2013.11.11

米の生産調整・減反廃止に関する質疑を行いました。

11月5日(火)、参議院農林水産委員会にて質疑を致しました。

議事録(未定稿)
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。俊男先生、修路先生に並びまして三番目の山田でございまして、参議院の中では山田と付く議員が全員この農林水産委員にいるという、大変喜ばしいことかなと思っています。その一員にさせていただきまして大変ありがとうございます。
さて、今日は大臣所信に対する一般質疑に関連するということで、TPP、それから米の減反、農政の基本的な課題と水産庁のOBの天下り問題について少し質問させていただきたいと思います。
まず、TPPなんですが、御案内のとおり、我が党はTPPは推進の立場でございます。ただ、この委員会、多くの先生方、議員方が議論をしているように、ちょっと政府の進め方には我が党にとっても疑問が残るところでございます。そういう意味で、今日は少しTPPの中身について、特に進め方等について質疑させていただければなと思っております。
例のタリフラインの話でございます。五百八十六項目があると言われまして、その中で、報道ではありますけれども、調製品とか加工品の約二百二十品目の関税がなくなるか政府内で検討を始めたと、こんな報道も出ております。もし聖域の五項目を守ると貿易自由化率は九三・五%、これも報道の数字でございますが、仮にこの二百二十品目を関税どおりに進めますと九六%。ということは、多分この二百二十品目の幾つかには手を入れるということなのかなと。そうすることによって、先ほど来議論がございました貿易自由化率九五%に近づけていくと、こういうことになると思います。
ただ、この五百八十六品目はどういうものなのかということに関しては非常にこの委員会の中でも先ほどから議論を呼んでいるところでございますけれども、前回の衆議院の方の農水委員会の方でも質問が飛んでおりましたが、林大臣の方は一切答えられないと、こんなような御答弁で終始されているかと思います。
ただ、国会決議まで今回させていただきまして守ろうとする聖域の中身が一切言えないということでは、国会は一体何の役割をしているんだと、何を決議したんだと、こういうふうになるわけでございます。もちろん、外交交渉でございますから全て筒抜けというわけにはいかないと思いますが、せめても代表的な幾つかの品目については含まれる含まれないということを示していただけないかなと。そうすることによって国民的議論が分かりやすくなるんではないかと、こういうふうにも思っております。
そういった意味で、今日お手元の表を用意いたしました。御案内のとおり五百八十六項目、各項目ごとに品目数は書いてあるんですが中身がよく分からないと言われているので、私の事務所の方が例示として作りました。これくらいのものはイエスかノーではっきりお答えいただくのがせめてもの政府の説明責任かなというふうにして用意をしてまいりましたが、このリストに従ってどれが五百八十六品目に入るのかどうかお答えいただけないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君) 衆議院でもたしか玉木委員だったと思いますが、これについては御議論をさせていただきました。そのときにも私からは御答弁をさせていただいたところでございますが、既に米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の五品目の分類されるものを合計すると五百八十六ライン。それから、そのうち米が幾つというものは既にお示しをしてきたところでございますが、タリフラインは、山田委員御承知かと思いますが、関税表というのがございまして、一つずつ細かくいろんなものが書いておりますが、御覧になっていただくと分かるように、全ての品目に米、麦というふうに必ずしも表題は付いておりません。したがって、この品目を米に分類する、この品目を麦に分類するというところは、我々の交渉上、交渉を有利に進める上での判断というものも当然入ってくるわけでございますので、その内訳を示すということになりますと交渉上の不利益をもたらすおそれがある、こういうことで差し控えさせていただくという答弁を衆議院でもいたしておりますので、同じ答弁をここでもさせていただきたいと思います。

○山田太郎君 残念なんですけれども、それでは、これは委員会の方に御提案なんですが、この委員会を秘密会議にして、相手国の交渉人には伝わらないように開くというのを是非やっていただけないでしょうか。
正しく政府が外交交渉をやっているかどうか、国益のためにやっているかどうかというのはやっぱり国会は調査する責任があると思います。政府が与党は信用できてもまさか国会は信用できないと、こういうことではないと思っておりますので、本件に関しては、委員長始め理事の方に、例えば秘密会にして、先ほどから政府が答弁されている、漏れると交渉によろしくないというのであれば、ここの中で国会議員の中だけでも、あるいは委員会の中だけでも質疑をさせていただく。マレーシアが先ほど徳永委員の方からやっているんだという話を聞きましたけれども、マレーシアができて日本ができないはずがないと私自身も思っておりますので、この辺はいかがか、これは多分委員長にお伺いするんでしょうか、よろしくお願いします。

○委員長(野村哲郎君) 山田太郎君の提案につきましては、後刻理事会で検討させていただきます。

○山田太郎君 では次に、この五百八十六品目を中心に、自民党の西川TPP対策委員長が、どの品目は関税撤廃に応じるか応じないかということを検討してその結果を政府に伝えたと、こういう報道も聞いております。特に、今度は逆に、関税撤廃をしてはならないレッドラインを政府に伝えたと、こういうことが先週の十月三十一日に記者会見ということで発表されています。
そこで、事実関係としてお伺いしたいんですが、実際に政府はそういう伝達があったのかどうか、あったのであれば、誰から誰にどんな内容だったか、これも大臣、御答弁いただけないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君) これは、十一月一日の甘利大臣の記者会見におきまして、TPP総合対策本部事務局で話は承りましたと、こういうふうに甘利大臣がおっしゃっておられますので、我々としても、御案内のように、TPP政府対策本部というのをつくりまして各省縦割りにならないように連携して取り組んでおりまして、そこの本部長である甘利大臣からそういう答弁があったということで、そういう形で伝えられておると、こういうふうに承知しております。

○山田太郎君 どんな内容だったかは大臣の方には伝わっていないんでしょうか。

○国務大臣(林芳正君) これは交渉、具体的な内容にもかかわってくるところでございますので詳細申し上げるわけにはいきませんが、いわゆる重要五品目を含め、我が国のセンシティビティーをしっかり守ってほしいと伝えられたというふうに聞いております。

○国務大臣(林芳正君) 委員もあるいは国際交渉の御経験があるかもしれませんが、ここで私がもしこれとこれというふうに申し上げれば、それはこの場にとどまらず交渉の相手国にも即時に伝わるというのが国際交渉の常識でございまして、しからばそこから更に交渉をしようではないかと相手に畳みかけられるということも当然想定しながら交渉というのはやってまいらなければならないと。これ、一般論でもそういうことだと思いますので、そういう意味で、交渉を有利に、なるべく有利に進めるために今のようなことを対応していると、こういうことでございます。

○山田太郎君 では、交渉が有利に進むように是非国会の方は秘密会という形で進めて、ちょっと次の内容に行きたいと思いますが、そのTPP交渉の続きですが、年内妥結という話、これは徳永議員の方からも先ほど質問の方でありました。私どもも、やっぱりTPPに関しては慎重な議論、又は何を我々日本が勝ち取るのかということも極めて重要だというふうに思っています。
そういった意味で、今の状況下の中でどうして年内妥結が必要なのかどうか。例えば、少なくとも来年の一月とか二月ですね、あるいはその先を含めて延長するというようなことはあり得ないのかどうか。これは内閣府の小泉政務官にお答えいただければと思っています。

○大臣政務官(小泉進次郎君) 今御指摘のありました年内妥結に向けてということですけれども、これはまず前提として、交渉参加している各国の首脳間で年内妥結に向けて全力を傾ける、そういった中で日本の交渉の中における貢献を果たしていくという、そういった認識で交渉に当たっていきたいと思っています。

○山田太郎君 首相の約束というのは分からなくもないんですが、ただ、やっぱりこれは我々国民のためにやっている国際交渉だというふうに思っております。みんな何が何だか分からないことを交渉されて、特に国益だからという理由で政府内部だけで議論されるということが本当に国益に資するのかどうかといったところはもう大変疑問に思うところであります。
我々、実は、TPP推進側の立場であったとしても、逆に何が勝ち取れるのかということに関しては、これは守る側も攻める側もいろいろあるとは思うんですけれども、大変重要な問題だと思っておりまして、是非、じゃ、年を越したら何か不都合が本当にあるのかどうかと。国益、国家国民のためということと、まあもちろん首相の約束と、交渉をだらだらやっても仕方がないということもあると思うんですけど、是非もう一度その辺り、そういった立場に立って、国益の立場に立ってお答えいただければなと思いますけれども、いかがでしょうか。

○大臣政務官(小泉進次郎君) まず、今申し上げたとおり、年内妥結に向けて首脳間の合意がある中で、今からその首脳間の合意に基づく年内妥結を果たせない、そういったふうになることは必ずしもいい方向にはならないと。そして、これは年内妥結がいいのか悪いのか含めて、そういった考えを日本側また交渉各国がどういう認識でいるのかということも交渉上不利に働くこともありますので、まずこの目標で、首脳間で固めているとおり年内妥結できるように日本の交渉力そして貢献をしていきたいという認識で交渉に当たりたいと思います。

○山田太郎君 今日は、小泉さん、楽しみに質疑できると思ってお伺いしたんですが、ちょっとテレビの前の歯切れの良さとは違って、なかなかこうしゃべれない、言えないというところが多かったので、ちょっと残念でした。また引き続きやらせていただければ幸いだと思っております。
さて、次はちょっと話題を変えまして、米の生産調整、減反に関しても問題になっております。お忙しい政務官の方は退席していただいて結構でございます。ありがとうございました。
まず、これまでの、特に米の生産調整、減反に投入されてきた予算の累計ですね。結構多くのお金が投入されてきたと思うんですけれども、これについて簡単に報告していただけますでしょうか。

○大臣政務官(横山信一君) 米の生産調整についてでございますけれども、昭和四十六年度から本格実施をしてまいりました。現在までに、主食用米から麦、大豆等への転換を促進するために支払われたいわゆる転作助成金の総額は約七兆六千億円になっております。
なお、平成二十一年度からは、飼料用米への支援を始め、近年では生産調整に係る補助金として毎年度約二千億円を計上しております。そのうち、飼料用米への補助金は平成二十四年度では二百七十五億円となっているところでございます。

○山田太郎君 これまで約八兆円ですよ、投入してきた生産調整、減反ですけれども、報道によりますと、これは先ほどから議論もありますけれども、大臣はその生産調整、減反をやめる又は見直すということを意識されているということを伺っております。
実は私、今年の二月二十一日に予算委員会の方で同じ質問を林大臣にさせていただきまして、いっそのこと減反をやめるとか見直すということはお考えにないんでしょうかということでしたけれども、基本的な回答としては現時点ではないという回答をいただいておりまして、ただ、この間、それでは何があったのかと。どうしてこういう形になったのかという理由ですね、もしかしたらTPPということもあるのかどうか、そういったことも含めて、是非この胸中の中というか、是非胸の中を教えていただけると幸いでございます。

○国務大臣(林芳正君) 私が答弁したことでございますので、当時の議事録を改めて見てみましたけれども、山田委員からは、この予算委員会で、減反は矛盾した政策と思います、いっそのこと減反をやめるとか見直すということはお考えにならないんでしょうかと。こういうことで、私から、消費が減少するという中で、米のですね、大豆や小麦等にバランスよくやっていただくということで、メリット措置で農家の判断に基づいてやっていただいているというふうに申し上げておりますので、この考え方は変わっておりません。水田をフル活用するということでございまして。
私、衆議院の委員会でも常々申し上げたんですが、減反を廃止というんではなくて、やっぱり生産調整を見直すという言葉をあえて使いたいと常々申し上げておりました。減反というのは面積を減らしていくということでありますが、まさにここで申し上げているように、私は水田フル活用で、言わば飼料米ですとか餌米、小麦、大豆に転作するということも含めて農家のメリット措置での判断ということを申し上げておりますが、その中で実は経営所得安定対策の見直しとこの米の生産調整のいわゆる固定払いのところがかかわってくると、こういう整理の中で今回のものが出てきたわけでございますので、特に考え方を百八十度変えたということではなくて、この見直しの中で今のような検討状況になっていると、こういうふうに考えております。

○山田太郎君 それでは、その生産調整ということですけれども、それをそうしたら見直すということによってどんな対策と、特に予算ですね、一方ではこれまで維持していくことによって八兆円使ってきたわけでありますが、もし逆さというか見直せば、当然それに対する措置又は予算ということがかかわってくると思います。
以前、私が農水省に対して生産調整又は減反についての廃止の議論をしましたら、逆にそれの方が金が掛かるんだと、このようなことを説明された経緯もあったんですけれども、それでは、じゃ、今回その生産調整に対してどんな対策、特に予算ということをどういうふうにお考えなのか、是非お聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(林芳正君) 今申し上げましたように、選挙公約において、自民党のですね、経営所得安定対策の見直し、それから多面的機能に着目した日本型の直接支払ということを議論していくと、こういうことでうたってまいったわけでございまして、この検討は、まさに米の生産調整を含む米政策とも関係があるということでございますので、先ほどどなたかの委員のときに議論あったかもしれませんが、二月から与党のPTでもずっと議論を続けてきたと、こういうところでございます。
したがって、予算ということでございますが、今まで種々の予算を使った対策を見直していくということの中で、たしか公約の中には振替拡充という言葉もあったと、こういうふうに思いますので、限りある財政資源を有効に活用しながら、この選挙公約の方向に見合った見直しをきちっとしていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。

○山田太郎君 もう一つ、生産調整を行う場合の手続の問題なんですが、一つ、我が国、食管法というのがあります。食糧法の改正というものが必要なのかどうかという議論でもあるんですが、それを農水省さんの方にお伺いしましたら、この法改正をせずに、生産調整、減反は局長通達でできるんだと、こういうふうに聞いておりますが、これはお間違いないでしょうか。

○国務大臣(林芳正君) 米の生産調整というのは、先ほど私申し上げましたように実質的には選択制というふうになっているものでございますが、さらに、農家自らの経営判断によって需要に応じた生産を行える環境を更に整えていく必要があると、こういうふうに考えております。
したがって、生産調整の在り方については、生産数量目標の配分から卒業するという時期も含めて、引き続き精力的に議論を重ねていくということにしておりまして、午前中にも申し上げましたが、現場が混乱しないように十分配慮しながらよく対応を検討してまいりたいと、こういうふうに思ってございます。

○山田太郎君 生産調整の時期等に関してもほかの委員から質問があったと思いますが、それに関連してお伺いしたいんですけれども、今般の国会で農地中間管理機構の話がもう一方で出てきます。いわゆる農地をどういうふうにしていくかという議論とこの生産調整の話というのは密接に関連がしてくると。今、これから法案が上程されてきますので実質質疑はこれからだと思いますが、工程表というのが上がっておりまして、二〇一四年から二〇一五年にかけてかなり具体的に進むと、こういうのをいただいております。
であるならば、この生産調整の実施時期もこれに合わせて例えば二〇一四年、二〇一五年にやる、又はあり得るのかどうか。新聞報道よりますと二〇一八年以降からというようなことも載っていたんですけれども、その辺の時期的な問題についても是非お伺いさせていただければと思います。

○国務大臣(林芳正君) まさに集積を進めていくということが一つの大きな大事なポイントであると、それと矛盾をしないようにこの経営所得安定対策をきちっと進めていくということが大事であると、こういうふうに考えております。
農地中間管理機構については、既に、今委員がお話ししてくださったように、この国会に法案を提出をしておりますので、その農地中間管理機構でやっていくことと矛盾をしないような形でこの経営所得安定対策の見直しということをやっていくということを心掛けたいと思っております。

○山田太郎君 そうしたら、最後の質問に移っていきたいと思います。漁業取締役船に絡む天下り問題について少しお伺いしたいと思います。
資料の方をお配りしています。二枚目になります。まず、水産庁に漁業取締役船というのがありまして、漁業法を始めとして漁業に関する様々な法律、条約に関する取締役を各地の海で日夜行っているというふうに聞いています。この漁業取締役船は国有船が六隻で、ただ、これでは到底日本の海を守れませんので、漁業取締官が乗船して民間から船を借り上げるということで、平成二十五年なんですけれども、三十五そう、十八社の民間会社から借り入れているそうであります。
そこで、借入れの契約、これ用船契約というそうですけれども、これ、船の性能が知れると取締りに支障があるということで全て随意契約ということなんですが、一そう当たり約年間一千五百万から三千万ぐらいの契約で、三十五そうで平成二十五年度は総額七十八億円というお金が動いています。そして、船を借り上げている会社、これは用船会社というそうですけれども、漁業取締役船を国に貸す以外の事業は実はしていないと、こういうふうにも聞いております。
漁業取締役船を水産庁に貸すという仕事しかやっていない、そこでちょっとこれは怪しいなという感じもしなくはないんですが、この十八社の用船会社に水産省OBは再就職していないのかどうか、いらっしゃるなら、どういう経緯で再就職されたのか、少し詳しく教えていただけますでしょうか。

○大臣政務官(横山信一君) 私の方からお答えいたします。
水産庁が漁業取締り用船各社に対して確認をしたところ、平成二十五年八月一日現在で三社に約四名の水産庁退職者が再就職をしておりました。本日確認をしたところ、十月二十日付けで一社一名が退社していたことが判明し、現状では二社三名となっているところでございます。
再就職の経緯につきましては、水産庁漁業取締り船の運航管理や漁業取締り業務に関する知識や経験、さらには海事職員としての実務経験など、水産庁在職中の幅広い経験やその知識が用船事業の適切な運営に必要と判断し採用されたものと聞いております。

○山田太郎君 この十八社の用船会社は、全国漁業調査取締役船事業協同組合という組合を実はつくっているんですね。これはお手元の資料になるわけですけれども、組合の概要をまとめた資料でございます。この組合は、漁業取締役船の乗組員の制服とか研修というのを主にやっているそうです。そして、この組合は十八社の用船会社から賦課金、言わば上納金で運営されているということであります。十八社の用船会社は国に船を貸し出す用船契約で得る事業以外の収入はほとんどありませんから、この随意契約でもって国から得たお金をキックバックしてこの組合の運営費に充てているということになります。
さて、この組合の賦課金収入は、平成二十四年度四千六百五十万円、そのうち三千万円がこの組合のための人件費に使われているということです。では、この組合に水産庁OBはいらっしゃらないのか、いらっしゃるなら、どういう経緯で再就職されたのか、お答えいただけますでしょうか。

○大臣政務官(横山信一君) 平成二十五年八月一日現在で全国漁業調査取締船事業協同組合に在籍する水産庁退職者は二名でございます。
退職者が再就職した経緯につきましては、漁業調査や漁業取締りに関する実務経験やその知識を始め、水産行政全般に関する幅広い経験や知識が組合の事業運営に必要と判断され、雇用されたものと聞いております。

○山田太郎君 その二名のうち一名は専務理事さんという責任者に当たる方なんですね。職員が一名ということなんでありますが、この漁業取締役船の契約という随意契約を元にまさに水産庁OBが再就職しているというのは、ちょっと誤解を得ることがないのかなということを心配しております。
この辺り、大臣、今後非常に、いろんな改革をやっていく中で国民の誤解を得ないように何らか考えていただけないものなのかどうか、その辺りも含めて御見解いただきたいと思います。

○国務大臣(林芳正君) かつて我々も行革本部で、これは党の行革本部ですが、やはり国から補助金が出ているもののところの公益法人について調べたことがございましたが、やはり今委員がおっしゃっていただいたように、外見上やっぱり怪しいのではないかと思われないようにするということが非常に大事ではないかと、こういうふうに思っております。
その上で、この組合は、安全運転、事故防止のための研修事業や、それから諸情勢の情報提供、諸問題に関する意見交換、それから今言っていただいた制服、防寒着等の購入等々、それから保険事業の代行等もやっていただいております。
やはり、在職中の様々な実務経験やその知識、今のような事業をやる上では必要と認められたと、こういうふうに考えておりますが、やはり水産庁OBを養っていると、こういうような誤解を与えてはならないと、こういうふうに思っております。
したがって、毎年度事業報告書等が提出をされておりまして、今総事業規模に占める人件費の割合も御指摘があったところでございますが、やはりこの業務に見合った財政規模になっているかどうか、それから水産庁退職者がどういう雇用条件で採用されているか等々を含めてしっかりとチェックして、組合の元々の業務がきちっと適切に遂行されるように指導してまいりたいと、こういうふうに考えております。

○山田太郎君 ありがとうございます。
最後に、この農林水産委員会、先ほどの米の話もそうですけれども、生産側の話が非常に多く議論されていますが、やっぱり消費側というんですかね、日本のこれからのそれこそ自給率を上げる、日本のおいしい食材を我が日本人が食べていくということをしっかり議論していかなければいけないというふうに思っています。
大臣の方は、衆議院の吉野家さんの方に牛重を導入した仕掛け人だということを聞いております。牛重はハヤシライスという別名もあるというふうに聞いておりますけれども、こういった、小さな努力かもしれませんが、もう一つ、農林水産省、是非、こういった形も含めて、我々の農業の発展に是非資するということを頑張ってやっていただきたいなというふうに思っております。
あわせて、もう一つ大事なこのTPPの問題、これはTPP推進も反対ももうないのかなと我々も議論していて感じるところがあるんですけれども、国益のためにということを含めてやっていきたい。もし秘密にしなければいけないのであれば、我々国会も政府に協力して秘密を守る形で質疑をするということだってありだと思っていますので、引き続きこの問題取り上げてやらせていただきたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。