2026.4.15
命を守るために、もう議論ではなく決断を!赤ちゃんポスト・内密出産の法制化を急げ
赤ちゃんポストや内密出産をめぐる問題は、もはや議論を続ける段階ではありません。
論点も課題も出揃い、現場の実態も明らかになっています。いま政治に求められているのは、「判断」です。政府は腹を決めて、制度の法制化に踏み出すべき時に来ています。
本日4月15日、児童養護議連において「赤ちゃんポスト・内密出産」をテーマに議論を行いました。
講師として三育会病院の賀藤均院長から、開設から1年の現場の実態について報告を受けましたが、その内容は非常に重いものでした。
現場が直面している現実は、日本の制度が明らかに追いついていないことを突きつけています。私自身、これまでドイツや韓国の現場を視察してきましたが、日本との違いは極めて明確です。
特に韓国では、妊娠期からの支援が非常に手厚く、国だけでなく民間も含めて支える体制が整っています。
一方、日本ではその担い手が圧倒的に不足しており、そのしわ寄せが医療機関に集中しています。現場の善意に依存する構造は、すでに限界に達しています。
この問題を考える上で、私が重視しているのが「こどもの出自を知る権利」です。
本来、この権利は極めて重要であり、制度としてしっかり担保されるべきものです。
しかし現実には、出自の確認を求めれば母親が姿を消してしまうという厳しい現場の実態があります。理念だけでは命は守れない、この現実から目を背けてはなりません。だからこそ、優先順位を明確にすべきです。最優先は命を守ること。その上で、出自の問題を制度としてどう担保するかを考える必要があります。
その観点から見ても、現在の出自情報の管理体制には限界があります。
医療機関ごとに個別管理する仕組みでは、長期的な保存や信頼性の確保に課題が残ります。
過去の事例も踏まえれば、国が責任を持って一元的に管理する仕組みに移行すべきです。
韓国では、情報だけでなく、こどもが預けられた際の所持品や思い出の品までも含めて、国が永久に管理しています。
日本も国際的な水準を踏まえ、本格的な制度整備に踏み出すべき段階に来ています。
さらに深刻なのが医療現場の負担です。
匿名出産の現場では、緊急帝王切開や重篤な合併症への対応など、極めてリスクの高い医療行為が発生しています。
医療安全の観点からも重大な問題であり、費用負担も含め、現場の自己犠牲で支え続けることはもはや不可能です。
そして忘れてはならないのは、この問題が「出産後の問題」ではないという点です。
妊娠の段階から孤立し、誰にも相談できず、結果として最もリスクの高い形で出産に至ってしまう。この構造こそが本質的な課題です。
したがって、必要な対応は明確です。 妊娠期からの相談支援体制の抜本的強化、匿名・内密出産の制度整備、出自情報の公的管理、そして医療機関への財政支援。
これらを一体として整備しなければなりません。そして何より重要なのは、もう迷っている時間はないという認識です。
赤ちゃんポストや内密出産は「是か非か」を議論する段階ではありません。現実に命が失われている以上、「どう制度として整えるか」を決める段階に入っています。現場は待ってくれません。だからこそ今、政治が責任を持って決断すべきです。





