2020.3.20
予算委員会~コロナ経済政策、影響が長期化した際の対応、広報のあるべき姿等~(2020年3月16日)
201-参-予算委員会-011号 2020年03月16日(未定稿)
コロナに対する経済対策
〇山田太郎君 自由民主党の山田太郎でございます。
今日は、中小企業対策等、コロナに対する経済どういうふうにしていけばいいかと、こんなところを中心に質疑させていただきたいと思っております。
実は、私自身もかつて経営者をやっておりまして、上場企業をつくった身でございまして、大変今の市場環境は身につまる思いであります。これはもう、経営者にとっても従業員にとっても極めて大変な状況でありまして、政府はこれタイミングを逸しては大変なことになるだろうと、こんな問題意識がございます。そういう意味で、今日は政府に対しても少し厳しいことも言わなければいけないかもしれませんが、ただ、建設的な提案も含めてきちっとやっていきたい、こんなふうに思っております。
まず、今、政府は、中小企業政策として一生懸命資金繰りの対策をやっていることであります。ただ、この資金繰りというのは、投資目的のお金と違って、必ずしも将来、投入されたお金が、生産性だとかあるいは構造変革につながるものではありません。資金繰りといっても、その後の売上げ、利益につながらなければ結局は債務が残ってしまうと、そのまま重たい状況になって返していかなければならないということであります。
また、問題は、今回の問題が長期化した場合であります。長期化したときに、かなり多くの会社がもしかしたら債務超過等に陥る可能性もあるんではないかというふうに思っています。債務超過に陥ると、御案内のとおり、契約書ではトリガー事項というふうにいいまして、取引ができなくなるという取引条項を持っている契約書たくさんあります。そうなってくると、直接倒産になってしまうと、こういうこともあるわけであります。そういう意味で、資金繰りも確かに大事なんでありますが、もう一つ、例えば債務超過になり倒産する前に、救済合併のようなことに関してもしっかり手当てをしておくべきではないかと、こんなふうに思っております。
合併に関しては、もちろん国は事業継承の仕組みを持っていますが、残念ながら、相談窓口とか支援センターというのがあって、紹介するのが限界なんですね。ただ、このいわゆる債務超過等に陥った場合、これ債務超過に陥っていない会社も、例えば合併のようなことをして何とか事業を継続したい、雇用を守っていきたい、取引先との連鎖倒産をしないようにしようとしても、デューデリジェンスをするとやっぱり債務超過になってしまう、こういうケースも多々あるわけでありまして、そうなったときの有効策としては、政府系金融等が公的資金も投入しつつ、それを解消しながら救済合併をサポートするという方法があるかと思っています。
一方で、銀行も、多分そういう会社はかなり引き当てをしていると思いますが、きちっと、例えばデット・エクイティー・スワップ、DESとか、あるいは減資を速やかにやることによって、何とかこの救済合併をサポートする仕組み、これを金融の方からも全面的にやるべきなんじゃないかなと、私はこういうふうに考えております。
事業再生というのは確かに大事ではありますけれども、完全な民事再生をするためには非常に時間が掛かってしまうと。ここで潰れてからではどうにもなりません。とにかく雇用と、それから取引先、連鎖倒産させないために、特に長期のいわゆる問題が起こった場合に、この救済合併を始めとした策、これをしっかり今から考えておくという必要があると思いますが、まず中企庁長官に、この策どうか、お伺いいたします。
〇政府参考人(前田泰宏君) お答え申し上げます。
まずは、中小・小規模事業者の皆様方の事業が継続されることが極めて重要だと認識しております。その事業を継続するに当たってのいろんな手法があろうかと思います。
今御指摘いただきましたけれども、MアンドAを含めました事業の承継によりまして、中小・小規模事業者の有する技術やノウハウといった経営資源あるいは雇用の受皿としての役割が引き継がれます。事業の承継が地域経済を支え、雇用を支えます。また、承継後の事業者の更なる成長にもつながるとの期待もあります。
事業承継が地域経済、雇用の支えとなるとの認識の下、御指摘の手法、様々ございますけれども、多角的に検討して、しっかりと対応策を検討してまいります。
〇山田太郎君 ありがとうございます。
私も、まあ余り経済の専門家ではありませんが、経営のプロだとは思っておりますので、どうか政府・与党も一体となってあらゆる施策を取れるようにしていきたい、こんなふうに思っております。
次に、GDPの回復策、いわゆるこれが令和恐慌にならないようにということで、少しこの辺りについても考えていきたいというふうに思っております。
今、本当にGDPが落ち込んでいるということはこの国会の中でもいろいろ議論されているんですが、ただ、それではどうやってマクロ的に問題を解決するか。もういわゆるGDP、支出の面からすると手法は四つしかないということは分かっております。一つは国内消費喚起、もう一つは国内の投資喚起、そして政府支出と輸出促進ということであります。
そこで、この四つの手法に関して、全てのいわゆる策をもはや打つべきではないか。上限をきちっと、幾らお金を投入するのかというのを決めて、できることは全てやるべきだ、私はこういうふうに思っております。
特に国内消費喚起に関しては、二つ大きなポイントがあると思っております。一つは直接現金給付、それからもう一つ、意外と効果があったと言われているポイント還元等ですね。直接お金がいわゆる市民、国民に回るような仕組みであります。ただ、御案内のとおり、この現金給付はいわゆる貯蓄に回ってしまうというような嫌いもありまして、よくよく考えなければならないということであります。もう一つは、これはいろんな議論があります。党内でもかなりいろんな議論をしているところでありますが、例えば消費税を五%にするというのも一つの考え方であります。
この国内消費喚起で、現金給付、ポイント還元、プラス消費税五%でそれぞれ十兆ずつ、合計二十兆円、これぐらいのまず規模は必要なんではないか。それぐらいやれば、いわゆる国内消費喚起としても政府は本気なんだということが市中にもメッセージとして伝わって、安心していわゆる市民も消費喚起につながってくるのではないか、こういうふうに思っております。
一方で、いわゆる国内の投資喚起でありますが、新型コロナ状況ならではの、やはりデジタル化の推進ですね。先ほど猪口委員もおっしゃっておりましたけれども、非常にこのデジタル化、ピンチを何とかに変えるという意味においても、一つ、人に会わなくていい、それから国際的なずたずたになったサプライチェーンも、いわゆるデジタルのコンテンツ輸出によっては非常にチャンスはあるだろう。この辺りの規模は、例えば五兆円規模。
そして、政府支出であります。政府支出は、私が先ほど申し上げたように、企業に対する例えば救済合併とか、いわゆる補助金、そういったものを含めて五兆円ぐらいの規模でやれるんではないか。もちろん公共事業も重要なんでありますが、これは残念ながら人手不足の問題もあるので、きちっと元々の本予算の強靱化政策をつつがなくやっていくというところが正解なんではないかなというふうにも思っております。
輸出促進に関しては、なかなか国際的にこういう状況ですから難しいとは思っていますが、デジタルによるコンテンツ輸出というのは一つチャンスであろう、こういうふうに思っているわけであります。
こういうふうに、総額ではいわゆる三十兆からもしかしたら四十兆円、政府がまず覚悟すること。これ、実はリーマン・ショックのときも、これ、麻生政権のときの二〇〇九年四月に十五兆円どんと、いわゆる覚悟をして出したわけであります。そして、二〇一三年一月のアベノミクス始動といったときも二十兆円規模の事業をやって再生につなげてきたわけでありまして、いわゆる危機的な状況において自民党は非常に力を発揮した分野だと私は信じております。
そういう意味で、何とかこれを実現して宣言する。もちろん、細かいことは、大枠を決めて、この上限の中でしっかり事務方が詰めていけばいいんですが、まずは、私は、市中に対するメッセージ、そしてコロナ終息後のV字回復ですね。単なる資金のいわゆるつなぎだけではなく、次のV字回復につながるような構造変換、構造変革につながるようなこともこうやって組み込む必要があるんではないかな、私はこういうふうに思っています。
そういう意味で、これは非常に、特に消費税五%等は政治決断でもありますので、もう安倍総理しか答えられないと思っておりますし、安倍総理がですね、これは、アベノミクススタートのときのあの輝かしいいわゆる采配をもう一度振るっていただいてこの難局を乗り切っていただきたい、こう思っておりますので、是非御答弁いただきたいと思っています。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党所属としては初めて山田委員の御質問をいただき、大変うれしく思います。
そこで、今、大変建設的な思い切った御提言をいただきました。
現在、政府としては、このコロナウイルス感染症対策において、この拡大を防止していく、あるいは重症者、重症化を防ぐために全力を尽くしておりますし、終息に向けて全力を尽くしております。
また、様々な対策を行っていますが、年度末を前にして、まずは当面の対策として四千三百億円の財政措置あるいは一・六兆円の金融措置をとっているところでございますが、次のフレーズですね。今、この感染症によって日本経済のみならず世界経済が大変な、甚大な影響を受けているわけでございます。そこで、何とか私たちは雇用を絶対に守らなければいけない、これは経済における政治の最大の責任なんだろうと思います。そして、しっかりと対応していくことによって、日本の経済、ダメージを受けておりますが、元の成長軌道に戻し、国民の皆様の活気ある笑顔を町に取り戻さなければならないと、こう決意をしております。
そこで、今後、世界経済の動向を注意深く見極めながら、様々な可能性を想定しながら、必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じていきたいと思います。現在、あくまでも感染拡大防止に全力を尽くしておりますが、その後は、日本経済を再び力強く成長させるために、これ相当思い切った対策を講じていかなければならないんだろうと思います。
このマクロ経済政策として、まさに今受けているこのインパクトに見合う十分な対応を取っていく。再び成長軌道に戻すために、まさに今委員がおっしゃったように、しっかりと回復していける、V字回復していけるものを、今までの発想にとらわれない対策を取っていく考えでございまして、そのために対策を今後、山田委員にもいろいろと御提言をいただきました、政府・与党でメッセージ性のあるものをですね、しっかりとした、これもある意味覚悟を持って臨んでいくというメッセージ性のあるものを練り上げていきたいと、このように考えております。
政府のコミュニケーションについて
〇山田太郎君 是非お願いしたいんですが、多分非常に重要なことは、三十兆であれそれ以上であれ、まず全体の規模感というものが大きないわゆるこの問題に関する政府のメッセージになると思います。
そして、やはり国民の間では今注目されている、消費税は本当にどうするのかと。多分、一年前こういうことがあれば、安倍総理はもしかしたら消費税を上げなかったかもしれない、こういうふうに考えれば、下げるということも一つの手段であると思っております。タイミングだけの問題だったというふうに思っておりますので、この辺りは本当に、もちろん慎重な議論は必要だとは思いますけれども、タイミングを間違えないで是非やっていただきたい、私はこういうふうに考えております。
さて、次に行きたいんですが、政策決定とコミュニケーションプランというところの話をしたいと思います。
昨今ですね、政府のいろんなSNS等が問題になったりしました。私も内容を見させていただきましたが、決してですね、厳しいことを言うと褒められるようなものではなかったというふうに思っております。
そして、残念ながら、ちょっと、いわゆるホームページとかこのSNS、今はソーシャルメディア時代だというふうに言われております。直接国民に強いいわゆるメッセージや細かい情報を伝える重要なものだと思うんですが、ちょっとやり方がうまくないんではないかなと、こういうふうに思って、いろいろこう調べさせていただきました。
今回、情報の発信塔である内閣官房国際感染症対策調整室というところもツイッターをアカウントを開設してやっておるんですが、残念ながら、三月十五日の昨日、夜確認しましたら、一か月間のツイート数は僅か十六件ということでありまして、ほとんどこれではいわゆる発言しているうちに入らないんではないかということであります。また、薬剤耐性を減らそう等のほかのキャンペーンなんかも張っているために分かりにくかったりします。もちろん、厚労省さんや、いわゆる首相官邸も積極的に情報発信をしておりますが、海外渡航危険情報等いろんなものが混じっておりまして、お互いがリツイートしていると何が何だか分からないと、こういうのが一つポイントもあると思っております。
もう一つホームページの方も拝見させていただいたんですが、政府広報オンライン、首相官邸ホームページ、国際感染症対策室のホームページ、新型インフルエンザ等対策室ホームページ、そして厚労省さんのホームページということで、四つもあってどれを見ればいいのかということであります。一応一番まとまっているのが内閣官房の新型インフルエンザ等対策室のホームページでありまして、これはいろんな省庁さんのデータが集まっているんですが、残念ながら、名前がコロナが付いていないために検索にも引っかかりません。インフルエンザなんだかコロナなんだか分からないということでもあります。
そして、内閣官房さんからこの一番見られる対策のホームページに行こうとするとどういうふうになっているかというと、四段階ぐらいクリックしていかなければいけないということで、ほぼプロでないと探せないということになっておりまして、ちょっとこれでは情報発信、私は、経済的な政策、手を打つのも大事ですが、こういうときには政府は、国民の皆様に正確な情報を伝えつつ、その反応を見ていくということが非常に重要だと思いますが、残念ながら、正直厳しいことを言わせていただければ、現段階ではまだまだ改善する余地があると思っております。
とにかくワンボイスということで、しかもいわゆる新型コロナウイルス感染症について、もうちょっといろんなところにバナーを貼ったりして、こういう御時世なわけでありますから、直接、政府はワンボイスで、何を言っているのか、何をしなければいけないのか、こういったことをいわゆる改善する必要があるかと思っております。
これは是非、担当、西村大臣の方に、こういうことは改善していただきたいと思っておりますので、御答弁いただきたいと思っています。
〇国務大臣(西村康稔君) 大変大事な御指摘をいただきまして、正直申し上げて、十分に配慮が行き届かず、また手が回っていないのも事実だと思います。
御指摘のように、官邸のウエブサイトがあり、内閣官房があり、そしてまた、新型コロナという、ウイルス対策ということで引っかからないという、インフル対策室でやっているものですから、そういった御指摘、あるいはそのリンクの貼り方、分かりやすさ、整理の仕方、それからSNSも対応は十分でない、改善のある余地が十分にあると考えております。
まさに御指摘いただいたことを十分に踏まえてこれから改善を図っていきたいと思いますし、急ぎ関係機関とコミュニケーションを図って、しっかりと分かりやすく、そして欲しい情報にまずちゃんと直ちに行けるように、そういう改善を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
〇山田太郎君 次に、各省庁でのコロナ発生時の対応ということで、よくコンティンジェンシープランと、最悪の状況が起こったときにどうしていけばいいのか、私はまだ少し練れていないところがあるというふうに思っているので、御質問を少しこの点についてもさせていただきたいと思います。
これは、もし各省庁で、その内部でこの新型コロナが発生した場合にどうなっちゃうのかなということが心配であります。各省庁も、私も何回か出入りさせていただいたことがあるんですが、結構大部屋で働いておりまして、そこで例えばいわゆるコロナの発生があった場合、その部局のメンバーが皆二週間待機とかいうことになってしまえば政府の機能が止まってしまうかもしれないと、こういう、私はちょっとどういう対処をしていくのかなということで心配であります。
もちろん、国会も実は、民間にいわゆるテレワークとかいろんなことを要求しておきながら、こうやって密集したところで議論をしているということについては決して褒められたものではないんですが、やっぱり政府や我々自身がどういうやり方で対処をしていくのか、このコンティンジェンシープランを、見本を見せていくということは非常に重要なんじゃないかなと、こういうふうに思うわけであります。
これについて、もしそういう事態になったらどうなのか、あるいはそれに対するガイドラインであったりとか取決めがあるのか、この辺りも西村大臣の方に御答弁いただきたいと思います。
〇国務大臣(西村康稔君) 山田委員のこの御指摘も大変重要な論点でありまして、真剣に考えなきゃいけない点だと思っております。
既に、御指摘のように、新型インフルエンザ等対応中央省庁業務継続ガイドラインを示しておりまして、その中で各省庁においては業務継続計画を策定しております。人員体制、物資、サービスの確保など、いざというときにどういうふうにやっていくのかという大きな方向、計画を作っているわけであります。
そのちなみにガイドラインにおいては、仮に庁舎内で発症者が出た場合の措置として、例えば、対応について相談センター等へ相談する、あるいは車両等で搬送した後、発症者が触れた場所などの消毒、それから濃厚接触の可能性ある職員の二週間テレワーク、こういったことが挙げられているところであります。
仮に、今後職員の中に新型コロナウイルスの感染症感染者が出た場合は、その感染者の業務内容とか行動範囲、これによって対応は異なってまいります。じっと座って何かデータの処理をしている人であれば行動範囲は狭いわけですが、関係部局と調整をする人であればあちこち歩き、いろんな人と接触するわけでありますので、その消毒の範囲とか、場合によってはこの閉鎖をする範囲をどの範囲にするのかということを決めていかなきゃいけないわけですけれども、いずれにしましても、このガイドライン、そして各省の業務継続計画に沿ってしっかりと対応していきたいと考えております。
なお、政府としても、今、風邪の症状が見られる職員の休暇取得であるとか、あるいはテレワーク、時差出勤、こういったことを、可能な限り多くの職員が混雑の時間帯を避けて通勤を行うなど、必要な対応を行っているところでありますけれども、いずれにしても、こうした取組を強力に推進して感染リスクを減らしていくと同時に、ガイドラインあるいは業務継続計画を踏まえて、職員が感染した場合に、これも万全な備えをしていきたいというふうに考えているところでございます。
デジタル化政策について
〇山田太郎君 起こってからでは手遅れになりますので、これも本当にしっかり対処、対応していただきたい、こう思っております。
さて、最後の質問になるかと思いますが、このコロナウイルスがまた中長期化した場合のデジタル振興策。先ほど猪口先生の方もパラダイムシフトという話でお話をしていましたが、私は、このコロナウイルス、人とも会えない、あるいは貿易もこれから厳しい、サプライチェーンもずたずただ、逆に言うと、今デジタルだけが頼みの綱、こういうふうにも言われる、だと思いますし、一方で、今後もやっぱり強力ないわゆるV字回復のための大きな施策になるだろう、こういうふうに思っております。
ただ、足下見てみると、我々の日本のデジタル化政策は大変寒いところがありまして、例えばテレスタディーと、随分議論はされてきました。いわゆるパソコンを子供たちに一台ずつ配るような議論はしてきましたけれども、ただ、残念ながら、授業はいまだリアルタイムでなければテレスタディーを認めないと、こういうことであります。理由は何かというふうにレクでも聞いたら、自力で学ぶ力が少ないのでリアルタイム授業しか認めていないということでありましたけれども、塾は平気で今、いわゆるリアルタイム以外のいわゆる録画を撮ったやつを自由なときに見ることができる、進度が遅れている子供たちは逆にそれを何度も見ることが例えばできるということもあるわけでありまして、そういうことをこの機にしっかり改善するいい機会になるのではないかな、私はそう思っております。
次に、テレワークの話も先ほどありましたが、これも笑えない話でありまして、ある会社の記事がありました。テレワーク経験の六四・二%が、紙書類の確認や押印などでやむなく出社した経験があるということでありまして、本末転倒ということがあります。もちろん、押印等はいわゆるその社内規定や習慣によるものだと思っておりますが、これ、まず政府からこういった対応を変えていきつつ、このテレワークというものに関しても是非変えていってもらいたい。ちなみに、テレスタディー、テレワークという言い方は日本だけでありまして、通常リモートワークとか、テレが今ない時代でありますので、少し日本の価値観、そういうところも、用語上も変える必要があるかなと、私はこう思っております。
〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
厚労省さんも御案内のとおり、遠隔医療ということに関して少し道が開けてきましたが、原則、対面診療というのが中心であります。今回、新型コロナのケースで一部認めるということでありますが、事後には対面診療を行うということでありまして、ちょっとこれナンセンスではないかなと私は思っております。
そして、最後はデジタルガバメントということでありますけれども、実際、ちょっと私の事務所でも一名秘書が子供が生まれまして、それで実際に、こういう御時世でありますが、行ったのは、出生届、住民登録、乳幼児医療証の手続、児童手当の手続、保育園に通園している兄弟がいる場合の変更届ということで、それぞれに行かなければならないということで、これじゃ、しかも、割と区役所ごった返しているということでありまして、こんなものはどんどんどんどん、もし省令等で実現できるのであれば、いわゆるeガバメントにするべきだ、こんなふうにも思っております。コロナが長期化する中で、いわゆる重要な今後の大変な基盤になるというふうに思っております。
是非これは、情報通信技術政策担当大臣は竹本大臣、御答弁いただきたいと思います。
〇国務大臣(竹本一君) どうも、先生はこの道の大変な御専門家でございますので、いつも拝聴させていただいております。ありがとうございます。
今般の新型コロナウイルス感染症対策でございますが、外出の自粛や学校の臨時休業等を要請いたしまして、国民の皆様に協力をお願いしているところでございますが、このような状況の中で、多くの企業でテレワークが実施されたり、学校の臨時休業を受けて遠隔教育サービスが利用されるなど、緊急時への対応としてもITを活用した遠隔対応を推進することが非常に重要だと認識しております。
そこで、政府としては、ITの利便性を最大限活用すべく、デジタル手続法の施行等によるデジタルガバメントの推進やテレワークの推進など、官民におけるデジタル化を進めてきたところでございます。
〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
一方、個別の分野に参りますと、先生今おっしゃったように、直ちに全面的にやるわけにはいかないものがございます。教育がそうでございまして、医療もそうでございます。しかし、過去、考えてみれば、薬剤師さんの対面販売も一定の例外を設けて対面でなくてもできるようになりました。このように、関係省庁ときっちり話をする中で、弊害のないような配慮をしながら効率化、デジタル化を進めることが非常に重要だと思っております。
いずれにいたしましても、この機会はある意味ではデジタル化のいいチャンスだとも思っておりまして、それが同時に、経済を刺激することも十分あり得るのであろうというふうに思っております。そういうことで、しっかり頑張っていきたいと思っております。
〇山田太郎君 時間になりましたので、これぐらいにしたいと思います。
どうもありがとうございました。