2013.11.28
消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律案について質疑を行いました。
2013年11月27日、参議院消費者問題に関する特別委員会にて質疑いたしました。
議事録(未定稿)
○山田太郎君
みんなの党、山田太郎でございます。
本日は、消費者の財産的被害回復法に関する質疑ということで、森大臣、それから修正案を出していただきました提出者の郡議員、その他関係者の皆様に対して質疑をさせていただきたいと思います。
本日の法案、誠に消費者団体、もう本当に待ち焦がれて七年越し、今回の国会でもどうなるか分からないということで、滑り込み、あと十日を残して審議入りを、参議院に回ってきたということで、ぎりぎりのところでやっているわけでございます。
そういった意味で、今回、寺田委員長を始めとして、特に理事会が並々ならない意思で、本件審議して何とか今回の国会で成立の運びに行けるようにと、衆議院段階では全会派一致しての賛成をしておりますので、そういった形でやるということで、私もそういう決意でもって今日は質疑に入っていきたい、こう思っております。
特に、質疑の内容は、この法案が正しくしかもスピーディーに執行されるという観点について少し質疑させていただきたいんでございますけれども、まず、衆議院段階で修正が行われた附則の部分について少しお伺いしていきたいと思います。
初めに、附則の第三条でございますけれども、消費者団体による訴訟、乱訴が起きないようにするためにも必要な措置をすることを政府に義務付けている規定ということでありまして、先ほど金子議員の方からもありましたけれども、アンチビジネスというふうにならないようにというようなところ、我が党としても大変評価しているところでございます。
そこで、まず本件に関して法案提出者にこの規定の趣旨について御説明いただきたいと思います。
○衆議院議員(郡和子君)
山田委員御指摘のように、この附則の第三条では、政府は、特定適格消費者団体がその権限を濫用して事業者の事業活動に不当な影響を及ぼさないようにするための方策について、事業者、そしてまた消費者等の意見を踏まえ、速やかに検討を加えて、必要な措置を講ずることとしております。これは、衆議院においても審議の中で論点の一つでございました乱訴の懸念が示されておりましたので、政府答弁でもございましたガイドラインによる監督、それから基準等の明確化を法律上に明記することにしたものでございます。
なお、ガイドラインの作成に当たっては、消費者それからまた事業者双方の意見を十分に聞き、検討されることが重要であると考えまして、その点についても明記をしたところでございます。
○山田太郎君
ありがとうございます。
では、この規則、規定の実施に当たる消費者庁にお伺いしますが、関係者の意見を聞くというのは、これ、例えば消費者委員会なんというのも当たるんでしょうか。また、速やかにということですけれども、検討はいつから取りかかるか、大臣、御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
今の附則第三条の説明をしていただきました趣旨のとおり、認定、監督の指針、すなわちガイドラインを策定をいたしまして、その内容を明確化するということを考えております。具体的には、法律の成立後速やかに検討の場を設けたいと思います。そして、そこには消費者団体関係者、事業者団体関係者、学識経験者等をお呼びをしてしっかりと検討をしてまいり、さらに、パブリックコメント等も行った上で策定をしてまいりたいというふうに思っています。
お尋ねの消費者委員会については、消費者委員会の場で検討ということは今の段階では考えておりませんが、いずれにせよ、この特定消費者団体の認定、監督の指針については消費者委員会と連携し、その御意見を伺いながら検討してまいりたいと思っています。
○山田太郎君
是非、速やかにというところは、これ七年越しでございます、施行も、もし何年掛かるか分からないということでは、まず最初のスタートが肝心だと思いますので、明確にどれぐらいでということをもう一度御答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
できる限り速やかに検討の場を設置をいたします。
○山田太郎君
ちょっとこれ以上は仕方がないと思いますので、まさに速やかに、それこそもう半年、三か月以内という勢いでどんどん進めていただければと思います。
さて、次に附則四条の方ですが、政府に消費者団体への支援の在り方について検討を義務付けるという規定でございます。先ほど、斎藤議員の方からも少しその辺を触れた質問があったかと思いますが、法案提出者にこの規定の趣旨について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○衆議院議員(郡和子君)
御質問ありがとうございます。
まさに、この法律の追行主体であります特定適格消費者団体に対して支援をしていかねばならないということが重要なことであろうというのは、この間、衆議院における審議においても確認をされたことでございました。本制度の実効性を確保するためにその制度の担い手となる適格消費者団体に対する支援、情報面それから資金面双方の支援が必要であるということから、これを速やかにその支援の在り方について検討を加えて、必要な措置を講ずることというふうにしたものでございます。
○山田太郎君
関連の答弁が先ほどあったかもしれませんが、もう一度、消費者その他の意見というのをどのように聞いていかれるのか、また速やかというのはどれぐらいなのか、是非この辺も、大臣、御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
今の修正の趣旨をしっかりと踏まえまして、特定適格消費者団体に必要な支援について、法案成立後速やかに、法律家、それから会計の専門家、事業者、消費者団体等の有識者の意見を聞きながら検討してまいりたいと思っております。
○山田太郎君
次に、附則七条でございます。これについても提出者の方に趣旨を御説明いただければと思います。
○衆議院議員(郡和子君)
今、附則七条の趣旨についての御質問でございました。
附則七条は、政府は、この法律の円滑な施行のために、この法律の趣旨それから内容について、広報活動等を通じて国民に周知を図って、その理解と協力を得るよう努めることというふうにしております。
これは、同じように衆議院の審議の中でも、制度の実効性を確保していくということのためには、消費者、事業者を含め、国民の各層に対する十分な周知が必要であるとの議論がなされたことを受けまして、それを法律上に明記をいたしまして、政府に十分な広報活動を求めたものでございます。
○山田太郎君
ありがとうございます。
ここで、郡議員、退席いただいて結構です。どうもありがとうございました。
さて、この件に関してなんですけれども、消費者庁はこの規定に基づいてどんな広報活動をされるのかということで昨日レクの方をさせていただきましたら、百人ぐらいのセミナーを九か所でやるよということだったんですが、これじゃ合計しても九百名ということで、広く周知徹底されたとはなかなか言い難いと思っております。
そういった意味で、来年度はどんなことを予定されているのか、是非具体的に教えていただければと思います。
○国務大臣(森まさこ君)
今の附則七条の趣旨にありますとおり、消費者に理解をしてもらうとともに、事業者等に対しても十分な周知をすることが重要だと考えております。
そのため、施行までの間において、例えば、一般消費者、事業者を対象としたシンポジウムを開催するほか、消費者庁職員が全都道府県に出向き、適格消費者団体、消費者団体や事業者団体、都道府県の担当者向けに説明会を開催するとともに、業界を所管している官公庁の担当者に対する説明会を開催又は政府公報の活用などを行うこととしております。
また、該当する業界団体と連携をいたしたいと思っておりまして、業界団体に加盟する主に中小企業に対して消費者庁職員自らがセミナー等を開催し、本制度に対して事業者がどのように対応すべきか等、制度に関する説明をするなど、きめ細やかに対応してまいる予定でございます。
さらに、実際に地域での消費者の相談を受けている法テラス、全国にある消費者センター等や相談窓口、市町村の相談窓口の相談員等に対しても十分な説明をすることとしておりまして、このような周知活動を通じて、一般消費者及び事業者に対して、制度の普及が複層的に行われることを期待しています。
いずれにしても、法案成立後、速やかに関係機関と連携し、最大限、周知啓発に努めてまいりたいと思います。
○山田太郎君
計画も大事ですけれども、多分今消費者庁の人数、体制も非常にまだ脆弱だということでございますので、それも併せて整備していただければなというふうに思います。
さて、法案の本体についても少し触れさせていただきたいと思います。これも斎藤議員、佐々木議員の方から随分質疑されましたので重なるところがあるかと思いますが、いわゆる届出期間等の話でございます。
二十一条の、裁判所が定める届出期間、それから三十一条で、被害を受けた消費者が消費者団体に授権手続を行う必要、この手続等をし損なってしまいますと、結局救済は図られないということになってしまいます。個別のいわゆる紛争解決手続ということになるわけでありまして、まさにこの本法が生きるかどうかは、先ほどから複数の議員が指摘しているように、私自身もこの部分だというふうに考えております。
ただ、考えてみれば、まさにインターネットで周知するとかという議論もありましたし、それでは老人はどうなるのかとか、それから、この周知期間が一か月程度であれば、過去、何年かたってからの話として本当にその情報をキャッチできるのかということで、非常に分かりにくいところもあります。まさに、消費者全員が消費者団体に入っているわけでもありません。そういった意味で、もうちょっとこの辺をどういうふうにしていくのかがこの法律が本当に生きてくるかどうかということの問題意識は、私も我が党も考えているところでございます。
そういった意味で、まず、ひとつ、この適宜情報を、例えば独立行政法人の国民センターをうまく活用していくということも考えられるかというふうに思っています。
ちょうどお配りした資料でございますが、森大臣の肝煎りで消費者行政の体制整備のための意見交換というものがございまして、今年の前半に開催されて中間整理ということがされているということを聞いております。その中でも、大臣のリーダーシップで、消費者庁、それから消費者委員会、国民生活センターの三者が緊密な連携を取るということが記述としてもされているわけです。
そこで、消費者庁に集約されました訴訟に関する届出期間などの重要な情報をできるだけ消費者に積極的に提供できるよう、大臣の方から、例えば国民生活センターに通知のような形でしっかりと指示していただくと、こういったこと。それから、先ほどから議論もありましたPIO―NET等を通じて、ここには元々そういった苦情、そういった情報も入っているでしょうから、こういった情報もうまく活用していくと、この辺り、具体的にどのように通知していくのか。特に、国民生活センターの活用についてどうしていくのか、この辺り、大臣の方に御答弁いただければと思います。
○国務大臣(森まさこ君)
御指摘のとおり、一段階目の判決の内容など、必要な情報を消費者に周知をすることは重要でございます。そこで本法では、一段階目の判決の概要や団体及び相手方の事業者の名称等を公表する業務を国民生活センターに行わせることができるというふうにしております。さらに、国民生活センターに相談があった際、消費者に対し一段階目の判決の内容等の情報提供をすることについては、適切な手続を経た上でこれを促してまいりたいと思います。
すなわち、ちょっと分かりにくい言い方であったんですが、実はこの国民生活センターと消費者庁、そして消費者委員会のこの三者の関係というのは、国民生活センターが独立行政法人ということで消費者庁から独立している立場にございますので、私から上下関係で通知を出すということは独立性を尊重する上で望ましくないですし、国民生活センターが独立にその業務をしていることによって消費者に対しても一定のメリットがあるわけでございます。ですが、この国民生活センターと消費者庁は常に常日ごろから連携をしておりまして、先ほど御指摘のような意見交換会にも毎回理事長が出席をしてくださいまして、緊密に情報、連絡をしております。ですので、この訴訟についても、この本制度についても、しっかりと緊密に連絡を取り、消費者にも必要な情報が周知をさせるように図ってまいりたいと思います。
○山田太郎君
是非よろしくお願いします。
中間整理の中でも、問題意識として、国民センターの機能が低下しておりというのがありますので、この辺り、今後この独立行政法人そのものをどうするのかという議論にもなるかと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
さて、この法案、急いで施行させるということも政治の力では非常に重要だというふうに思っております。法案の施行は公布から三年以内というふうになっていますが、もういいかげん、七年掛かって待ち焦がれ、ここで三年たったんでは施行が十年掛かったということになります。何としてでも、いち早く救うべき消費者の被害回復というふうにこの法案を持っていきたいと思っておりますが、そこで大臣にお伺いしたいんですけれども、この法案の施行にはまだ作業としてどんなことが残っているのか、この辺りを少し教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
委員御指摘のとおり、本制度は消費者被害を回復するために創設をする制度でおりまして、そうした観点からはできる限り早期に施行することが望ましいと考えます。
もっとも、本法案に基づく政令、内閣府令、それから認定、監督の指針、つまりガイドラインの策定に当たって、衆議院、そして今ほどのこの委員会でも様々な御意見等もいただいており、また衆議院等では修正もされました。こういったことについて、事業者の団体、消費者の団体、学識経験者等によって構成される検討会を開催をし、しっかりと内容を決めていきたいと思います。
その上で、またパブリックコメント等も実施をし、広く各層からの御意見を反映をさせていきたいというふうに思っています。
ですので、ある程度の期間はいただきたいとは思っておりますけれども、いずれにせよ、この三年を超えない範囲内において早期に施行することができるように、迅速かつ適切に作業を進めてまいりたいと思います。
○山田太郎君
是非、消費者問題に詳しい弁護士さんも少ないという中で大切な大臣になられたんで、是非森大臣の任期中には施行の日を見るようにお願いしたいと思っていまして、そこで質問なんですが、内閣府令の制定で、これはもう消費者庁のまず作業を急ぐということだと思います。これ、三年後ではありません、三年以内なんですから、別に来年施行したっていいわけでありまして、三年掛かるところを二年又は一年半に短縮してでも急いでいただけないかどうか。これはもう大臣の意気込み次第だと思いますので、是非明確な答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
今申し上げましたとおり、政令、内閣府令、そしてガイドラインの制定と同時に、裁判手続に関する最高裁判所規則の制定、それから裁判所、適格消費者団体、弁護士会との間において制度の運用に関する実務的な協議、調整などが必要となってまいりまして、これはある一定程度の期間の作業を要すると思っております。
また、その上で、本制度が円滑かつ実効的に利用されるためには、下位法令を含めた制度の全体像について、消費者、事業者に対し趣旨や内容を十分周知、広報することが重要でございまして、そういったしっかりとした周知、広報を的確に実施をし、三年を超えない範囲において迅速に適切な時期に施行をしてまいりたいと思っております。
○山田太郎君
三年以内といいますと、事務方の方は三年でやればいいんだという思いがありありになってしまいますので、是非これは森大臣、私の任期中に何とか施行すると、こういう御答弁がいただけないかなと思って、後でまた聞きたいと思いますが。
もう一方、今お触れになられました法案の六十四条の最高裁判所規則というものもやっぱり厄介でございまして、これに時間が掛かっていては施行が遅れてしまうということであります。
今日は、最高裁の方もお呼びしております。最高裁判所規則も、是非、突貫工事と言うと怒られるかもしれませんけれども、法律のプロでしょうから、この辺りは急いで頑張っていただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(永野厚郎君)
お答えいたします。
最高裁としましては、法の施行日が定められれば、それを前提に最高裁判所規則の制定作業を行うこととなります。まだ法案が成立しておりませんので、具体的なスケジュールにつきまして確定的に申し上げることはできませんけれども、法案が成立した場合には、国民への周知や裁判の現場の準備期間といったものも考慮して、法の円滑な実施、運用に遺漏のないように、できる限り迅速かつ適正に規則の制定作業を進めてまいりたいと考えております。
○山田太郎君
最高裁判所も、多分大臣の方がこれぐらいにやろうというふうに言っていただければ多分それに合わせて作業するというような答弁だったと思いますので、後でもう一度最後に大臣の所信をお伺いしたいと思っています。
さて、もう一つ。今回の法案、大変審議に時間が掛かりました。ちまたでは、大臣が特別機密保護法の方の担当大臣になられていたということもあるということやも聞いております。ただ、これ大変大事な法案なのにどうしてここまで遅れてしまったのか。一つ、我々国会並びに行政、政治の責任もあるかと思っています。その辺り、是非ちょっとコメントを大臣の方からもいただきたいんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
この法案については、私の方も大変重要な法案というふうに思っておりまして、早期の成立を目指してまいりました。そして、国会での審議についても、私の方から迅速な審議をしてくださいということを各所にお願いをしてまいったところでございます。
国会での審議の在り方については、その上で国会の御判断によりなされているものと承知をしておりますが、今日こうやって御審議に至っていただけたことに改めて感謝を申し上げますとともに、しっかりと審議をしていただいて、成立に向けてお願いをしてまいりたいと思います。
○山田太郎君
これ以上消費者行政が滞らないように、特別機密保護法がもし成立しましたらば、担当の大臣は退いていただいて、是非消費者行政に専念すべきかと。立法は行政に対して余り口を出すことじゃないのかもしれませんけれども、何かその辺の御決意、今質疑していますように、まだまだやることはたくさんあって時間が掛かると思うんですね。その意味では、もうこれに専念していただきたいと思いますけれども、その辺、大臣のお考え、いただけないでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
私、担当が消費者だけではございませんで、消費者以外にも男女共同参画又は共生の問題も共に担当しております。任命をするのは総理でございますので、任命された職務をしっかりと全うしてまいりたいと思っております。
○山田太郎君
先日の決算委員会でも、私の方が安倍総理に本件、質問されましたら、ちょっと言葉を濁した感じでございますので、是非その辺はよく相談していただいて、こちらの消費者行政、重視していただければなと思っております。
さて、次に国民生活センターについての御質問、質疑に移りたいと思っておりますが、国民生活センターに関しては、民主党政権時代に独立行政法人から国の機関へ移行することが決定しておりますが、昨年十二月に自民党政権になりまして凍結されています。この凍結の経緯とか考え方について、簡単に御説明していただけますでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
民主党政権の下で独立行政法人における天下りやわたり、予算の無駄があるという観点で独立行政法人改革が行われ、国民生活センターについても平成二十二年十二月の閣議決定で法人を廃止することを含めた検討が決定をされました。しかし、昨年末に自公政権になりまして、独立行政法人本来の趣旨にのっとり、これを維持することを前提として独法改革を進めることが基本方針とされました。したがって、国民生活センターの在り方についても、消費者庁創設時の理念に立ち返りつつ、しかるべき時間を掛けて引き続き検討をしていくことが必要と判断をいたしました。
このことから、平成二十五年度については独立行政法人として活躍していただくこととする一方で、平成二十六年度以降について国民生活センターの機能を更に維持、充実させていくとの方針の下、国への移行を含めてあらゆる選択肢を排除せず、引き続き検討をしていくこととしたものでございます。
○山田太郎君
この国民生活センターの今後の在り方ということを触れられたんですが、森大臣の下で消費者行政の体制整備のための意見交換会という、先ほどお配りしました、見ていただいた、中間整理というものをまとめていらっしゃいます。この中間整理については、衆議院の方の審議で、これ十月三十一日の委員会だったと思いますが、郡委員の方から質問に対して、国センに天下りがあったんだろうか、わたりがあったんだろうか、予算の無駄があったんだろうか、国民のための仕事をしていないんだろうか、そういうことをしっかり議論しながら中間報告をさせていただきましたという御答弁をいただいております。かなり内容、その御答弁からすると充実した検討をされたという御様子ですが、出していただいた中間整理のペーパー、たった一枚ということでございまして、もしかしたら、ここに公表されていないそれぞれ様々な検討をされていたんではないかと、こういうふうにも思っております。
そこで、この国民生活センターへの天下りの状況ですとか、過去どのような実態があって、それをどのように改めようとされているのか、御意見等をお答えいただければと思います。
○国務大臣(森まさこ君)
この検討会、あっ、意見交換会でございます、中間整理を出した、私の下で設置しました消費者行政の体制整備のための意見交換会でございますが、フルオープンで行っておりまして、議論の内容は傍聴者の方にも全て御覧をいただいているところでございますし、私、大臣になりましてから全ての会議、冒頭から終了まで全て出席をして議論に加わっているところでございます。
そして、国民生活センターの役員、人事ですね、天下りがあったのかどうかということですけれども、これまでも適材適所を目指して行われてきたものなんでしょうけれども、肩書を見ますと、歴代理事長を始めとして、多くの理事ポストを経済企画庁等のOBが占めてきたことは事実でございます。
国民生活センターは消費者行政の中核的な実施機関であり、その役員はその重要な任務を担うに足りる優秀な人材を取りそろえる必要がございますので、一定の肩書を有する退職公務員を、その能力いかんにかかわらず、いわゆる天下り的に高額の報酬をもって継続的に指定ポストに受け入れるようなことはあってはならないと私は考えております。
なお、現在は、国民生活センターの役員には官庁OBは一人も就いておりません。
○山田太郎君
資料で天下りの状況というのをいただいたんですが、もうほとんどこれは天下りポストのためにつくったようなセンターではないかというぐらい、常習的に理事さん、理事長さん、監事さんが就いていたと。
もう一度言明していただきたいんですが、これ非常に今後、先ほどから議論があるように、とても大切な消費者向けの機関になると思っております。これは天下りさせないということを森大臣の方からも御答弁いただきたいんですけど、もう一度確認のため、よろしくお願いします。
○国務大臣(森まさこ君)
天下りはさせないようにいたしたいと思います。実際に、見かけ、形式的に官僚OBの方がいなくても、実は、報道等でも大分騒ぎになりましたけれども、別の形を使って入っていたということがありました。そのようなこともあってはならないと思います。逆に、私が一時弁護士で国民生活センターでお仕事をさせていただいたときにも官僚OBの方が理事長でありましたけれども、個人としての方は大変これは優秀な方で、消費者行政に精緻しておられ、この国民生活センターとしての役割を十分に果たしておられました。
ですので、私は、やはりその形式だけを見ていくとか、形式が民間だけれども潜りのような形で入っているとかいうことはあってはならないんですけれども、最初に山田委員が御指摘を下さったように、しっかり国民のために仕事をするセンターのような在り方でなくてはならないというふうに思います。
○山田太郎君
時間が来ましたので最後の質問になりますけれども、今後、この国民生活センター、独法がどういう形になるのか。安倍総理の方は、年末までには政府全体の独法改革の内容が決定されると、こんなふうにも伺っています。もうそろそろ年末ですので、それでは、このいわゆる消費者庁等にも関係する国民生活センターがどういう方向で改革されていくのか、何らかの方向性でも大臣の方に伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
この国民生活センターの在り方、この在り方だけではないんですが、在り方を含めた消費者行政の体制整備について意見交換会、ずっと行ってまいりまして、だんだん方向性が見えてきて、記者さんもいる中でフルオープンでやる中でもお話をしていただいているところでございますが、最後、また委員だけでの御意見も伺ったりして、今、政府全体の独法改革の中で結論を得るべく努力しているところでございます。年末までに方向性を出したいと思っております。
○山田太郎君
最後に、先ほどから申し上げている、このいわゆる消費者の財産的被害の集団的回復のための法案、何としてでも森大臣のときに成立させて、そして施行まで面倒を見たと、森大臣がやったのは秘密保護法成立だけではないと、こういうふうにした方が国民からの今後の受けもあるでしょうから、是非その辺もお願いしたいと思っております。
今日は最高裁の方も来ていただいて、みんなで手をつなげば、必ず政治主導で一年半、いや一年以内にできるのではないかと、こういうふうに思っていますので、力強い大臣の最後御答弁をいただきたいと思って、それで終わりにしたいと思います。是非よろしくお願いします。
○国務大臣(森まさこ君)
この委員会におきまして、本法案だけでなく、食品表示一元化法など幾つか法案も成立をさせていただきました。この本法案も是非皆様の御協力を得て成立をさせてまいりたいと思います。
施行に向けては、しっかりと皆様に周知をして、しっかりワークできるような仕組みにして、適切な時期に施行をしてまいりたいと思います。
○山田太郎君
くどいんですけれども時間がまだ余っていますので、是非、これ三年ではなくて二年又は一年半、何とかここで御答弁いただけないでしょうか。安倍政権が幾ら長期政権になるかもしれないといっても、やはりこれは思い入れのある森大臣だからこそ施行までして見届けられるというふうにも思っていますので、力強い御答弁いただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君)
本日、様々な皆様の御意見もいただきました。事業者の皆さんの不安も払拭しなければいけません。そして、消費者の皆さんも制度を周知していかなければなりません。それから、特定適格消費者団体の皆様の御支援の制度もしっかり検討してまいりたい、そういったことをしっかりした上で施行を迅速にしてまいりたいというふうに思います。
○山田太郎君
以上です。