2019.9.20
欧州視察⑤オランダ・ビュートゾルフ(非営利在宅ケア組織)
【欧州視察⑤】
9月13日は、ビュートゾルフ(非営利在宅ケア組織)についてMadelon van Tilburg氏から特徴と課題について聞きました。
オランダは、医療、介護、福祉を一体として捉えています。プライマリケアシステムとして家庭医(ホームドクター)がいて、その家庭医の受診が無ければ、専門医の所に行く事は出来ません。また、オランダでは、介護は、施設ではなく在宅でいう特徴があります。
1980年代後半、オランダは医療改革に着手しましたが、90年代、市場主義、ケア組織や病院の大規模化が進み、出来るだけ多くのケアを安いワーカーに任せれば儲かるというインセンティブが働くようになりました。そんな中、2007年より看護師のJosde Blok氏がビュートゾルフを始動しました。この組織は、商品としての画一的なケアから、利用者本意、プロとしての在宅ケアシステムを非営利で立ち上げ、拡大発展してきました。自立支援を主とするのも特徴です。
ビュートゾルフの特徴は、レベルの高い看護師(レベル3以上)が少数レベルで担当。
利用者満足度は全国在宅ケア組織ので1位、スタッフ満足度も全産業トップという結果が出ています。
ビュートゾルフの成功の秘訣は、看護師の自由裁量が大きいく、サービス品質が重視されている事です。ITCも駆使して効率的かつ合理的にも運営されていて、それぞれの満足度が高いのです。
日本でも、施設から在宅へ、又地域による包括ケアを強化して、更にはビュートゾルフのような組織が出てくる事が望まれます。