「アマゾンジャパンに対する家宅捜索に関する質問主意書」に対する答弁書


先日提出しました「アマゾンジャパンに対する家宅捜索に関する質問に関する質問主意書」に関して、閣議決定を経て、答弁書が届きました。

アマゾンジャパンに対する家宅捜索に関する質問に対する答弁書

一について
お尋ねの「アニメやマンガ・同人誌などのいわゆる疑似写真」が具体的に何を意味するのか必ずしも明らかではないが、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号。以下「児童ポルノ禁止法」という。)第二条第三項に規定する「児童ポルノ」に該当するか否かは、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であるため、一概にお答えすることは困難である。なお、「児童ポルノ」については、描写されている児童が実在する者であることが必要であるとする裁判例があるものと承知しており、およそ実在しない児童を描写したものであれば、「児童ポルノ」には該当しないと解される。

二及び三について
現在捜査中の個別具体的な事件における捜査機関の活動内容に関わるお尋ねについては、お答えすることを差し控えたい。一般論として申し上げれば、捜査機関による捜索や差押え等は、犯罪の捜査をするについて必要があるときに、原則として裁判官の発する令状により行うことができるところ、差し押さえるべき物や捜索すべき場所等については、個別具体的な事件における捜査の必要性に応じて判断されるものである。

四について
お尋ねの「プロバイダが自らのレンタルサーバーに記憶・配置されたコンテンツの中に児童ポルノ若しくはそれに類するものがないかを確認する義務」が具体的に何を意味するのか必ずしも明らかではないが、児童ポルノ禁止法第十六条の三は、「インターネットを利用した不特定の者に対する情報の発信又はその情報の閲覧等のために必要な電気通信役務(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第三号に規定する電気通信役務をいう。)を提供する事業者は、児童ポルノの所持、提供等の行為による被害がインターネットを通じて容易に拡大し、これにより一旦国内外に児童ポルノが拡散した場合においてはその廃棄、削除等による児童の権利回復は著しく困難になることに鑑み、捜査機関への協力、当該事業者が有する管理権限に基づき児童ポルノに係る情報の送信を防止する措置その他インターネットを利用したこれらの行為の防止に資するための措置を講ずるよう努めるものとする。」と規定している。

五について
お尋ねの「クラウド上のデータ」が具体的に何を意味するのか必ずしも明らかではないが、関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第六十九条の十一第一項に規定する「貨物」は有形的財貨をいい、電磁的記録をインターネット上に掲出する行為及びインターネット上に掲出された電磁的記録をインターネットを通じて入手する行為は、同項に規定する「貨物」の輸入には当たらないものと解される。

六について
刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十五条にいう「わいせつ」とは、最高裁判所の判例によれば、「徒らに性欲を興奮又は刺戟せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」をいうと解され、お尋ねの「アニメやマンガ・同人誌」の内容がこれに当たる場合には、同条の罪が成立し得るものと考えられる。

アマゾンジャパンに対する家宅捜索に関する質問に対する答弁書