2022.1.6
離婚した場合の年金額について
離婚した場合の年金額について
山田太郎事務所では、皆さんの年金に関するギモンを解決するため、複数の特設ページを設けています。このページでは、離婚した場合の年金額について説明していきます。
離婚した場合の年金額、それはズバリ「厚生年金のみ、結婚していた間に納めた保険料分の年金を元パートナーと分割して受給できる」という仕組みになっています。
離婚した方のアプリの入力方法
厚生年金の被保険者が負担した厚生年金の保険料は、夫婦が共同して負担したものと考えられることから、婚姻期間中に夫婦として納めた厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を離婚時に当事者間で2分の1まで分割できます。
このアプリでは、離婚前の婚姻期間について、厚生年金記録が2分の1に分割されるとの前提に立ち、元パートナーが第二号被保険者だった場合、たとえ自分が三号だったとしても、二号にした上で、元パートナーの年収の半額を入力して下さい。
この図に基づいて、下記4つのパターンそれぞれ年金アプリ上でどうすればいいのかを説明していきますね。
パターンA 自分も元パートナーも第一号被保険者だった
厚生年金保険料を納めていないので、ズバリ、年収がどうであろうが将来の受給額には変わりありません。特に気にしなくて大丈夫です。
パターンB 自分が第二号で、元パートナーは第一号被保険者だった
この場合、自分の厚生年金受給額はその期間について半減されると思ってください。アプリの仕様上、「年収を半分にして」入力してください。
パターンC 自分が第一号で、元パートナーは第二号被保険者だった
この場合、自分の厚生年金受給額は婚姻期間の元パートナーの厚生年金受給額の半分が貰えると思ってください。なので、婚姻していた期間のみ、自分も第二号に設定し、その間の年収は、元パートナーの分の年収の半額を入力してください。
パターンD 自分も元パートナーも第二号被保険者だった
この場合、婚姻していた期間について、自分とパートナーの年収の平均を入力してください。
注意点
離婚後の分割には合意が不要な場合と必要な場合の2種類があります。
〇3号分割(合意が不要な場合)
3号分割制度は、次の条件すべてに該当した場合に、国民年金第3号被保険者であった方からの請求により、
相手方の保険料納付記録を2分の1ずつ分割できる制度です。
・平成20年5月1日以後に離婚している、または事実婚関係を解消している
・平成20年4月1日以後に、お二人の一方に国民年金の第3号被保険者期間がある
・請求期限(離婚をした日の翌日から2年)を経過していない
〇合意分割(合意が必要な場合)
合意分割制度は、次の条件すべてに該当した場合に、お二人からの請求により厚生年金の保険料を分割できる制度です。
・平成19年4月1日以後に離婚している、または事実婚関係を解消している
・お二人の合意や裁判手続きにより年金分割の割合を定めている
・請求期限(離婚をした日の翌日から2年)
分割割合は夫婦の協議で決めますが、協議がまとまらないときは審判や調停などの裁判手続が必要になります。分割割合は最大でも2分の1です。(例えばAさんが月収50万円、Bさんが月収20万円だった場合、Aさんは月収35万円扱いで分割されるのが下限、Bさんは月収35万円扱いで分割されるのが上限となります。)