2025.2.25

みなさんから集めた花粉症対策「舌下免疫療法」の実態・課題を公開します

私、山田太郎は、花粉症撲滅を公約に掲げ取り組んでいます。(これまでの詳しい取り組みはこちら
今週の週間プレイボーイ「ニッポン「花粉症撲滅」作戦の現在地」でも取り上げていただきましたが、私は、根治の期待ができる舌下免疫療法の普及や、花粉緩和米、スギ花粉ワクチンの実現に力をいれてきました。

現在、スギ花粉症を根本的に治すことができる唯一の治療法が「舌下免疫療法」です。アレルギーの原因物質(スギ花粉の成分を薄めたエキス)を体内に取り込んで、徐々に慣らし、実際のスギ花粉への反応を抑える方法です。これまで政府にも強く働きかけてきたことで、舌下免疫療法の治療薬や25万人から50万人分に増産され、今後供給される見込みです。

先週発売した『週刊プレイボーイ』でも「花粉症撲滅作戦の現在地」という特集でインタビューを受け、舌下免疫療法や花粉緩和米について触れています。

引用:『週刊プレイボーイ第60巻7号』2025年3月10日号、集英社

そこで、その供給に先駆けて舌下免疫療法の実態や課題を明らかにすべく、山田太郎事務所では以下の要領でXでのアンケートを実施し、計3798名からの声を収集いたしました。このアンケート結果をもとに、政府に政策提言し、花粉症撲滅をより一層推進して参ります。

アンケートの概要

実施日:2025/2/04
実施方法:X上でアンケート機能を使用し、収集。4つの選択肢の中から回答してもらい、リポストやコメントで意見を募集。同じ方法で計2回のアンケートを実施。
収集数:①2443名 ②1355名 計3798名
リポスト・コメント:①496件 ②247件 計743件

アンケート結果

Xでの具体的な意見:
・治療4年目になり、花粉が大量飛散している時でも抑えられている感覚がある。しかし、喉のイガイ    ガが取れない。しかし、鼻のレーザー治療よりも効果はあったものの、費用面的にはレーザー治療の方が良いかもとの意見。
・親子で治療3年目。やっていなかった時よりも効果を感じる。花粉シーズンに鼻症状がひどく困っていたが、服薬を始めて最初の花粉シーズンで症状が緩和した。
・初年度から効果は感じており、若干の目の痒みとくしゃみ程度に収まり、早めの治療のおかげでQOLをあげることにつながったため、おすすめしたい。

回答2:治療を終了した人 全体の3%(73人)
・完治したことに加えて、他のアレルギー症状も軽減した。
・終了した人の多くは、大絶賛の声が多かった。

Xでの具体的な意見:
・5年間舌下免疫療法を続け、完治。小学校高学年から30年弱苦しんできた花粉症と別れられて歓喜の声。
・花粉症ではなく、ダニや鶏肉アレルギーに対して行いました。幼少期だったため具体的な効果の実感は記憶していませんが、現在いずれのアレルギーも全く生活に支障ないレベルまで落ち着いている。
・6年ほどやって、スギ花粉に苦しんでいたが超軽減!!マスクを着用して、時々目薬をさせばOKなほどにまで回復。

回答3:途中で治療を辞めた人 全体の3%(73人)
・何年も連続で治療を受けないといけないので、費用面が痛い。
・鼻症状に効果はあるが、目の痒みや肌荒れには効果が見られない。

Xでの具体的な意見:
・弁理士として働く男性は喉が乾燥してしまい、違和感がすごいので職業的に続けられなかった。また温度管理が大変なため、続けられなかった。
・スギ花粉はそれほど酷くないが、ヒノキ花粉が酷いため、舌下免疫療法を行うにしても服薬が必要になるのなら、続ける意味がないのでは?と感じた。
・1年半続けてやっと少し効果が感じられるようになったので続けることが難しい。

Xに書き込まれていた意見:
・スギとヒノキ、ブタクサの花粉症で現在はスギの舌下免疫療法しかなく、スギのみ対応しても花粉症の期間が少し短くなるだけなので、薬での対応の方が確実なのでこの療法は選択しなかった。
・医師から「あなたのような多種多様なアレルギーがある人にはこの療法はお勧めできない。意味がない」と言われ、諦めざるを得なかった。
・かかりつけ医がやっていないので億劫になってしまうことに加えて、敷居の高い耳鼻咽喉科では枠がすぐに埋まってしまうのでトライしようと思ってもできない。

【他意見】
・舌下免疫療法が確認される前に、皮下注射の減感作療法を10年行った。鼻症状は劇的に改善したものの、目の痒みにはあまり効かなかったとのこと。1〜2ヶ月に1回注射を打つだけなので、費用も手間も優れている。しかし現在は取り扱いの病院が少ない。

設問2
「舌下免疫療法」を試さない/治療を辞めた理由は?その他 の方は詳細をリプライ・引用リポストで教えてください。

回答3:通院するのが時間・経済的に無理 全体の26% (352人)
・かかりつけ医に勧められたが、対応してくれる病院が遠く仕事が多忙なことに加えて時間もかかるので行けなかった。
・定期通院する費用も高く、続けられる余裕がなかった。
・出張が多い職業柄、通い続けるのが大変と感じてしまった。

回答4:服用方法に続けるのが難しかった 全体の8% (108人)
・1〜2日飲み忘れてしまうと、一からになるのが難点で続けられない。
・季節ごとの花粉に対応しきれないことが多く、続けられない。
・長期間、薬の服用をすること自体が続けられない

Xでの具体的な意見:
・成分的に、抗ヒスタミン剤で眠くならない体質で費用対効果が悪い。
・服用している期間に、空腹時は胃に空気が入ったような妙な膨満感が発生する。不快なばかりでなく、妙に飲食をしたくなる。

アンケート考察

・通常、山田太郎事務所で行うアンケートに比較し、時間等が短かったにも関わらず多くの結果が集まった。国民の「花粉症」についての関心がうかがえます。
・舌下免疫療法の課題として、以下の3点が明らかになりました
 ① 認知されていない
 ② 治療を受け入れている病院が少ない
 ③ 認知されていても国民側が消極的(経済的負担と時間的負担)

1つ目に関しては、医療機関に行った際にも広報物がなかったり、医者側が勧めてこないなど知る機会そのものがないことが伺えました。そのため、厚労省に対して、医療機関を受診した際に知る機会を与えるためにポスターの作成などの積極的な広報活動を提言していきます。

2つ目に関しては、かかりつけ医が行っていない又はお勧めしないということが理由で治療を受けていない人がいるということが多く見られました。舌下免疫療法の治療を行っている医療機関は全国でも限られています。受け入れている医療機関が少ない理由としては、
 ● アナフィラキシーショックを患者が起こす可能性があるから。
 ● 治療期間が長いから。
 ● 花粉飛散期から投与できないから。
 ● 開始初期に口腔内に症状が出ることが多いから。
 ● 処方できる医師が限られているから(特別な講習を受けた医師は処方できる)
 ● 薬が不足してしまい、取り扱えないから
などの理由が挙げられています。
具体的に、舌下免疫療法を受け入れる病院を増やすための政策が必要であると考えます。今後、厚労省と詳細を詰め、改善に向けて働きかけてまいります。
 
3つ目に関しては、通院代や毎日の薬代が経済的に国民を圧迫しているという現状が明らかになりました。少なくとも3年間継続する必要があり、個人差はあるが5〜6年かかる場合もあります。費用負担が軽減できるような方策も探っていく必要がありそうです。
【費用例(3割負担の場合)】
 ● 初診料を含めた初回の受診:約4,000~5,000円
 ● 2回目以降の定期的な通院:約2,000~3,000円(診察・治療費と薬代)
 ● 初年度のトータル費用:約33,000円〜53,000円程度(診察費用や薬代を含めて)
加えて、服用前後2時間は激しい運動やアルコール摂取、入浴が制限されていることから社会人にとっては経済的な負担だけでなく時間の負担もあることから消極的になっている実態が明らかになりました。また、

Xへの記載が最も多かったのは、舌下免疫療法の効果のあるアレルギー成分がスギ花粉だけだということ。
以下、ネットでの実際の意見では、
 ● シダキュアによるスギ花粉舌下免疫療法は成功し、スギ花粉での症状はマシになったが、ブタクサなどの秋花粉には効かないため、結局抗アレルギー薬に頼らざるを得ないのが現状。(20代薬剤師 男性)
 ● スギ花粉とダニアレルギーには効果があったけど、ブタクサ花粉の私にはあまり意味がなかった。年中花粉症に悩まされているからスギ花粉だけ良くなっても、、。(30代女性)
 ● ブタクサ花粉症にも効く薬や治療法を作ってください!!(40代女性)

今後は、舌下免疫療法で、ヒノキ花粉やブタクサ花粉も根治するような医薬品の開発も必要です。