えしにくい質問をありがとうございます。
 これは、法案は先ほど来いろんな御議論がありますように、理念法、プログラム法、組織法であって、実際にそれができるかどうかはこれからのお話でございます。解散云々は別といたしまして、何としても今国会中にこの法案の成立をお願いしたいところでございます。
 この法案ができても、実際にそれが行われるのはこれからのお話でございます。誰が何をやるかは総理がお決めになることでございますが、この仕事というものは、それは成就するまで政府としてやっていかねばならないことであり、これが、法案が通ったからといってこの仕事がなくなるとは毛頭思っておりません。誰がやるかは、それは総理がお決めになることでございます。

○山田太郎君 時間がなくなったので多分最後の質問になると思いますが、質問を半分以上残してしまいましたけれども。
 もう一つ大事な道州制のことですね、この法案に書き込んでいません、なぜなのかなと。道州制担当大臣も置かなくなってしまいました。石破大臣、この辺をどう考えるのか。まさに、先ほど来議論としては、地域の自立、自活を考えるのであれば、権限、財源、人間を移すということが大事だと思いますが、この辺り、最後御質問、お願いします。

○委員長(関口昌一君) 時間が来ておりますので、お答えは簡潔に願います。

○国務大臣(石破茂君) 道州制担当大臣は私でございます。置いていないわけではございません。
 私は、道州制を否定を全くいたしません。ただ、道州制を導入いたしました場合に、統治機構がどう変わっていくのか、あるいは国会がどう変わっていくのか、そういうことについての更に深い議論というのはそれぞれがしていかねばならないことで、私自身もよく勉強していかねばならないと思っております。
 私も、先ほど全国の町村議長会に出てまいりましたが、道州制の導入絶対反対という垂れ幕がございました。基礎自治体の長あるいは基礎自治体の議長、そういう方々が絶対反対と言っておられるのは故なしとしないのでありまして、そういうような懸念にどのようにこたえていくかということも私自身よく考えたいと思います。

○山田太郎君 ありがとうございました。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。