2015.3.2

国会の議論は茶番!?(20150302)

■憲政史上初!?国会で議論を聞いて意見を変えたこと
2月25日に参議院で国会同意人事案の採決がありました。
国会同意人事とは政府の委員会や審議会などの重要な人事について、予め国民の代表である国会の同意を取ってから内閣などが任命する人事のことです。

今回の同意人事では15機関58人の人事が承認されました。
私たち日本を元気にする会のメンバーも当初は全ての人事案に賛成のつもりでいました。ところが、本会議で民主党の大久保勉議員の討論内容を聞いて、日銀の新たな審議委員に早稲田大学の原田泰教授を充てる案にどうしても賛成できないと思い、反対票を投じました。
※大久保議員の討論(民主党のページ:http://www.dpj.or.jp/article/106253)

我々も事前に原田さんについての情報は得て、賛否について検討をしていました。
しかし、大久保議員による新情報などもあり、議場内で確認も行った上で、反対票を投じることにしました。
会派7人のうち、2人が賛成、5人が反対票を投じました。
憲政史上、国会での議論を聞いて意見をかえることは初めてなのではないでしょうか。
※この案件の賛否(http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/189/189-0225-v009.htm)

■党議拘束とは
実は日本の国会での議論は”茶番”ともいうべきものなのです。
国会では討論→採決という流れで議題は進みますが、実は採決については、事前に賛否を聞かれているのです。
一般的な政党では、予め党議拘束によって、賛否を執行部に決定されています。
ですので、いくら、国会内で議論をして、その結果自分の意見が変わっても、賛否は変えることは出来ないのです。

小学校の学級会でも、議論をして、その中で自分の意見が変われば、最後には変更された意見の方に挙手をするはずです。
小学校の学級会でも行われている当たり前の事を国会では行うことが出来ないのです。これが党議拘束の恐ろしさです。

実際、大久保議員の討論の際は他党からも「これは賛成できないよ!」という声が上がっていました。
そこで、実際の投票で反対することを進言しましたが「いや、もう事前に決まってしまっているので・・・」とどうも歯切れが悪くなってしまい、最終的には賛成票を投じていました。
討論を聞いて意見を変えるとそれは、造反になってしまう。そんな国会こそ私はおかしいと思います。

国会で他党の意見も真摯に聞いて最後は自分の信念に基づいて投票することが国会議員の一つの役目だと思っています。
最初から党議拘束で、その役目を放棄することはおかしいと思いませんか?

今回の日銀の同意人事も自民党の党議拘束が無ければ結果はわからなかったと思います。
日本を元気にする会では党議拘束もないですし、投票の直前まで賛否をかえることを許しています。他党には是非この考えが広がることを期待しています。

■割を食ってしまったNHK本田さん
実は、もう一つおかしな仕組が国会にはあります。
今回、原田さんを反対するに当たって、NHK経営委員会委員の本田勝彦さんの審議も同時に行われました。
私としては、本田さんには賛成票を投じるつもりでしたが、二人セットで賛否をいれることになっていたため、記録上、私は原田さんにも本田さんにも反対票を投じたことになっています。

国会の仕組は会派で一致した行動を取ること、議場で意見を変えないことが前提に仕組が作られています。
ですので、予め全員の賛否が一緒になると考えられる案件はまとめて審議してしまうのです。
今回は、私たちが議場での討論を聞いて意見を変更してしまうという想定外の自体がおこったために、NHKの本田さんは”割を食った”形で反対票が投じられることになってしまったのです。

国会は国民に公開されている議論の場です。この議論の場の意味を無くす党議拘束を私たちは無くすべきだと思っています。
少なくとも参議院で、党議拘束をなくさないと、衆議院での各党の採決と全く一緒になり、参議院は単なるカーボンコピー=いらないということになります。
国民から見えないところで、事前に、与野党の調整で結論が出てしまっていて、単なるガス抜き、単なるパフォーマンスの場となっている国会を変えていきたいと思っています。
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●山田太郎略歴(https://taroyamada.jp/?page_id=13)
慶應義塾大学経済学部、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程。
外資系コンサルティング会社などを経てネックステック社を創業、
同社を実質3年半で東証マザーズに上場。2012年12月より参議院議員就任、
日本を元気にする会所属、日本を元気にする会政策調査会長 兼 幹事長代行。
東大・東工大・早大などでも教鞭をとり、著書も多数。

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