2015.2.13
予算委員会にて、若者世代の将来の年金受給額問題や直接民主型政治等について質疑を行いました
2月3日、参議院予算委員会にて、質疑を行いました。
議事録(未定稿)
○山田太郎君 日本を元気にする会の山田太郎でございます。本名です。どうかよろしくお願いします。
本日は、会の基本政策に沿って、平成二十六年度の補正予算についての質疑をさせていただきたいと思っております。
まず最初、この補正を議論するに当たって重要な実は人口問題、この辺りから入っていきたいと思っております。
日本、非常に劇的に今人口が減るんではないかと、こう危惧されているわけでありますが、そのためには将来の人口動態をしっかり把握しておくということが重要だと思っています。
そこで、まず官房長官にお伺いしたいと思いますが、日本の政策を考える上で、人口の将来予測は何を前提に作られているのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 政府が将来の人口動向を踏まえて政策の将来見通しなどを立てる場合に、例えば公的年金の財政検証、さらには社会保障に係る費用の将来推計などでは、国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口が基礎とされております。
そしてまた、この推計は出生や死亡について複数のシナリオが設定されており、将来見通しの性格に応じて、こうした各シナリオに対応する複数の将来見通しが作成される場合もあります。
○山田太郎君 今御紹介があった社人研の方来ていただいていると思いますが、日本の将来人口の予測は具体的にどう推移するのか、ちょっと具体的に教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(金子隆一君) お答えをいたします。
国立社会保障・人口問題研究所では、平成二十四年一月に日本の将来推計人口をまとめております。この中では、将来の不確実性を表現する観点から、出生の仮定及び死亡の仮定、それぞれに中位、高位、低位という三通りの仮定を設けてございます。
このうち最もよく使われる出生中位、死亡中位の仮定に基づく推計でございますけれども、合計特殊出生率につきましては、二〇二〇年でおよそ一・三四、二〇三〇年では同じく一・三四、二〇六〇年で一・三五と、そのような仮定を置いてございまして、総人口につきましては、二〇二〇年でおよそ一億二千四百十万、二〇三〇年で一億一千六百六十二万、二〇六〇年で八千六百七十四万と、このようになるものと推計をいたしております。
以上です。
○山田太郎君 今、割と衝撃的な数字だと私は思っておりまして、二〇六〇年には八千六百万人に日本の人口はなるんではないかと。社人研から事前にお話しいただいたところでは、二〇四八年、中位の推計でありますが一億人を割ると、こういう数字をいただいております。
そこで、もう一つ、これは石破大臣の方にお伺いしたいんですが、まち・ひと・しごと創生本部で人口の長期ビジョンの概要を想定の出生率と併せてどういうふうにお考えなのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 推計につきましては、今社人研から答弁があったとおりでございます。
私どもとして、国民の方々が、じゃ、本当に金輪際結婚なんかしたくないのか、子供なんか欲しくないのかといえばそうではない。結婚したいという方、できたら子供は二人以上欲しいという方が大勢いらっしゃるわけでございます。
人口というのは国が介入すべきものではない。子供を何人つくってくださいとか国が申し上げる筋合いのものではございません。しかしながら、国民の方々が希望しておられる、結婚したい、子供は二人以上できたら欲しい、そういうようなことを妨げている要因というものを可能な限り取り除くことによってその人口というものを実現できたらというふうに考えております。
人口一億人というのは、国民の方々の思っておられることを妨げるような、そういうことを政府として可能な限り、できる限りそういうものを除いていく、その結果として実現したいと思っている数字でございます。
○山田太郎君 今の日本の合計特殊出生率、まさに二人の御家族、夫婦が何人の子供を産んでいるか。一・四三だという数字が出ております。亡くなられちゃう方も、子供さんもいますので、二・〇七ぐらいないと人口がどんどん減るというのはよく教科書で習うところでありますが。
実は、先ほど石破大臣がおっしゃられたとおり、妨げている要因を解消した実はヨーロッパの事例なんかもあるんですね。例えば、スウェーデンとかフランスでは婚外子の存在を積極的に認めている、これによって非嫡出子の比率が半分を超えていると、こういうことでもあります。例えば、そんなものを例に取って、あくまでも阻害要因を排除するという意味で日本も非嫡出子の存在を積極的に認めることを検討すると、こんなことあり得るのかどうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) それは私の所掌を越えたお話でございますので答弁するのが適切かどうかは分かりませんが、妨げる要因というのはいろんなものがあるだろうと思っております。あわせまして、日本人がつくってきた文化、風土というものも、これまた守っていかねばならない大切な価値であります。その二つをどのようにして併せて考えていくかということでございまして、これは一概に検討するともしないとも申し上げることではございません。
ただ、これは全く検討の対象から外すというようなやり方もそれはいかがなものかと思っておりまして、婚外子制度がどうのこうのということとはまた別に、どうすればそういうような方々が憲法の下に保障された平等というものが実現せられるかという論点と併せて考えていくべきものと考えております。
○山田太郎君 石破大臣の方から担当を越えたところもあるということなんで、総理にも少しお伺いしていきたいんですが、実は二十代以下のいわゆるできちゃった婚が結婚に占める割合はもう五割に達していると。簡単に言うと、随分この間ライフスタイルが変わってしまったのかなというふうに思っています。なかなかもう古い考え方では、今後の日本を占うというか、制度設計するに当たっては無理が出てきたのかもしれません。
そういう意味で、例えばこの際、戸籍制度とか婚姻制度の見直しにも踏み切る、こんなことを考えられるかどうか。現実的に、戸籍制度、もちろん、いい面、悪い面、重要な面、そういったいろいろあると思いますが、既に、日本、韓国、台湾だけが戸籍制度を維持していることであります。その辺り、是非、総理の方から御答弁いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戸籍制度と出生率との関係ということについては、これは定かではないんだろうと、このように思います。
フランス、スウェーデンが行っているように、非嫡出子と嫡出子との関係においてそれは全く差を設けないという考え方で制度を構築をしているわけでございますが、これは総合的に考えていく必要、社会の成り立ち、歴史、文化、伝統、家族の在り方、あるいはお子さんにとってどうかということも含めて考えなければいけない問題であろうと、このように思うわけでございまして、私は、基本的に婚姻制度、戸籍制度というのは維持をしていきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 ちょっとパネルを見ていただきたいと思いますが、(資料提示)三十五年前のライフスタイルとの比較ということで、皆さんの方にもお手元配っております。
合計特殊出生率から始まり、平均初婚年齢、生涯未婚率、夫婦完結出生児数ということなんですけれども、要は、出生率が一・八だった頃の一九八〇年代を見て、現在は随分変化が起きちゃったなと、こう思っています。
率直に、これからこの方面において政策を立てていくだろう石破大臣、それから担当である厚労大臣になると思います、それぞれ御所見いただけないでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 一九八〇年代といえば、私も大学を出て勤め人だった頃です。まだバブルという時代ではありませんでしたが、高度経済成長の名残みたいなものはございました。そのときと同じライフスタイルというのは不可能だと思っております。
それからまた、日本人の価値観も変わってまいりました。朝早く家を出て夜遅く帰ってくるというような、そういうライフスタイルが決してこれからの日本にとって好ましいものだとも思っておりません。それから、ワーク・ライフ・バランスというものをどう考えるかということも併せまして、やはり女性の方々が働きやすい環境をつくるということは男性の働き方も変えていくということを意味するものであって、あの当時と同じことを再現するということで出生率の回復を目指すという考え方は持っておりません。
○山田太郎君 先ほどの社人研の方、人口学の専門家だというふうにも聞いておりますので、十五年後に例えばこの出生率を一・八にするということは可能なのかどうか、その辺りの御所見もいただけないでしょうか。
○政府参考人(金子隆一君) 私どもの研究所では、専門家といたしまして、将来推計人口、先ほど御参照をいただきましたけれども、これを行っているわけでございます。
これはどのように行うものかと申しますと、人口に関する過去の傾向あるいは現在の趨勢に関する実績データ、これのみに基づいて一定の仮定の下に将来に向けて人口がどうなるかというものを投影をしたというものでございます。これをもって政策議論等に資することを目的としているというものでございまして、したがいまして、実績データのみに基づいているという点からいいますと、将来これから講じられる施策であるとか経済の変動であるとか、そういったものの効果を織り込んだものとはなってございません。そういったものを科学的に定量的に示すということは、非常に現在の科学でも難しいというふうに考えております。
したがって、私どもの立場からは、将来の出生率がどのような形で変わるかということについて直接コメントするということは専門家としてはできません。
○山田太郎君 厚労大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 山田先生からの御指名でございますが、今、石破大臣から答弁がございましたけれども、かつての古い日に戻るという単純なことでは全くないと思うわけで、新しい環境の中でどうやって男性も女性も元気よく生き生き生きていけるかと、そしてまた、働いていって、結婚、出産、子育てができる、そういう社会をどうやってつくっていくかというのは厚労省としてもやっていかなきゃいけないことだろうと思います。
もちろん、都市部でも地方でも働くことができるということは大事であり、今日お配りのこれを見ますと、例えば生涯未婚率、男性三・八九が二〇・一四ですから、やっぱり最近は結婚支援ということもずっと安倍内閣でも言ってまいっておりますけれども、こういうことを含めてしっかりやっていかなきゃいかぬなというふうに思います。
○山田太郎君 政府の関係になると、この出生率に関しては何となく口が重くなります。気持ちはよく分かります。一・八を目指すと言ってしまえば、女性にそれだけ強いるということになるので言いにくい。そういう、我々も強いるわけじゃないんですが、とはいえ、一・八を超えていかないと人口は確実に減るという事実だけは押さえる必要があるので、言いにくいことを言うのも日本を元気にする会の特徴でありますから、ここはもう一・八は正直私自身厳しいと思っています。実際、人口は一億人を割って、この国は九千万人、いや八千万になるだろうと。
言いたいことは、そうなったとしてもこの国を滅ぼすわけにはいきません。そういう意味で、政府は、もちろんベターケースは結構です、ただ、ワーストケースというのか、そうなった場合にもしっかり政策を立てていただきたいんですが、その辺りの検討状況というのはされているのかどうか、お答えいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 諮問会議の下に「選択する未来」委員会というのを設定しました。そこで日商の会頭の三村さんが座長になって提言をまとめました。
それは、五十年後に減少する人口を止めて、そして五十年後に一億人を維持し、そしてそれ以降は少しずつ人口が増えていくという図を描いています。そこでは、人口が維持できるのに合計特殊出生率は二・〇七でありますけれども、それを達成するために、男性、女性とも、結婚をしたい、できればチャンスがあればしたいという希望を全部かなえるとどういうことになるのかと。そして、世帯を持った人たちが理想としてどのくらい子供が欲しいという数字が出ます。両方とも完全に希望をかなえることができるとすると、その数字が出てくるんではないかという推計をいたしております。
ということは、そこに向けて希望をかなえるための障害物を一つずつ取り外していこうと、そして、それらの政策を二〇二〇年までになすことができれば五十年後の未来はそういう絵図が描けるんではないかと、そういう提言を行っております。
○山田太郎君 是非、将来不安にならないために、そうなったとしても大丈夫だよというケースも政府の責任として是非検討していただければと思っています。
次に、年金の話を少し聞きたいんですが、今ちょっと話題になっておりますマクロ経済スライドについて少し聞きたいと思っています。
ちょっとパネルの方も見ていただきたいんですが、政府の方は、今年から年金のマクロ経済スライドの初適用をされました。お配りしている資料三枚目になりますけれども、そのシートは厚生年金の行方に関して幾つかの仮定を置いて作ったものであります。
ちょっと数字をいろいろ見ていただきたいんですが、今の六十五歳の人はこのケースだと二十一・八万円支給されていますと。今三十歳の人がじゃ六十五歳になったらどうかというと、インフレの影響を取り除いて現在の価値に直して二十六万三千円支給されると、こういうふうになっているわけですね。
年金支給に関して、購買価値というんですかね、現在価値に戻した場合に、今の三十歳の若者は今の老人と比べて額として多いというふうに受け取れるわけですけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。厚労大臣だと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 公的年金で、原則として賃金上昇率に応じて改定をされていくと。そのため、マクロ経済スライドによって調整を行ったとしても、賃金上昇率が物価上昇率を一定程度上回れば、物価上昇率を上回る率で改定されて、購買力も増加していくということになるわけでございまして、一方で、年金を受け取り始めた年以降の年金額は、原則として物価上昇率に応じて改定されるために、このマクロ経済スライドによる調整期間の間、物価上昇率を下回る率で年金額が改定されて購買力は減少するというようなことがあって、今日、これをお示しをいただいていますのは、斜めに見ていきますと、六十五歳の方から三十歳になると購買力が増えた格好になっていますけれども、横に行くと少し減っているような感じになっているわけですね。ですけれども、マクロ経済スライドによる調整が終わった後は、既裁定者の年金額も物価上昇率に応じて改定をされるために、購買力は今度は維持をされるという格好になります。
ですから、現在の高齢世代と将来世代とのバランスを取っていこうというのがこのスライドですから、将来世代の給付水準を確保する観点から、マクロ経済スライドによる調整を、経済をできる限り成長させていくということなどで、早期に、早くこのスライドを終わらせていくということが購買力を維持することにつながるということだろうと思います。
○山田太郎君 多分、塩崎大臣の説明、お茶の間の方は何だかよく分からなかったんじゃないかと思いますが、簡単に言うと、このケースだと将来の若者もきちっと年金受け取れますよという、割と夢のあるというか、あっ、大丈夫じゃないのと、こういうような実はケースで発表されているんですね。実は、これはいろいろ試算をしておりまして、八段階目の五番目、余り良くない想定での試算ということで発表されて、これが結構新聞各社に載って今話題を呼んでいます。
ただ、この前提というのがちょっと問題でありまして、実は名目賃金上昇率が二・五%、それから消費者物価上昇率が一・二%で想定しているんですね。ちょっと次のパネルを見ていただきたいんですが、過去三十年間、実は今申し上げた名目賃金上昇率と消費者物価上昇率を見ていただいたときに、その関連はどうだったのかというふうに見ていただきたいんですが、実はこれが現状でありまして、とてもじゃないけれども、この前提となる名目賃金上昇率、想定二・五%というのは、一九九四年、バブル崩壊直前というか、頃以降タッチしていないんですね。それから、消費者物価上昇率の一・二というものも、二〇〇八年、一回あったんですが、やっぱりなかなかタッチできていないと。そういうまさにデフレ環境下の中での想定だということであります。
実は、私、これ八番目の中の一番最低のワーストケースというものも拝見させていただいたんですが、この場合の想定は、物価上昇率〇・六、名目賃金上昇率は一・三で想定されていると。必ず実は物価上昇率よりも名目賃金の方が上がるという前提なんですが、現実的な直近の数字を見ていると、必ずしもそうなるのかどうか、ここが疑問なわけであります。それを加味して実はこの表を読み替えてみますと、実は賃金の、先ほどの表にはなるんですけれども、平均賃金が上がらない形でもらえるいわゆる年金は比率として下がっていくということになりますから、相当いわゆる厚生年金においても悪い数字になってしまうんではないかという危惧があります。
余り良くない想定も上振れデータを前提としているとしかちょっと思えなくて、本当にこれで、厚労省さん、我々に対して将来大丈夫だということを言える想定をされているのか、この辺りも厚労大臣、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済成長なくして賃金も物価も上昇しないということを考えてみると、先ほど申し上げたように、これ先生御指摘のように、今回の財政検証に当たってケースを分けて、AからHまでやって、今、最悪ケースというのはHでありますけれども、この際の、先生お触れになりませんでしたけれども、実質経済成長率がマイナス四%から、プラスの一・四が一番高いものでございまして、それぞれに応じて物価とそれから賃金上昇率を置いているわけでございます。
〔委員長退席、理事岡田広君着席〕
先生御指摘のようなことが傾向としてあり得るわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、本来、物価よりも賃金の上昇率の方が高いということを想定をし得るわけでありますけれども、そのためにも、先ほど申し上げたように、どうやって成長を確保していくのかということが極めて大事であって、あとは女性や高齢者の労働参加を促すことによって全体としてまた賃金も上げていくという格好になっていくわけでありますので、基本的にはやはりマクロ経済スライドを進めるに当たっても経済をしっかり伸ばしていく、雇用も確保していくということが大事だということだと思います。
○山田太郎君 私は、こんな実現性のない数字での試算というのは、補正予算に対しても本予算に関しても、責任持ってこの国会がちょっと議論できるのかなというふうに危惧しています。
そういう意味で、現実的な年金額の見通しというものを国会に是非再提出いただければと思っていますが、これ予算委員長にお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○理事(岡田広君) 後刻理事会で協議をいたします。
○山田太郎君 総理にこの質疑を通じて少しお伺いしたいのは、特に若者に対して、この年金問題、しっかり国がやるから安心しなさいとメッセージをされるのか、又は、国が厳しいから個人でしっかりしなさいと、こういうふうにメッセージされるのか、是非総理大臣の方からお伺いできればと思っています。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金の仕組み自体が、経済が成長していく、そしてデフレではなくて緩やかなインフレが続いていくということを前提に設計されているわけでございます。
特にマクロ経済スライドはそうでありますが、これは需給の調整を行っていく、平均寿命と生産人口等を総合的に勘案しながらその数値は決まっていくわけでございますが、これはインフレ率には追い付いていかない形で給付を調整していくのでございますが、デフレ経済ではそれはそもそも発動されないわけでありまして、今私たちが新たにこの仕組みをつくって発動するのではなくて、十六年改正でこれはできた仕組みでございますが、今やっとデフレではないという状況がつくられた結果、これは言わばマクロ経済スライドが発動されるということになったわけでございますが、この中において、インフレ率よりも給料の、賃金の上昇が高くなるという状況をしっかりと維持をしながら成長していく。当然、その成長していく中において、今回、年金の基金の運用の仕方もデフレ型から運用の仕方を変えていくわけでございますが、しっかりとこの年金の財政基盤を強化しながら将来の給付を約束していきたい。
つまり、お答えするとすれば、我々はしっかりと経済を成長させることによって将来の安心を確保したいと、このように考えているところでございます。
○山田太郎君 ありがとうございます。
それでは、政治の信頼回復というところ、もう時間がなくなってきましたので、少しそこに触れていきたいと思っています。
まず、過半数を持つ自公政権が変革できなければ、この間の選挙は何だったのかと、こういうふうにもなると思っています。結局、数があっても変える政治ができないのかと。一方で、野党の方も、共闘して選挙に勝ったから、例えば政権を交代したといっても本当に本質的な問題が変わるのかなと、こういう問題提起もしたいと思っているんですね。
率直に言って、国民の皆さんは多分、与党にも野党にも、今の永田町の数合わせの政治に期待をしていないんじゃないか、こういう政治状況があるんだと思いますが、その辺り、総理、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもは、さきの総選挙で政権公約という形でお約束をしております。そうした公約をしっかりと実行していく国会にしていきたい、改革断行国会にしていきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 我々野党の方もしっかりせないかぬのですけれども、例えば行革とか公務員改革、身を切る改革も大事なんですが、やっぱり国民の最大関心事は、この国の行く末と自分たちの生活がどうなるのか、将来にわたって国が、いわゆる国民が安心、安全に暮らせるということが国の最大責務だと思うわけですね。そういう意味では、ちょっと今日そういう意味で前段触れましたが、社会保障制度とか人口の問題、これをしっかり国会で議論していくということが重要だというふうに思っています。
そういう思いに関して、じゃ、なぜこういうふうに問題が先送りされてしまったのか、なかなか問題が解決しないかというと、実は誰が悪いということではなくて、そもそも選択が難しい問題なんじゃないかなと。例えば、お金があればどんどんお金は年金で配れますけれども、残念ながら財政には限界があるという二律背反を常に我々は解決しなければ結論が出せない、こういう状態にあるんだと思っております。まさに、法律も政策もいい面も悪い面もあります。ただ、今の政権は多くの例えば団体それから既得権益の支持を取り付けて、いい意味でも悪い意味でもバランスがいいのかなと。そのバランスを維持しながら党議拘束をすれば、確かに問題は先送りしてしまうのがいいと、こういうふうになりかねません。厳しいようですが、これが今までの自民党政治だったんじゃないかなと、こんなふうにも思うわけですけれども、この辺りも、総理、是非、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私ども自由民主党は、歴史の長い政党でございます。その中で多くの国民あるいは団体からも支持をいただいておりますが、将来に向かって、未来に向かってやるべき改革には勇気を持って取り組んでまいりました。
○山田太郎君 私は、一つ一つの問題を、選挙によって白紙委任をされたということではなくて、重要なものについては国民に問えばいいというふうに思っているわけですね。実は、今インターネットみたいなものも出てきています。直接民主型政治というものも我々はできるというふうに考えてこの新しい日本を元気にする会をつくったんですが、是非そういう意味で、原発再稼働、自衛隊、これからの集団的自衛権、社会福祉、増税の問題を個々に議論すると、選挙で白紙委任されたんじゃなくて一個一個を直接国民に問うということをどういうふうにすればいいのかと、この辺りの考えについて、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々は、さきの選挙で白紙委任されたとは考えておりません。その際、自民党として公約を示しております。この公約によって、まさに政権選択の選挙の中において我々は大きな支持をいただいたと。ということは、この公約を実現していく私たちには責任があるんだろうと、このように考えております。
○山田太郎君 それは確かにそうだと思いますし、私も前党のときは公約を作る責任者としてやっていたんですが、やっぱりパッケージになっているわけですね。全てに賛成するとかいうことはなかなか正直難しいのではないかなと。そういう意味で、個々の問題について問うていくということも一つやり方なんじゃないかなと思っております。
とにかく、私自身、とはいえ頭数を集める政権交代にはくみしません。永田町の議論だけで結論を出してしまうというものも、これでは国民がなかなか政治参加できないんではないかと、こういうふうに思っているわけであります。
先ほど井上議員の方からもありましたが、そういう意味で、我々、政治のイノベーションを実は起こそうと思っています。国政政党では世界で初の試み、一つ一つの重要な法案に関して直接国民に聞いていって、その声をこの国政に生かしていく、こういう新しい我々の在り方、これを目指して参議院改革にもつなげていきたいと。先ほど総理の方は、予算に賛成してくれるのであればいいのではないかということでありましたが、賛成するものもあれば反対するものもあると思っております。そういった意味で、これから全く新しい日本初のこういったやり方を是非提案してやっていきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。
これで私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。