2025.11.27
「インターネットの利用を巡る青少年の保護の在り方に関するワーキンググループ」における活動報告
11月17日、党本部において「インターネットの利用を巡る青少年の保護の在り方に関するワーキンググループ」による「課題と論点の整理に基づく工程表」について議論が行われました。私も赤松健さんとともに出席。
私からは、以下について指摘しました。
○こども・青少年保護と表現の自由の整理
ディープフェイク・ポルノなどの問題は、「ポルノかどうか」ではなく、こどものどのような権利利益が侵害されているのかという観点で整理すべきだと指摘。 法律で守るべき法益はあくまで「こども一人ひとりの名誉や尊厳などの個人法益」であり、「ポルノ一般を取り締まる社会秩序の問題」にすり替えてはならないと強調しました。
○ ネットゲームと依存・生活習慣の議論の仕方
ネットゲーム利用と生活習慣の実態調査について、「長時間のゲーム=依存・病気」という結論ありきの検討にならないように」と意見。「勉強させたい親の価値観の問題」と「医学的な依存・病気の問題」をきちんと切り分けないと、調査結果が恣意的になりかねないと指摘しました。過去の一部調査では、結論先にありきの分析も見られたとの問題意識を示し、冷静で科学的なアプローチを求めました。現在も久里浜医療センターが調査に関わっていることについて、懸念を表明しました。
○アダルト広告・プラットフォーム側の責任
アダルト系広告の問題は、本来、DSPやSSPといった広告主側や媒体側のプラットフォームが責任を持ってコントロールすべき領域だと指摘しました。 例えば高級ブランドのサイトにポルノ広告が出れば、店側のレピュテーションリスクになるのは当然です。技術的にはかなり制御できるはずですので、「どこまで実際に可能なのか、業界からしっかり聞き取ってほしい」と政府側に求めました。
○ペアレンタルコントロールと契約の徹底
ペアレンタルコントロールについて、文科省の過去調査でも「実際にはあまり使われていない」ことが示されていると指摘しました。 そもそも「ゲームをさせたくない親でも最初から設定しない」、最初は設定しても、こどもが駄々をこねて外してしまうケースが多い。本来、通信契約はこどもではなく親が締結し、親が管理すべき仕組みであり、その基本が徹底されていない点をまず見直すべきだと述べました。
何でもかんでも新たな規制で縛るのではなく、既にある仕組みをきちんと機能させることとセットで考えるべきだと訴えました。こどもを守るという大義名分のもとで、過度に規制を強めていくと、かえってこどもも大人も守れなくなる危険があると指摘しました。
最終的に機能するのは、実効性のある仕組みと、現場で運用できるルールであり、「好き嫌い」や「見たくない」という感情論だけで表現規制に流れないよう、慎重な検討を求めました。引き続き、しっかりと注視していきます。





