2018.10.30

オンラインサロン51号 「混乱必至の軽減税率問題!?」

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2018年10月29日  第51号

混乱必至の軽減税率問題!?

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いよいよ、10月も最終週、あと数日で11月となります。 サロンは予定通り、10月末で最終。これまでの皆様のご支援、本当にありがとうございました。 まだまだたくさん皆様にはお伝えしていきたいことがありますが、これも10月で区切りとなります。

しかし最近、再び表現の自由、特にマンガ、アニメ、ゲームに対する表現が規制されるのではないかと懸念が高まってきたように思います。 民間同士の自主規制はこれまで指摘してきたことですが、直近では、欧州や米国でのネットに対する規制やブロッキングなどで、海外政府や政策との連携から規制が強まるのではないか、特にオリンピックに向けて様々な法整備がされるのではないかという懸念が高まっている様です。

日本だけがマンガ、アニメ、ゲームに関する表現の規制が甘いのでないか、という指摘は国内でも聞かれる様になりました。特に、海賊版サイトへのブロッキング議論では、複数の弁護士からも「海外の多くの国では規制(ブロッキング)をしている」との発言が相次ぎました。

日本異質論。これが、次に日本のマンガ、アニメ、ゲームの表現の自由を守るために突き付けられた課題です。オリンピックを前に、海外からの「エロ漫画輸出国」との指摘をかわしたい。こういった声も政治家の間からも聞かれます。

私は、日本は異質でいい。異質だからこそ、日本のマンガ、アニメ、ゲームは世界に誇れるほどの発展をして、それが文化として成立していると考えています。西欧に倣って日本のマンガ、アニメ、ゲームの表現の自由を奪ってしまったら、それこそ、日本のエンターテインメントは廃れてしまうと思います。

最近のテレビドラマや映画も、マンガやアニメ発のものがかなり多くなってきました。そして、それらの作品の作者は、大手雑誌社が見出したのではなく、同人の世界から育ってきた人たちも大勢います。

一方、海賊版をなくすために、著作権法の強化も叫ばれています。著作権は、著作者の権利を守る大切なものですし、それを法律で保障することも大切なことです。しかし一方、次に生まれる作者、いやこれまでの作者も、オリジナルを真似ながら育ってきた人たちであるということも事実であり、そのバランスが大切だと考えます。

ですから今後、国会で議論されていく著作権に関する法律は、著作者の権利を守る側にいる弁護士や企業関係者ばかりではなく、ユーザー側に軸足を置く国民の代表としての国会議員や弁護士、学者も必要だと考えています。 本来、著作権の議論は、著作者とユーザーでその目的は変わらないはずで、どちらも日本のマンガ、アニメ、ゲームを大切にしたい人たちのはずです。

ですから、この問題を対立軸で先鋭化するのではなく、どうすればバランスがとれた形になるのか、幅広い観点から検証される必要があります。

前回の米国も参加するTPP議論の際、当初この点はまったく考慮されず、私が体を張ってあらゆる手段を使って、「海賊版のみ非親告罪化」という点を守り抜きました。しかし今後、この原則も国際的な著作権の議論により、何が海賊版なのかという定義やその線が崩れていくこともあり得ます。

そもそも、「親告罪」を中心とした著作権の在り方も、米国のフェアユースのような制度と違い、曖昧で来たことも事実です。ここに明確な線を引けば、今の日本の同人、コスプレ、パロディーはひとたまりもありません。

今、裁判で司法を中心にこの線引きがなされようともしています。私は、この問題は、国民の代表を置く国会を始めとした場でクリアーな形で、国民の声も取り入れながら議論していくことが必要だと考えます。

日本版フェアユースについて真剣に議論する時が来ているのかも知れません。 問題が山積するなかで、このサロンを閉めなくてはならないことは、大変偲びないと思っています。

表現の自由に関する専門的な情報提供を、今後どの様な形で行っていくのか? 前回の夏のコミケ街宣活動から模索してきましたが、結論が出ないまま、サロンの最終回に近づくことになりました。

コミケでの街宣活動も冬で終了です。 前述しましたが、外国政府からの圧力や政府の対応、著作権を始めとした法律、地方自治体の表現規制に関する条例など、表現の自由を守る活動は政治に深く関わり合いがあり、議員の中に表現を守る芽がでなければ、限界があることは以前から指摘してきた通りです。

最近、私の今後に関するネットでの声が上がってきたことは大変うれしく思っています。私への期待と同時に、私の現在の活動ではまだまだ不満であるという裏返しの声でもあると受け止めています。それぐらい、現職の時とは違い、直接的に表現の自由を守る活動ができているとはいいがたい現状です。今のポジションでは、活動に限界があることも事実です。

今後の活動については、フォーラムにて皆様から直接、声を聴きたいと思っています。ネットでの声も含めて、丁寧に皆様からの声に耳を傾けて、今後、どうしなくてはならないのか、決断する必要があると考えています。

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